スクランブルランブル
仕事の関係で渋谷に行き、
久々にスクランブル交差点を渡った。
以前よりも渋谷を歩く外国人が多い。
皆スマホで撮影しながら交差点を渡っている。
この交差点、訪日外国人の4割が訪れるとも言われている。
日本人にとってはそんなに珍しいとは思わないのだが、
外国人にとっては、
信号が青になった瞬間にあらゆる方向から人が押し寄せ、
ぶつかったりすることなく何の気なしに通り過ぎていく光景が、
相当物珍しいらしい。
さすがジャパニーズYUZURIAI!
OMOTENASHIだぜぃ!
みたいなことか。
調べてみると、渋谷交差点の歩行者信号は2分間隔だそうで、
1回あたり約3000人が横断するのだそうだ。
数字で見たらとんでもねー数である。
多少はぶつかったりもするだろうが、
3000人がスクランブルする中大きなトラブルもなく人が流れる。
これが1日中続くと思うと、
まるで映画のワンシーンでも見ているように、
申し合わせてそうなっているような気さえしてくる。
渋谷の交差点は、世界で一番有名な交差点だとさえ言われている。
日本でもそれは変わらず、
お天気情報の中継などではよく映っているし、
流行りのYoutuberも渋谷の交差点で○○みたいな企画をやっている。
そのため、この交差点から見える部分の野外広告は非常に人気らしい。
ひしめき合っているという言葉がぴったりである。
映画「ロスト・イン・トランスレーション」で渋谷をロケ地として使った
ソフィア・コッポラ(ゴッドファーザー作った人の娘)は、
この光景を見て「ブレードランナーのようだ」とコメントしたらしい。
さすがゴッドファーザーの娘だ。
今まで気づかなかったのだが、今日はなぜか音が気になった。
おびただしい数のデジタルサイネージからは爆音で音楽が流れ、
3000人の通行人が話す言葉が聞こえてくる。
訪日外国人が多くなったことで、言語は多様だ。
立ち止まって目をつぶってみれば、
自分がどこにいるかわからなくなるだろう。
人もカオスであれば街もカオスだ。
しかし一番カオスなのは音なのかもしれない。
調和された綺麗な音楽ではない。
雑音と雑音が合わさってできた
どこにもない音である。
この音を録音して渋谷のタワレコで売るのだ。
インバウンド土産としてがっぽがっぽなのである。
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