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飛び石に平等院鳳凰堂

アバ郎でバイパスを走っていた時のこと
ビシィ!みたいな音がした瞬間にわかった
飛び石という名の災害である
幸いフロントガラスは小傷くらいで済んで
砕け散るほどではなかったが
体感したことがある人にはわかる
あのなんとも言えない嫌な気持ちになった

飛び石というものは泣き寝入り案件である
前の車だったりとか反対車線の車
小石を踏んで弾いたりとか
タイヤの溝に挟まっていた石だとか
そういうやつが無慈悲に襲ってくる

そういえば昔進撃の巨人で
石を投げてくる強い奴がいたが
あれだけ悪意があったとしたらどれだけ楽だろう
この誰も責められない気持ちが晴れるのだろう
そう思えてならないのである

昔CHAN-Bの車の納車直後に
でっかい石がフロントガラスにあたり
バッキバキになったことがあったなぁ

そういった不意の飛来物から
運転手を守るというかっこいい言い方になると
心も平井堅になるというものだが
軽自動車でさえフロントガラスを交換すると
15万円くらいかかると思うとやるせなくないか

路上のヒエラルキーはあれど
飛び石にヒエラルキーはない
軽自動車だろうがベンツだろうが
飛び石を食らうときは食らうのである
違うのはその被害額だけだ

これもやるせ無い話だが
ミスターセンクスが昔乗っていたランクル
ある日窃盗団に盗まれたそのランクルは
フロントガラスが真っ平だった

過酷な環境では
フロントガラスが割れることなどザラであり
すぐに代替品が手に入らない場合もある
だから真っ平らなフロントガラスにして
その辺の窓ガラスをはめれば
簡単に修理できるようになっている

現代の車のガラスというのはほとんど湾曲しているが
それがガラス価格の高騰に寄与しているとすれば
飛び石に平等院鳳凰堂も
諸行無常の響きがあることだろう

機能美っていいよな!



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