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「できるかどうか」じゃなくて「やってみる」を実感する日々の話

●いま必要なのは「学びのデザイン」の見直し

緊急事態宣言下で続く休校。

それに伴い、キャリア教育コーディネーターである私たちも、身動きが取れるような取れないような、というか、どう動くか、模索の毎日になりました。

「模索の毎日」は、きっと学校の先生たちも同じなのだと思います。

子どもたちが学校に来て、授業を受ける。
あたりまえだった学校の姿があたりまえではなくなったいま、
すぐに使えるもの、あるものを使ってできることをするしかない。
時間割のような家庭学習の時間割を学校が提示し、
課題(宿題)を出したり。

そこに対しての批判はいろいろあると思いますが、
まず言えることは、できる最大限のことをしているのだ、ということ。
キャリア教育コーディネーターとしては、
こうした先生たちの努力や悩みに、
寄り添える存在でありたいと思っています。

一方、課題はいろいろあります。
保護者が家庭で子どもの指導をすることの限界もあるし、
決められた授業時数をどう確保するのか、
そこに家庭学習を含めて考えるのかどうか・・・
オンラインで授業をやればいい、とはいうものの、
家庭の通信環境の課題もありますし、
そもそも授業をそのままリアルタイムで配信すればそれでいいのか?
というと、必ずしも有効でないこともわかってきています。
  *オンライン授業のノウハウに関しては、
   いろいろな方がレポートされていますので、
   ここでは触れないでおきます。

こうした状況の中で見えてきたのは、
「学校に行けない」「授業ができない」という状況の中で、
学校の役割とは何か、先生の役割とは何か、を
あらためて問われるようになった
ということ。
同時に問われているのは、方法や学校という場ではなく、
学習環境も含めた「学びのデザイン」の見直しなのかもしれません。

●役に立てないなんて、本当に悔しい。

「学びのデザインが必要」と言われれば、誰だってその通りだと思うはず。

ですが、その前提となる学習環境は、
これまで経験したことがない、もしくは経験した人がごくごく少数
と状況に変化しています。

私たちキャリア教育コーディネーターも同じで、
いままで外部からプログラムや教材を提供したり、
出前授業をアレンジしたり、という活動を、
すべてゼロベースから設計し直さないといけなくなっています。
オンラインって言っても、決してICTに強いわけでもない(笑)
というか、大人だって経験したことなかったりして。

学校の先生たちが困っている・悩んでいることを知っていて、
肌で感じ取ってもいるのに、
「こうしたらできます」「こういうお手伝いができます」って
すぐに言えないことを、とてもとても悔しく感じました。

ほんとに、悔しい。

だから、このまま見ているわけにはいかないのです。
答えはわからないけれど、やってみるしかない

「実績がないからできません」ではなく「一緒にやりましょう」

なんですよね。

●正解はわからないけど、やってみるしかない。

こうして3月から続く模索の日々。

オンラインでの勉強会を企画してみたり、
リアルでやっていたセミナーのオンライン版のテスト開講をしてみたり、
カードゲーム↓の体験会をオンラインでやってみたり・・・

やってみたらわかってくることもたくさんあり、
動けば確実に前に進むのだということだけはわかってきました。

であれば・・・
未完成かもしれないけれど「まずはやってみるスピード感」
優先できるようにしたい。

というわけで、これまで提供していたプログラムのオンライン版も
実現に向けて着手することにしました。

もう「やったことないからできない」とか、言ってらんないですね。

と、こう書くと、なんかすごく「べき論」でプレッシャーになりそうですが、
この状況を楽しんでいる自分も確実にいます(笑)
まだできることあるんだ、ってちょっと思えたりして、
ワクワクしますね。

松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factory(https://ax-factory.wixsite.com/corporate)を設立。2020年京都造形芸術大学通信教育部(グラフィックデザイン)を卒業。デザインで学びをおもしろくします。
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