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言い訳ばかりでクリエイターをめざすことと本気で向き合っていなかったっていう話

昨年、通信制の大学を卒業して。

やっと。

グラフィックデザイナーを本気でめざそうと思うようになりました。

やっと、です。
ちなみに私、現在46歳。

結局、向き合うってめんどうなんだ。

クリエイターにはずっと興味がありました。
現在も版画を続けている会社員の父(美大の受験経験がある=実際は理系大学出身)と、服を縫ったり手芸をしたりが得意で手先が器用な母。家族でこたつを囲んで静物画の描いたこともありました。なんとなく、絵を描いたり作ったりすることに関心が向きやすい家庭だったのだと思います。一方で、ピアノを習ったり、音楽にも興味があって、中学校からは吹奏楽を始めて、高校も吹奏楽部へ。そんな流れもあって、高校の芸術選択科目は音楽を選びました。当時は音楽一色でしたし、美術は画材が多くてめんどうだなー、というくらいの理由でした。実はこれが最初の「めんどくさい」でした。

大学進学を考えるにあたって、当時、興味があったのはTV局。でも調べてみると「いろんな学部・学科の出身者がいる」ことがわかり、じゃあ興味のある分野の大学に行けばいいか、と考えることにしました。その中には、美術系の大学もありました。ですが、実技試験があり、ひじょーにむずかしいということは、父親からも聞いていました。受験生はどうやらその手の予備校に通っているらしいということもわかりました。美術選択じゃないし部活もあるし、めんどうだなー、と、ここでも受験を諦めるにいたります。そこまでがんばらなくてもいいか、くらいの理由です。いま思えば、ここで本気で向き合っといてもよかったんじゃないの?という。

大学時代から社会人3年目くらいまでにかけて、コピーライター講座に通ったりしてました。本当にワクワクする世界でした。でも、就職活動では地元に戻ることを優先に。そこから先、現在に至る私の道のりは、こちらにも書いたとおりで、なんだかんだで教育業界を主軸にすることになっていく・・・

メンタル不全で休職したこともあるし、徹夜続きで仕事をしていた時期もありましたが、デザインはずっと気になる世界ではあって、業界雑誌を読んだり、専門学校やセミナーを探したりもしていました。でも、結局のところ、「めんどくさい」とか「目の前の仕事が」とか言って、ずっとずっと「ちょっと脇に置いておこう」のままでした。趣味の領域でいいか、とも思っていましたが、結局、言い訳ばっかりで、難関であろう世界に本気で立ち向かおうとはしなかったっていうことだと思います。2017年から通信制の大学でデザインを学び始めますが、これも、「本気」というよりは、趣味の延長だったり、教育の仕事がきっかけになっていた部分の方が大きかったように思います。


気づけば年齢を重ねて、足かせも増えちゃってた。

大学に行ってみてわかったことは、何かができるようになったというより、「できないことばっかりだ」ということでした。本当にできないことばっかりだった。でも同時にわかったのは、間違いなく好きな世界だ、ということ。わかったというか、思い出したんだろうなと思います。やりたかったこと、本来なら正面から向き合うべきことは、コレだったんだ、と。社会人になって20年以上が経つのに、いままでいったい何をしてたんだろうね、という。

そして、カードゲームを開発したり、年末からは毎日ロゴをやってみたり。

やるしかないのです。
やらないとできるようにならないですから。

おもしろいのは、毎日ロゴは、同じハッシュタグで活動している人々の大多数はデザイナーをめざす学生や若者なんです。私のような年齢になってから始める人って、いないんだなーと、あらためて思います。そして、毎日毎日、どれだけできないかってことを突きつけられている気分。

でも、もう遅いからやめちゃう?って言ったら、そういうことではないんです。繰り返しになりますが、やらないとできるようにならないなら、やるしかない。才能のある人たちばっかりの世界だし、年齢を考えたら自分の独自性を活かせるところで勝負した方がいいんじゃないの?という人もいるかもしれません。仕事で培ったスキルは他にもいろいろあるし。でも、好きなんです。

一方で、年齢を重ねて社会人経験を積んでいることが、けっこうな邪魔にもなることもわかりました。現実的な状況とか実現可能性を加味したものにしようとするから、発想の柔軟性が落ちる。頭が固くなっているということでもなくて、諸刃の刃なんだなと思いました。でも、「やりたいことは遠くにある夢」じゃなくなっているとも言えるのです。現実が見えているからこそわかる、難易度とか壁の高さとか。壁の高さがわかるならある程度の登り方だって考えられるんじゃない?と、前向きにとらえるなら、そういうこと。だとしたら、やっぱり、やるしかない。

というわけで、遅ればせながら、
いまからでも本気で向き合ってみよう
と思うのです。
さあ、どこまでいけるか?!
(あ、教育関係の仕事も、私の中では同じハコの中に入っているので、やめるわけではありません。デザインで学びはもっとおもしろくなるはず。)


松倉由紀
キャリア教育コーディネーター・教育研修プランナー。1975年長野県上田市生まれ。静岡大学人文学部卒業。地元での就職に失敗(4か月めで退職届!)ののち、大手通信教育会社、人材派遣会社、コンサルティングファームを経て現職。キャリア教育の領域で教育プログラム開発と「しくみ作り」をする「企画屋」「クリエイター」であり「風呂敷たたみ屋」。2016年4月個人事業主から法人成り(株)ax-factory(https://ax-factory.wixsite.com/corporate)を設立。2020年京都造形芸術大学通信教育部(グラフィックデザイン)を卒業。デザインで学びをおもしろくします。
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