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米国で就職・転職活動をする際に知っておくべき事 - UX Designerの場合 -

*別アカウントで運営していた過去の記事を移行したものです(2019年)

米国の大学院を卒業後半年間、就職活動にものすごーく苦労したので、同じ挑戦をしている方々の無職期間が少しでも縮まればと思い、私の経験談を書こうと思います。

多分、こんな方に参考にしていただけると思います

・プロダクト系・デザイン系の職種を狙っている方
・これまで日本で経験を積んできて、はじめて米国で就職を目指す方
・何らかの形で米国での就労許可を持っている方*

*2019年6月現在、米国の就労ビザを取得するのはとても厳しく運にもよるので、とても差別化された専門的なスキルが必要とされます。ビザを取得し働くには、ここで書く物とは異なった戦略が必要だと思います。

バックグラウンド

職務経験は合計10年ほど。ですが、日米3社で異なった職種で働いていたので、分かりやすいキャリアパスではありません。プロジェクトマネジメント、グラフィックデザイン、ビジネス側で少々のプロダクト関係の経験があります。大学院、DMBAを卒業したため就職先探し。それまでの経歴で関わってはいたものの、経験の浅い分野に入りたいといった状況でした。

最初は広くイノベーション&プロダクト系に応募していましたが、最初の数か月での面接を通じてUX Designerに的を絞る事に決めました。私の場合、半年で送ったレジュメは200社を超えています。面接のフローに進んだのが約20社くらいかな。

準備すべきもの

履歴書、Linked Inプロフィール、ポートフォリオは必須です。UX Designer, UX researcher, Design manager etc... プロダクトデザイン関係のポジションに応募する場合、仕事に応募する段階でポートフォリオのリンクを提出する事が多いです。

Linked Inのリンクも提出頻度は多く、結構見られている気がします。職歴に加えて、ボランティアや資格、興味のある分野をフォローしておくと良いかと。多分、職歴に加えてコネクションや人となりが見られています。

ちょっとストーカーっぽいですが...Linked Inで入りたい企業のデザイナーを探し、ググれば大抵ポートフォリオにあたるので、参考にするとか、質の高いポートフォリオのまとめ記事も多数存在します。私もクラスメイトや色々なデザイナーさんのポートフォリオを参考にさせてもらいました。

ポートフォリオ作成のポイント

ポートフォリオについては、プロセスと最終成果物、可能であれば数値など成果を盛り込んでストーリーを組むのがポイントだと思っています。デザイナーはポートフォリオのデザイン自体にもこだわりがちですが、就職活動用にはまず内容に時間を費やすべきだと思います。

プロセスは、一番最初のリサーチからはじめ、各ステップに触れて最終成果物&成果までをまとめるのが理想的です。ただし、私の個人的な好みかもしれませんが、長すぎると読むのが辛いので各ステップ1パラグラフくらいにまとめてあると良いと感じます。やった事全てを盛り込む必要は無いので、その後のプロセスに繋がるポイントだけを拾ってストーリーを繋ぐイメージです。この辺りの情報の削ぎ落とし方、語り方も見られていると思います。

さらに、面接中に「ちょっとポートフォリオのプロジェクトについて教えて」とか聞かれるので、5−10分くらいで話せるようにしておくと良いです。

選考の流れ

応募 → 履歴書&ポートフォリオのスクリーニング → リクルーターとの電話面接・スクリーニング → 採用部署のHiring managerとの電話面接 → (デザイン課題)→ 採用部署のメンバーとの電話面接 → オンサイト面接

といったフローが一般的かと。会社によって順番が前後したり、デザイン課題があったりします。ほぼ全ての面接が電話またはオンラインで行われ、最終面接として会社に呼ばれ対面での面接があるようです。(私の場合は無かった...)

うまく電話面接を組めば、現職を休むのは1日で良いように組まれているのがほとんどなので、とても効率的です。会社によっては、デザイン課題の発表&オンサイトを1日にまとめられたりするみたい。

私はこれまで電話面接の経験が無かったので、最初の頃の面接はとても酷かった。。自分の経歴ピッチを用意しておくと良いかもしれません。とにかく電話面接の比率が高いので慣れる必要があります。

(多分)書類スクリーニングのポイント

履歴書は、見た人が分かりやすいキャリアパスだと強いと思います。UX業界で言うと、グラフィックデザイナーからはじめて、ある所でUXデザイナーに転換しデザインマネジメントに進むとか。一般的に関連する分野を行き来している場合、経歴を書いていけば問題無いかと。

目指す職種と同じ肩書きを過去に持っていれば、恐らくほぼ苦労無く書類スクリーニングは突破できると思うのですが、私の場合は、一見無関係の職歴が続いているので、実際の経験と乖離しない程度に説明文で関係を見せる?ような工夫をしました。肩書きは変えられないので、キーワードを足すなど。機械でスクリーニングかけたりも一般的なので、目指す職種のキーワードとされているものをなるべく盛り込むと良いと思います。

インターンとネットワーキング

学生からの就職の場合、在学中に目指す職種でインターンをしておくべきだと思います。インターンをする事で、目指す職種での肩書きが手に入るので、書類が通りやすくなるはず。もちろん、即戦力になる経験も手に入れる事ができますしね。

米国の転職活動では、ネットワークが重視されます。誰かの紹介を得られれば、書類選考を飛ばす事ができます。転職でキャリアアップに成功している友人は、まず転職活動の最初に知り合いや元同僚に会いにいって情報収集&リファーラルのお願いなどをしています。

最初に就職する場合には難しいですが、クラスメイトや友人を介して誰か紹介してもらうと良いと思います。また、内定が出る直前にリファレンスチェックが入る事が多いので、元上司や同僚2−3人と定期的に連絡を取って関係を続けておく必要があります。

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ここに書いた事は、米国での就職・転職活動では常識的な事だけれど、私の場合は米国での職務経験が日系企業のみだったので、全て初めての体験でした。同じような状況の方に参考になると嬉しです!ではまた。



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