アクセル長尾

ロックバンド赤い疑惑の首謀者。西東京市→西荻窪→武蔵境→西東京市を経て2020年、埼玉…

アクセル長尾

ロックバンド赤い疑惑の首謀者。西東京市→西荻窪→武蔵境→西東京市を経て2020年、埼玉県小川町に移住。二児の父。

最近の記事

10月16日

親方が9時頃迎えに来る予定だったが、結局10時頃に来た。この緩さが嬉しい。 午前中は運送会社事務所の花壇にツツジを植える見積もりを親方が受けるのに同行。某大手運送会社の支店なのか、事務所に入ると整然としたオフィスだ。田舎の片隅にこんなオフィス然の空間があることが不思議な感じだ。 空になった花壇には植木ゴミや砂利が疎に散っていて無機質な雰囲気。親方はスケールが壊れてて、と引きちぎれたスケールのかけらを持って来てブロック一つのサイズを測り、私がブロックの数を数えて容積を計算し

    • 10月14日

      東京から友人が遊びに来るということで仕事を休みにした。ピーさんは役場が開催してる、乳児を持つお母さん向けのイベントに出かけていき、私は来客に向けて部屋を片付けていた。 片付けている最中にこだまさんが来た。こだまさんとは1年もしくは2年以上ぶりで、10年ほど前からの年上の友人ということになるが一時は私もピーも非常にお世話になった人だ。仕事が忙しいらしい、と聞いていたので心配していたが相変わらず元気で話しが面白い。 続いて部長とまみやくんがやってきた。軽くお茶を飲んでだべって

      • 10月13日

        昨日に引き続きときがわ町にあるお寺の壮大なお庭の手入れ。山裾に構える寺で、本堂の前は急斜面の庭が広がり、幾種類もの高木も含む植木で彩られている。 ツツジやサツキの丸い植木がその斜面に100以上生えている(親方は100までは数えてがそれ以上は諦めた、と言っていた)。私は昨日も今日もそのツツジやサツキの手入れが担当であった。 急な斜面での剪定は立っているだけでエネルギーを消費するようで、常に汗だくだった。昨日も今日も天気が良かった。 昼の休憩で親方が近所の武蔵野うどんを奢っ

        • 10月11日

          朝8時に電話で起こされる。近隣の道路清掃の日で、昨日まで覚えていたのにうっかり忘れて寝坊してしまった。小川町入門者なのに遅刻して参加。肩身の狭い状況の中、班長に、最近移住して来た方で、と促され、同じ組のご近隣の方達の前で自己紹介させられる羽目になった。 昨晩のしゃぶしゃぶの出汁で朝は雑炊となった。そういえば、と雑炊を食すさなか、オヤジが菓子パンをカバンから取り出した。昨日、買って食べられなかったヤツ、と言うのだが、甘い菓子パンなのだ。雑炊で満たされていたのに、ピーと笑いなが

          10月10日

          久しぶりに朝寝坊。こと子に起こされる。 昨夕の残り物を食し、買い物の準備。東松山まで車を走らせる。 途上、産直に寄って野菜など買う。 植木屋の師匠から聞いていたドカ盛りのラーメン屋に好奇心で行ってみる。普段ついぞ口にしないつけ麺を食し満腹。最近お腹の調子がいいからと調子に乗っている。 スーパービバホームでピーさんの買い物。タンドール(インドなんかで使われている壷窯型オーブン)をDIYで作るのだ、と彼女は意気込んでいるのだ。私は無精で、娘らと車の中で待つ、と言い、結果ふ

          10月9日

          朝7時半、Tさんの資材置き場に集合。バイトのハジ君と一緒に抜根の作業を手伝う。 Tさんがユンボで個人邸の生垣になっている十数本のサツキやツツジを引っこ抜く。我々は剣スコップで根っこを掘り掘りその作業をサポートする役目。 台風が迫っていて雨の中の作業。こんなに力を振り絞ってスコップを振るったことがあっただろうか? 腱鞘炎気味になった右手に痛み。泥だらけになりながらハッスルした。 現場が家に近かったので昼に一度帰宅し着替えて、現場で食べる予定だったおにぎりを食う。ピーがジワ

          アクセルの育児記 第30話 新たな生活

          5月に誕生した次女ふみと里帰り中のピーとこと子を、6月下旬に迎えに行った。山形から移住先の小川町に連れて帰る際に田無の実家に寄ってオヤジと佐野夫妻(移住のキーパーソンでこと子が懐いている)に顔見せした。私は長く寂しい遠距離生活から解放された急激な安堵からか、その日1日、運転しながら頭痛と倦怠感があり、実家で熱を測ると38度あった。 晩餐を共にして、泊まらずに小川町に帰る予定だったが、みんなにその熱じゃあ、と止められ、結局実家で一晩休んで翌日小川町に帰った。行きしなに、開店前

          アクセルの育児記 第30話 新たな生活

          アクセルの意気地記 第29話 次女の誕生

          4月下旬に次女出産のため里帰り中のピーさんから夜中電話があって、こと子がホームシックで泣き止まない、ということがあり、それから少し頻繁に連絡を取るようにしていたのだが(そのことを文章に書いたため周囲の友人達からもいろいろ心配されていたのだが)、その日以降こと子のホームシックは収まって(親戚の話せる叔母からは小さい子なんてそんなもんよ、と諌められた…)安心した私は、引き続き休みごとに小川町の新居に赴いて家のリフォームや片付けに専念していた。 この新居のリフォーム大作戦の目標は

          アクセルの意気地記 第29話 次女の誕生

          アクセルの意気地記 第1話

          ピーがこと子を産んだのは、山形県内病院である。彼女の実家にはご両親と妹夫妻が住んでおり、その義妹夫妻には娘が2人いる。ピーは初めての出産だったので子育て慣れしている義母と義妹に頼って里帰り出産をすることになっていた。 私は子どもが生まれてくることで興奮していたので、里帰りする、と言われて寂しく思ったが、かといって私に力になれる経験もなければ自信もないので首肯せざるを得なかった。 里帰り出産というのも珍しいものでもないらしく、実際里帰りして、実家にかなり助けられた、という体

          アクセルの意気地記 第1話

          アクセルの意気地記 第2話

          ピーとこと子と3人の新たな生活が始まり、畳の和室二間の私のアパートは一気に賑やかになった。こと子の身体はまだ小さくても、ひとたび泣き出せば我が家全体に響き渡る。 ウチのアパートは木造で隣のウチの話し声や、上の部屋のオジさんのオナラなんかも聞こえることがあるくらいなので、逆にこと子の泣き声でクレームを入れられないか心配になる。子供の騒ぐ声や泣き声が不快だからと、保育園が建てられないというニュースが流れる時代である。油断はできないが、かといってこれはどうしようもない問題で、もし

          アクセルの意気地記 第2話

          アクセルの意気地記 第3話

          生まれてからしばらくの間、赤ちゃんは赤ちゃん用のバスタブなんかにお湯を張って沐浴をさせることになっている。沐浴なんて言葉は、20代後半、インドに自分探しの旅に行った時、ガンジス河岸でぬめった地面に足を取られ、濁った水の中にざんぶと落っこちて以来聞かなかったが、赤ちゃんの身体を洗い清めてやる時にも沐浴という言葉を使うらしい。赤ちゃん用のバスタブにお湯を溜めて、赤ちゃんの首から上が水に浸からないように片手で支えながら、もう片方の手で石鹸つけたり湯をかけてあげたりするのだが、これが

          アクセルの意気地記 第3話

          アクセルの意気地記 第4話 台湾編

          私が初めて海外旅行というものを経験したのは大学1年の冬のことだった。友人に誘われるまま訪れた先はタイとベトナムで、ここで想像以上のカルチャーショックを受け、海外旅行の味をしめた私は、学生の間に出来る限り、と思い、バイトで金を貯めつつ4回ほど海を渡って異国の情緒を味わった。 その旅熱は当時、かねてからのバンド熱と肩を並べる程に高まり、自分はバンドマンになりたいのか旅人になりたいのか、と迷ったほどであったし、あわよくばその両方を実現できたら、とさえ真剣に考えていたほどであった。

          アクセルの意気地記 第4話 台湾編

          アクセルの意気地記 第5話

          私の恋人の、あ、いや、私の娘のこと子は、この世にやってきて先日で10ヶ月を生き抜いたことになった。めでたい。 半年くらいからずり這いという匍匐前進で動き始め、今ではハイハイ、つかまり立ちとあっという間に進化してしまった。 フェイスブックとか、友人の情報交換とかだったりがとても役に立って、子供服なんかはホントに大量にいただくことができて大変助かった。が、その中で男の子モノなのか迷彩柄のものが混ざっていて、ピーと整理している時にそれを見た私は、「さすがにそれは…」と言って、次

          アクセルの意気地記 第5話

          アクセルの意気地記 第6話 その日

          その日、私は休みで、ピーさんも休み。こと子を保育室に預けて昼くらいまで、超久々に映画にでもでかけようか、と前日打ち合わせていた。しかしピーが体調を崩して床から起き上がれないほどだった。こと子は昨日から下痢しているし、ピーの苦渋の声を聞いて、私はこと子を保育室に預けるのも止して今日は1日子守りに専念することにした。 冷凍の食パンを焼き、耳以外の柔らかい部分とスクランブルエッグをこと子に食べさせた。私も適当に朝メシを済ませ、昨日の風呂水で洗濯機を回した。こと子の腹下しの影響でシ

          アクセルの意気地記 第6話 その日

          アクセルの意気地記 第7話 我が子可愛さに

          赤ちゃんは遊ぶことが仕事、と何かに書いてあったが、子育てをしてみるとなるほど納得する。首が座り、腰が座り、ハイハイができるようになればそこら中にあるものを握ったりくわえたり、振ったり、叩いたり、とにかくじっとしてられなくて勤勉に仕事に励む。 手で握れる物なら何でもおもちゃになってしまうのだが、握り心地や、形状、触ったりした時の音などで好き嫌いがはっきりしてくる。こと子は箸やペンなど、細長い棒状のモノが好きで、私が食事をしていると箸を奪い取ろうと強い力で引っ張る。その箸で皿や

          アクセルの意気地記 第7話 我が子可愛さに

          アクセルの意気地記 第8話 おーいしょと歩く

          かわいいかわいいと思っていても、赤ちゃんをあやすのはなかなか難しい。ピーがいる時にあやすのは気が楽だが、私が1人で面倒みないといけない状況では不安になるし、どうしても持て余してしまう。パパにはリーサルウェポンとしてのおっぱいがないのだから。 赤ちゃんに、赤ちゃんの視点になってバア、とか、赤ちゃん言葉で接触を図るのもそれなりに気概と気合が必要である。もう少し上手くやれないかな、と思うが、そう生易しいものではないし、持って生まれた才能というのもあるだろう。 これまでの子守で私

          アクセルの意気地記 第8話 おーいしょと歩く