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【社会人のための“教育ってそうなってるのか!”講座】子どもは小さな人間であるという基本的なこと

縁あって教育に関わるお仕事をしているのですが、
自分が本当に勘違いしていないだろうか、を
時々、立ち止まるようにしています。

教育プログラムや教材を作っていると、
それによって自分が
子どもたちをコントロールしているような
ちょっとおかしな感覚に陥ることがあります。

もちろん、教育プログラムも教材も、
そこで何を学ぶのかの「ねらい」があり、
そのねらいに向けて流れを作ったり工夫をしたり、
という作業なので、
プログラミング的な思考も必要ではあります。
子どもは年齢・発達段階に応じて
できること・わかることにも違いがありますから、
それらを考慮して作ることもとても大事。

「子どもたちがねらった通りに動いてくれたら成功」

・・・確かにこれも間違ってはいないのですが、
でも、
その「万能感」のようなものに浸ってしまったら、
大人の自己満足でしかなくて、
巡り巡って子どもたちをないがしろにしてしまう、
なんてことも起きうると思っています。

大前提として。

教室にいる子どもたちひとりひとりを、
人格のあるひとりの人間として尊重する、
という姿勢が持てているかどうか。

私が立ち止まって考えるのは、いつもここ。

理解が追いつかないことも
できないこともあるけど、
でも、それは、
「大人の方が優れている」ということでは
ないと思うんです。
ひとりひとりと向き合ってみたら、
年齢とか関係なく、
すごいところとか素敵なところが見つかるはず。
それは、大人でも子どもでも、
関係なかったりしませんか?

コントロールする対象だと思っていたら、
すごいところ、素敵なところを
潰してしまうんじゃなかろうか・・・?

教育施策も教育プログラムも、
子どもをコントールするための方法ではないはず。


部活動を地域の活動へ、
という議論も出てきていますし、
いろいろな大人が子どもに関わることも大事。

でも、なんでもかんでも
「やってあげる」「与える」大人を増やすのではなく、
子どもに任せたり、
子どもだけの世界を大事にしたり、
ひとりの人間として対等に向き合う関係を作れる、
そんな大人を増やせたら、と思っています。

子どもだってもっと大人と対等に交渉したり、
社会の一員として関わることができると思うんです。


松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」「クリエイター」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factory(https://ax-factory.wixsite.com/corporate)を設立。2020年京都造形芸術大学通信教育部(グラフィックデザイン)を卒業。デザインで学びをおもしろくします。
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