見出し画像

指導者としての安西先生に注目してみた

「諦めたらそこで試合終了ですよ…?」
この名台詞で知られる安西先生。

彼は今でこそ温厚な性格と言われているが、以前は「白髪鬼」と呼ばれ、ガチガチのシステマチックなバスケをする人だった。

とある教え子の突然の死から、現在の仏のような姿になったのだ。

安西先生の指導者としての素晴らしさは、この人生背景が元となっている気がする。

**彼は一見何も考えていないように見えて、ここぞというときに部員の心を揺さぶり、奮い立たせる言葉を投げかける。 **

花道をはじめとする選手の力を100%、いや、120%引き出す「指導者」安西先生に注目してみた。


本当に大事なことは本人に気付かせる

強豪山王との全国大会2回戦。

赤木は自分が最強のセンターである河田に勝てなければ負ける、そう思い続けていた。
安西先生は、湘北の魂である赤木がその考えを変えなければ突破口は開けないと感じていたものの、何も言わなかったのだ。

結局赤木は自分自身で湘北には主役になれる選手がたくさんいるから、自分が河田に勝てなくてもチームは負けないことに気付き、縁の下の力持ちに徹し始めた。

画像1

そしてそれはチームが息を吹き返すきっかけとなった。

赤木は自分で気づくことができる、いや、自分で気付かなければならないと安西先生は感じていたのだ。

注意を受ける前に、自分たちで課題を見つけ、改善できるチームはまさに理想。強制されたスパルタの元で、良い組織は生まれないのかもしれない。


人の気持ちを読むことによるメンタルコントロール

山王戦の直前、緊張でそわそわしている選手に、安西先生が声をかけるシーンがある。

それぞれちがうシュチュエーションでさりげなく、だ。
結果、選手たちは非常に良い精神状態で試合に望むことができたのだ。

画像2


メンタルコントロールの技術は、指導者に必要不可欠である。
その人が成長できるかどうかは、適切な場面で、適切な言葉をかけることができるかが鍵を握る。

大きな選択に対するアドバイス

湘北がインターハイ出場を決めた直後。安西先生の所に流川がやってくる。

「アメリカに行きたい」と言う流川に対し、安西先生は反対。
もっと成長したいという流川の意欲の裏に、日本にまだいるライバルからの逃げがあると、安西先生は見抜いていたのだ。

**「とりあえず日本一の高校生になりなさい」 **

画像3

安西先生の言葉から流川は考え直し、アメリカ行きを保留にした。

「自分はこうなりたい」
と大きな夢を持ち、行動を起こすのは素晴らしいことだ。

しかし、夢を現実にするためには一つ一つクリアしなければならないことがある。地道な努力が必要なとき、勢いに任せて無理をしてはいけない。
物事にはベストな段階があるのだ。

それを教え、客観的に導く力も指導者には必要である。

まとめ

安西先生は、物語の主役ではないものの、人気のキャラクターの一人である。

人気の理由は、深い人間性を持ち、指導者として非常に優れていることにあるのではないかと思う。安西先生の「言葉の影響力」は素晴らしい。

バスケなどスポーツだけではなく、ビジネスの面でも活きる安西先生の指導術、参考にしてみてはいかがだろうか。


この記事が参加している募集

スキしてみて

よろしければサポートお願いします!いただいたサポートはライターとしての活動資金にさせていただきます。