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並ばずに数万点からお買い物

amazonが2020年の初売りにつけたキャッチコピーだ。
一見そのまんまやんと思ったわけだが、
じわりじわりと私のアソコを熱くしたのである。

なぜかといえば、この13文字が初売りの文化を変えるだろうと思ったからだ。
正月だというのに、冬の寒空の下、朝もはよから店に並ぶのである。
やっと入店できたと思ったら、目当てのものがなかったりするのである。
分裂できない自分は同時に2つの店に並ぶことはできない。
あっちの店に並べばよかったという後悔を生むのである。
正月からこんな目にあっては、2020年の出だしでずっこけた感じになる。

amazonは従来の初売りと全く逆のベネフィットを消費者に提供している。
正月はこたつでぬくぬく、美女とAmazonをポチポチしていれば良いのである。
美女はそのうち逃げていくかもしれないが、数日後には玄関先にamazonが届く。

サザエさんでたまに見る、
ワゴンセールで奥様たちがいがみ合うようなシーンは今は見られないが、
並んで苦労して手に入れるというエクスペリエンスは初売りの醍醐味でもある。
寒く辛い初売り行列のエクスペリエンスと、
美女とコタツでセクスペリエンス。
amazonは美女であり、コタツであり、セクスペリエンスである。

そうか、並ばずにポチポチしながらポチポチすれば良いのだと感じた私は、
年始だけ半額になるカシミアのセーターを、
なんとユニクロオンラインストアで買ったのである。
これだけamazonを推したのに、
ユニクロに寝返ったワイは、
とても不合理な存在なのである。
これが行動経済学である。

初売りをやっていたかと思ったらamazonはこんなCMを流し始めた。

無下にされがちな生産者にスポットライトを当てた、素敵な演出である。
amazonはこんな生産者と消費者をつなげるハブですよというブランディングだ。
私がハブだったとしたら、噛みついた瞬間毒ではなく昇天液が出てしまうだろう。

お店で買う→ネットで買うという方法の代替のみならず、
新たな買い物文化も創出しようとする姿勢さえ伺えるのである。

この巨人に我々は、どうやって対抗していけば良いのだろうか。

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