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子どもと行こう!JICA地球ひろば

JICA地球ひろばとは

昨年の夏の話ですが、東京の市ヶ谷にあるJICA地球ひろばへ小学一年生の娘と遊びに行ってきました。
世界には日本とは異なる様々な価値観があること、そして日本で当たり前なことが世界では当たり前でないこと、貧困や難民問題、教育、世界のあらゆる課題を子どもにもわかりやすく展示や体験ができる場所です。

入場料は無料で予約は必要ありませんでした。団体でしたら予約が必要だそうなので、事前に施設に確認してからの方が確実です。


体験ゾーン

展示は8つの「貧困、保健医療、教育、水、紛争(難民)、相互依存、SDGs、人間の安全保障展(緒方貞子)」で構成され、世界が抱えている問題を体験しながら学べます。
たとえば「教育体験」では、アフリカの小学校の教室の様子が再現されていて鉛筆やノート、消しゴムもなく、小さな黒板をノート代わりに使っている。もちろん消して書いての繰り返しなので記録して見直すことはできない。算数の授業ではゴミの瓶のふたを使用して足し算、引き算を学んでいる。これには娘も自分の学校と比べてあまりに違う環境に驚いていた。

もう一つ印象的だったのは世界のトイレ問題。世界の人口約80億人のうち35億人が安全で衛生的なトイレのない生活を送り、そのうち4億1900万人が屋外で排泄を行わなければならない環境で暮らしている。不衛生なトイレ=排泄物の細菌から病気にかかることは誰でも想像がつきます。日本ではウォシュレットが標準だったり、用を足した後は自動で水まで流れ、何なら便座まで自動開封。。。。。日本がやりすぎなのかあまりに違う世界のトイレ事情。しかも世界の人口のなんと半分近くが不衛生なトイレ環境とは思ったよりも多く感じませんか?
少し前にNetflixでビルゲイツのドキュメンタリーを見ていて、ビルゲイツは社会貢献の一環でアフリカにパソコンを寄贈していたが効果を感じられず、不衛生な環境(排泄物を流す川の水がそのまま飲用水にされ、その川で子どもたちは水遊びまでしている)で命を落とす人たちをなくすため、「トイレ革命」に2億ドル(約290億)をかけたのです。しかも日本のLIXILとパートナーシップを結んで!

https://www.netflix.com/jp/title/80184771?trkid=13747225&s=i

最後に貧困の「負の連鎖」を繋げる体験(下記の内容が一つ一つキューブになっていてチェーンで繋げる)をした時には、現在の日本でもあるのではないかと思いました。


 出典:JICA国際理解教育実践資料集

この地球ひろば体験ブースのいいところは体験して終わりではなく、体験終了後に振り返りシートをいただけて、自身でまとめることができるのです。親子で意見を言い合ったり、考をまとめたりとても有意義な時間でした。ちなみにこのシートは年齢別(初級、中級、上級)になっていて僭越ながら本当に良くできていると思います。


食のゾーンJ’s Cafe(食堂)

同じビル内の社食みたいな食堂で、週替わりで施設のイベントと連動した開発途上国のメニューや、各国の大使館の料理長からレシピを習いお墨付きを頂いた世界各地の郷土料理、またラーメンや豚の生姜焼き定食などさまざまなメニューがあり、どれも700円ぐらいで美味しくお財布にもやさしい。食堂内も素敵なのでランチだけでも訪れたいぐらい。また、NGO団体や、青年海外協力隊OB・OGの方が取り扱っているフェアトレード商品を販売しています。お土産にも◎

出典:いこーよ

※現在2024年1月31日(水曜日)までの期間中、大規模改修工事のためご利用になれません。

まとめ

日本に住んでいると見えない世界の課題。今回JICA地球ひろばで体験しながらまずは知ることが少しできたかと思います。
国際支援や貧困について「かわいそう」な人たちを支援してあげること?「日本に生まれて良かった!」で終わりでいいのでしょうか。

世界人口の8割が開発途上国・地域に暮らしており、日本はエネルギーや食料などの面で、開発途上国に頼っています。また、日本も戦後は他の国から多くの支援をうけ、現在に至っても災害時の緊急支援をはじめとする様々な支援を受けています。先進国に住む我々(後進国になりつつありますが)は、ついつい助けてあげている立場だと思いがちですが、世界は相互依存でできているんだと今回あらためて学びました。
日常においてもこちらが助けていると思うことは、実は助けられていることがあるのは個人でもよく感じます。


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