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ネイティブ用と外国人用の文法書の違い

FBで書いたお話です。
内容を補足して改めて書いてみます。

思考構造の違い

ブラジルで使われているポルトガル語の文法書は、
日本人向けの文法書とまったく違います。

ポルトガル語と日本語は、
文字も語順も、
そもそも何もかもが違います。
そうなると、
文法的な思考法(構成力、組み立てのロジック)も違ってくるそうです。

日本語のロジックで日本語を先に得てしまった私たちが、
外国語であるポルトガル語を学ぶとき、
まったく違うロジックを手に入れることになります。
すると、ブラジル人ネイティブとは違う方法でポルトガル語を解説しないと、
私たちの頭には入ってきません。

日本人向けポルトガル語の文法書

日本で出版される文法書は
アルファベット、名詞や冠詞、性数、動詞はserとestar(英語でいうbe動詞)からと
順番がほとんど確立されています。

英語もスペイン語もイタリア語もドイツ語も
日本語で書かれた日本人向けのすべての文法書は
アルファベット文字の紹介から始まっていると思います。
そして冠詞、名詞...というように続き、
「もくじ」の並び順はおおよそ同じのはずです。

主語+目的語+動詞
の話者が
主語+動詞+目的語や補語
を習得するにはどんな項目の順番で学べば理解しやすいか。

「日本語の文法構造」を習得した私たちが理解しやすい順番で、文法書というものは構成されているらしいです。

ネイティブの方が書いた文法書は、日本で出版されている一般的な文法書と比べて
項目の順番が違う場合が多いです。
それは、彼らが自国で学んだ順番、
もしくは彼らの頭の中で整理するにはその順番である必要があるから、そうなっている可能性があります。

ブラジル人が書いた文法書を前にして

私は外国語で書かれた文法書、もしくは外国人の方が書いた文法書が少し苦手です。

日本語のロジック通りに並んでいないので、
「どこに書いてあるんだろう...」
と、たくさんのページを探し、混乱してしまいます。

例えば「冠詞」について調べたいのに
(日本人向けの文法書は、序盤で解説されます)
何百ページもめくらないと
「冠詞」の項目が始まらないのです。
また、著者の好みや本の流れによって
載っている箇所がまったく違うので、
複数の本を読み比べているときは大変です。

それでも「宝の山」

とはいえ、書いている内容はとても素晴らしいです!
日本人である以上、得ることが困難な情報が
たくさん載っています。
「ポル語の宝庫だ...」と、いつもひとりごちています。

手に入れたばかりの文法書が愛おしくて一緒に眠ることもありますし
棺桶に入れてほしいとも思っています。笑

それくらい文法書が大好きなのですが、
日本人が書いた本との違いを知っていることで
より効率的に知識を享受しているように感じます。

♡ ••┈いつもご覧くださりありがとうございます┈•• ♡
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꧁愛マリアンジェラ꧂


著書
『日常ポルトガル語会話ネイティブ表現』(出版: 語研)
※共著

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