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【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】 「アクティブ・ラーニングで身につけるスキルって?」

学習指導要領改訂を、
“超好意的にとらえて”紐解いてみよう、というシリーズ第4弾。

「アクティブ・ラーニング」という言葉、
本当によく聞くようになりました。
と同時に、いろいろな誤解も批判も飛び交っています。

「教えてはいけない」「ディスカッションをすればいい」とか、
「コミュニケーションが苦手な子はどうするのか?」なんていう懸念も。
(かくいう私も、苦手な子どものひとりでした。)

そもそも、アクティブ・ラーニングという「手法」によって
期待できる効果って、なんなんでしょうか?

ひとつには、学習内容の定着という効果。

これは昔から「ラーニングピラミッド」という図式が有名です。
「講義を受けること」では学習定着率は5%であるにもかかわらず、
   (アメリカ訓練研究所の研究と言われています。)
「グループディスカッション」では50%、
「実践経験・体験・練習」では75%、
「誰かに教えること」だと90%・・・と学習定着率が上がっていく、
というものです。
定着率が高い活動に関しては、能動的なものであることがわかります。

もうひとつは、他者との協働スキルの向上という効果。

実社会ではチームでの協働や対話が必須です。
こうしたことが苦手な子どもだった私が、
大人になってから苦労したのは言うまでもありません(笑)
アクティブ・ラーニングという手法で学ぶことを通して、
これらのスキルを身につけていくことにもつながるのです。

学習指導要領改訂では
「深い学び」というキーワードが出てきています。

習得した知識や考え方を活用して、
「問いを見出して解決する」「自分の考えをまとめて伝える」
「構想する・創造する」といったことに向かう学びが
「深い学び」と言われています。
そして、中教審では、その具体的な姿である、
各教科の「見方・考え方」が検討されているそうです。

例えば、「地理」では、
地理的な環境条件と人間の営みの関係性を紐解くこと、
「歴史」では、
時間軸での変化の推移や、因果関係を関連づけることも必要でしょう。

上記は私の個人的な解釈も含まれますが、
「暗記」になりがちだった教科の学びが、より、
「実社会で活用できる知識」となり、
活用するため考え方を養うものになるのであれば、
学校での学びが何倍も楽しいものになるような気がします。

そのためには、「学び方」も変えていく必要があるのです。


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松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部社会学科卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て2008年から現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月、個人事業主から法人成り。(株)ax-factoryを設立。
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