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CFOの要件

Axelage株式会社 - axelage.co.jp

当社には現役CFOや元CFOも在籍していますが、CFOの要件について感じることを書きます。
スタートアップCFOが出来る経験は、スタートアップによって千差万別です。
まず、スタートアップのビジネスの性質が様々です。ディープテックなのかそうでないのかで時間軸が違いますし、SaaS系なのか製造業なのかでKPIの感覚が違います。また、フェーズが様々です。アーリーとレイターの資金調達はやり方が違いますし、上場フェーズから入るCFOもいます。
上場は一つの特化したスキルであるため、上場専門のCFOも多いわけですが、このような方は複数社経験していても、資金調達の経験がないということもあります。加えて、何社もCFOとして渡り歩いた経験のある人材はまだ少ないため、様々な事業、フェーズを万遍なく経験しているCFO人材は極めて稀です。
従って、スタートアップは、自社のビジネス、フェーズに合うCFOを探して入れることが重要であり、そこにミスマッチが生じるとせっかく採用したCFOが活躍しなくなります。このような背景で、CFOの採用には皆さん慎重になっており、良いCFOが見つかるまでということで当社に一時的なレンタルCFO的な業務を依頼されるスタートアップ様も多いです。
CFOは常に勉強が重要ですが、以下にCFOが持つべき基本的な要件を3点書きます。

  • 事業に関する感覚

  • 人事領域の強化

  • 補助金への対応


事業に関する感覚

これは基本ですが、CFOは財務のことだけわかっていれば良い、ということはありません。
売上は事業戦略から生まれ、支出は開発、営業、製造、プロモーションなどの計画を包含しますので、当たり前に数字と事業は切り離せないものです。
そのために、CFOは日ごろから好奇心を持って開発メンバー、営業メンバーなどと積極的にディスカッションをかわし、どんなに小さい疑問点でも質問することが重要です。また、投資家へのピッチについてはCEOが行うことが一般的には望ましいですが、CFOもすべてのパートに関する説明が出来ること、さらには技術や事業に関する質問にも概ね回答できることが望ましいです(もちろん、その道のプロからなされる専門技術に関する質問には、その限りではありません)。
CFOは本来、会社の中で最も広くわかっている人であるべきだと思います(もちろん、顧客のことは営業メンバー、R&Dのことは開発メンバーの方が深くわかっているはずですが、概念的には領域×深さの面積で一番広くわかっているべきなのがCFOです)。
そのうえで、相手に応じて適切な情報の出し方をすることがCFOの役割です。

人事領域の強化

CFOのキャリアに磨きをかける方法として、人事方面に積極的に広げることをお勧めします。
レイターなどでCHROが別にいる場合はさておき、アーリーでCFOが何でもやらなければならないフェーズにおいては、人事の仕事もCFOがやっている会社は多いと思います。このような場合、人事は専門外と言わず、ラッキーと思い積極的にやりましょう。創業初期の要である「人」に関する領域を担当し、「人」と「お金」というスタートアップの大切な両輪を把握できる立場にいると、会社の全体像がよく見えてきます。また、採用時の会社説明は、投資家への会社説明と通ずるものがありますので、業務として入りやすいはずです。採用に関しては面接の場数を踏み、人を見る目を養います。また、労務についてはテクニカルスキルになってくるので、勉強しましょう。これらをやっていると、CFOとしてのスキルが面で広がることを実感するはずです。

補助金への対応

最近の流れとして、政府の積極的な後押しもあり、広義の資金調達として補助金は外せない選択肢になっています。
資金調達がメインミッションの一つであるCFOにとって、補助金への対応は切っても切れない関係にあります。
補助金の申請及び対応はまさに場数です。自社に合う補助金を探し、積極的に応募しましょう。
投資家対応と補助金の申請は、審査する人の性質が異なるので、別の脳を使います。これも場数です。
最初は、補助金コンサルを入れて対応し、そこから自前にシフトすることもありだと思われます。

最後に

Axelage株式会社は、世の中の多種多様な領域で興る新規事業を支援することによって、時代を加速させるようなイノベーションを促進します。上記も含めお気軽にご相談ください。

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