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アニメ『ポケットモンスター(サン&ムーン)』が教えてくれたこと その2

↓前回の記事はこちら↓

アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』が教えてくれたこと

アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』が帰ってくる。

もう一度言う。アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』が帰ってくる。

前回の記事を書いてから10ヶ月の時を経て、現在放送されているアニメ『ポケットモンスター』(以下、「新無印」)にて、アローラ地方回が放送されることが決定した。(9月13日(日)18:00~テレビ東京にて;関東圏)
この予告を受けて、僕はようやく『ポケットモンスター サン&ムーン』(以下「サンムーン」)の最終回を見ることにした。

……え?

そう、この男、なんと10ヶ月も「サンムーン」の最終回を見ずに過ごしていたのである。

最終回を見ないでいた理由

前回の記事はいろんな方に読んでいただけたようで、Twitterで記事に対する感想なども拝見させていただいた(どれも本当に嬉しかったです)。

その中に、「この人の最終回を見た感想を知りたい」というものがあったのだが、あいにく僕は最終回を見ていなかったので、感想を書くことができなかった

思い入れのある作品に対する最終回というものは、それなりに重みのあるものだ。
特にその作品が毎週追っかけているものであるなら、なおさらだ。

僕は漫画は単行本で読むし、ドラマもシーズンごとに一気に溜めて見る派なので、「サンムーン」の最終回に対して自分がこんな感情を持つのは予想できなかった。

アローラのみんなと別れたくないよ (´;ω;`)ウッ…

前回の記事の最後であんなことを書いておきながら、僕は現実を受け止め切れなかったのである。

最終回を見てしまったが最後、本当に「サンムーン」が終わってしまうような気がして、見る勇気が出なかった。

僕がアローラに閉じこもっていた10ヶ月の間に、『ポケットモンスター ソード・シールド』のゲームが発売され、「新無印」の放送が開始され、オリジナルアニメ『薄明の翼』が配信され、「Pokémon Home」のサービスが開始し、「ポケモン・オブ・ザ・イヤー」でゲッコウガが一位を獲り、ポケダンの新作が発売され、映画の新作が公開延期になり、『ソード・シールド』のDLコンテンツが配信され、「ポケモンスマイル」という謎のアプリがサービスを開始し、『Pokémon Café Mix』が配信され、『Pokémon Masters』が一周年を迎えてEx進化したり、色々な出来事があった。

田舎のアローラに閉じこもっていた、といっても今はネットがあればなんでもできてしまう時代。
かがくのちからに感謝しつつ、剣盾を遊んだり、ジュカインに投票したり、新無印を見てサイトウさんの足裏をしたでなめたるなどしていた。

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アニメ『ポケットモンスター』第34話より

しかし、そんな僕もとうとうアローラから飛び出すチャンスを与えられたのだった。
未視聴のマークがついた最終話に向けて、再生ボタンを押す。

というわけで、今回は「サンムーン」最終話と、「新無印」のアローラ回の感想を中心にお話したいと思う。
当然ながらネタバレを多分に含むが、ご了承いただきたい。

第146話「ありがとうアローラ!それぞれの旅立ち!!」 感想

冒頭、ポケモンスクールの仲間たちで長期休暇の予定を話し合う場面から物語が始まる。
カキはライチの手伝いをしに行くという。
話を振られたサトシが何かを言おうとしたところに、リーリエが登校してくる。

リーリエは、行方不明の父が遺した人造ポケモン、マギアナを連れていた。
動かなかったはずのマギアナに、一同は驚く。
そんな仲間たちに、リーリエは母と兄と共に父を探す旅に出ることを告げた。さらにびっくりする一同。

リーリエは(生きているかもわからない)父親を見つけるまで帰らない、と語るが、
スクールのメンバーからしたら、それはもうリーリエと会えなくなるかもしれない、ということ。
ここの不安そうな表情を浮かべる現地民の表情に、まずやられた。

そして、「リーリエがいない間は寂しい」という言葉を聞き、なにやら考え事をするサトシの表情が映される。
BGMも相まってなにやら物悲しい雰囲気になったところで、サブタイトルが。
「ありがとうアローラ!それぞれの旅立ち!!」

うお~~~~~~ん!!!!!!!こんなの絶対泣いちゃうよ~~~~~~~~~!!!!!!

場面は変わってロケット団のアジト(アローラ支部)にて。
いつものようにキテルグマにお世話される彼らの元に、本部から通達が届く。

サカキ様から直々に本部への帰還が命じられた。
ソーナンス「ナンナンスソー!?」がちゃんと「なんですとー!?」に聞こえて面白かった。
あとコジロウに抱っこされるニャースがかわいい。

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アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』第146話より

アローラからの成果(捕まえたポケモンを持ち帰ってくること)を期待される四人だったが、仲良く暮らすポケモンたちを見て、微妙な表情を浮かべる。

引っ越しのため、荷物を段ボールに詰めながら、ムサシとコジロウが話し合う。
ギリギリになって揉めるのが嫌だから、とコジロウにヒドイデと話をするよう言う。

視聴者はここで「ああ、捕まえたポケモンをアローラに置いていくんだな」と確信を得る。
理由はもちろん、自分のポケモンたちにはアローラで幸せに暮らしてほしいからだ。

そこにやってきて荷物に驚くヒドイデに対し、本部に戻ることを告げるコジロウ。
ヒドイデとミミッキュは連れて行かないということも。
しかし、ヒドイデは盛大な勘違いをし、全員でアローラから出るのだとミミッキュに告げる。

アローラの夕日に黄昏るサトシに、ロトムがスクールの皆にいつ話を切り出すのか、と尋ねる。
話とは、もちろんアローラを離れることである。

サトムサコジと、レギュラー陣の誰もが別れを切り出しづらい、ということがきっちり伝わってきてよい。

そこに、(ヒドイデの勘違いにより)最後にピカチュウと決着をつけるため、ミミッキュが単騎サトシたちの襲撃に来る。

……だったが、ミミッキュは水面に映った自分の姿を見て戦意を喪失してしまう。
そのまま帰宅するミミッキュを送ったサトシの元に、ソルガレオがやってくる。

ここ、サトシの切り替えの早さと、いきなり色んな来客が現れても動じない胆力に、ちょっと引いた。

夜の森を一人歩くミミッキュのところへ、心配した様子のニャースがやってくる。
二人の会話シーンが始まるのだが、当然人間である我々はニャースの言葉しかわからないので、そこから想像を膨らませよう。

「ジャリボーイとピカチュウにニャ?」
「まあポケモン人生上手くいかないこともあるニャ」
「ニャるほど。海に映った自分の姿がニャー」
「憎しみからは何も生まれないニャ。おみゃ~もそろそろ前だけ向いて生きてもいい頃ニャ」

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アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』第146話より

ミミッキュは自分の恐ろしい見た目を嫌い、人から好かれるためにピカチュウに似せた被り物をしたポケモンである。
ピカチュウと対峙し、さらには自分の姿を見て、改めて自分の醜さに気づいてしまったのだろう。
戦っていた相手であるピカチュウに助けられたのも、惨めで仕方がない。

僕はずっと、ミミッキュがピカチュウに対して敵愾心を抱いているのは、嫉妬からだと思っていた。
お前ばっかり愛されやがって、と。
しかし、どうも違ったようだ。

「憎しみ」と「妬み」は違う。
ミミッキュが何よりも嫌い、憎んでいたのは自分自身だったのだろう。

インターネットで匿名というばけのかわを被っているみんなも、自己肯定感を持とう。憎しみからは何も生まれない。

でも、ニャースの最後のセリフでミミッキュがいきなり復活したのは、ちょっと単純というか、急な気がした。
心配したムサシと対面し、自分が愛されていることをちゃんと確認する、みたいなシーンがあってもよかったんじゃないかな。

その夜、眠りにつくヒドイデたちを置いて、ムサシたちはアローラを出ていく。
コジロウの「ここは俺たちにとって第二の故郷だ」に涙腺が崩壊した。

製作陣が丁寧に、丁寧に、三年間という長い時間をかけて「日常」を描ききったからこそ出てくるこのセリフだと思う。
前回の記事ではロケット団の日常について触れなかったのだけど、アローラはみんなを受け入れ、包み込んでくれていた楽園だったんだよ……

キテルグマがそっ……と四人を抱きしめるところ、本当にやさしいせかい。
何考えてるかよくわかんないし強引だし作中随一のパワー系だけど、キテルグマもまたロケット団を愛していたことが伝わってきて尊い。

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アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』第146話より

翌日。
マオの自宅兼食堂に集まったスクールメンバーたち。
リーリエの送迎パーティが執り行われた。

なかなかやってこないサトシだったが、ソルガレオに乗って登場。
このパーティの主役が誰だったのかわからなくなる。

ミミッキュとの戦いの後、ソルガレオに連れられ大冒険したことを話すサトシ。
当時の視聴者もスクールメンバーと同じように、完全に真顔になってたんじゃないか?

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アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』第146話より

新しいウルトラビーストの存在が示唆されたのはちょっと興味深い(今後出てくるかな?)。
ロトム、そのデータ見せて~~~~。

同時に、ロトムがエーテルパラダイスに内定したことが発表される。
「新無印」の図鑑が別のロトム図鑑だったからお別れすることはわかっていたけど、なるほどな~って感じ。

サトシもロトムの「宇宙一のポケモン図鑑になる」という夢に近づいたことを喜んだ。(ロトムの俳優デビューを許さなかったサトシは忘れるんだ、いいな?)
てゆーか、エーテルパラダイスは今更ロトムの分析能力に今更気づいたの?それって無のu……

サトシはそのまま、流れるようにアローラを出ていくことを告げる。
「また初めての人たちと会って ポケモンバトルももっとも~っと強くなって いつか必ずポケモンマスターになる」
その理由ははっきりとしたものではなかったが、夢を追いかけるためにステップアップするサトシの意図は伝わったようだ。

寂しさを押し殺し、餞別の言葉をかけるスクールメンバーがいい奴ら過ぎる。
真っ先にカキが応援して、そういう雰囲気を作るのも、いい……
目を潤ませながら声をかける姿が、健気すぎて……

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アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』第146話より

どうでもいいけど、ここのマーマネが異様に身長低く見えるのが気になった。

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アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』第146話より

リーリエの旅立ちの日。港に全員集合。
ルザミーネ一家の服がおしゃれ。執事のジェームズは屋敷の番をするためか、一緒には行かないようだ。

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アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』第146話より

グラジオがサトシと握手するの好き~~~~!!!

記念撮影をして、クソデカ船が出航。
リーリエの脳裏に、これまでの思い出がよぎる。
ポケモンに触れなかったこと、身を挺してロコンを守ったこと、ポケモンに触れるようになったこと、母と本音でぶつかったこと、楽しかった思い出、そばにはいつもサトシがいたこと。

サトシのエキシビジョンマッチでのZ技の横顔がカットで入って、「あっ、これTrue Loveじゃん……」ってなった。
リーリエのサトシへの好意が恋愛的なものかはわからない(僕はたぶん違うと思う)が、はっきり「憧れの人」であったことは間違いない。
一人の人として、ポケモントレーナーとして。

ヒロインは三人いたけど、リーリエこそがメインなんだという軸がはっきり伝わってくるシーンだった。

そして、サトシの旅立ちの時。
空港にはククイとバーネットのみが見送りに。

一緒に生活してきた(ほぼ)身内だけで過ごす時間も、いいよね……
ポケモンたち全員置いていくのか……彼らがアローラで「暮らす」ことを重視したサトシなりの判断なのかなぁ……

サトシが「いってきます」と言うの、すごくいい。
あくまで家から出かけるように、ちゃんとこのアローラという我が家に帰ってくる意思が伝わってくる。

そしてククイ、「俺とバーネットは一生お前をてだすけする」って、もう肉親じゃん~~~!!!
バーネットが溢れる涙と母性を抑えきれないのもポイント高い。
バーネット博士は、普通に好みのタイプです。

そして、はい、今回最高のカット来ました

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アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』第146話より

紫色に染まる空を背景に、抱き合う三人。
別れは寂しいから、完全に晴れやかな気持ちで送り出すことは難しいけど、それでも暗い気持ちで見送るなんてこともしたくない。
自立して独り立ちする子供に対するそんな親心を感じさせる。

てっきり夜だと思ったけど、空が紫→橙色になっているので明け方だったことがわかる。
サトシの旅立ちに日が昇っていく、というとても縁起のいいシーンだ。

飛んできてくれたクラスメイトを窓から見つけ、サトシが初めて涙を見せる。
でもすぐに笑顔に戻るのが、サトシらしい。
ガブリアスがガオガエン乗せて飛んでるのとか、メルメタルが何食わぬ顔で飛行してるのが面白かった。

エンディングに乗せて、地方組の長期休暇の旅立ちが描かれる。

最初はマーマネ。
ホウエンにあるトクサネシティへ宇宙の勉強をしに行く。

次にカキはライチとの修行。
マオの元へ牧場のミルクを届けてから出発。

最後にスイレン。
幼馴染のマオが港へお迎え。

マオはというと……お留守番。

もう一度言う。マオはお留守番なのだ

最後にスイレンを送り出す時の寂しそうな表情、僕は一生忘れることができない。

長期休暇中でも、マオは店の手伝いを休まない。
もちろん、食堂は経営の都合上休んでいられない、という理由があるのだろう。
しかし、それとは別にはっきりとマオが食堂を手伝う理由がある。

思い出してほしい。スクールのメンバーが集まるときは、なにかにつけてアイナ食堂を利用していたことを。
そう、マオはいつ誰が帰ってきてもいいように、店を開けて待っているのだ
旅から帰ってきて疲れている仲間に、美味しい食事を振舞うために。

この包み込むような母性!!!
まさに母なる大地、アローラの女!!!
僕は誰が何と言おうと、製作陣の意図がどうであろうと、マオが真のヒロインであると確信している

”感謝の花”であるグラシデアの花によって、マオがお世話していたシェイミが旅立ちのためのスカイフォルムに姿を変える。
神はまたマオに別れを与えるというのか~~~!!!!

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アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』第146話より

「ありがとう 今までそばにいてくれて」と感謝の言葉を告げ、笑顔でシェイミを送るマオ。
いい子すぎる。
マオには絶対に幸せになってほしい

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アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』第146話より

思えば、最初にスクールに迷い込んだサトシを案内したのもマオだった。
マオが最初に出迎えて、最後まで残ってみんなを見送る、というのは実に理にかなった構成である。

更生したグズマさんが手下を鍛えてあげているかっとがちらっと映ったのも良かった。
真っすぐ生きているようで何より。

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アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』第146話より

ククイとバーネットもおめでとう!
サトシみたいないい子に育つといいね!

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アニメ『ポケットモンスター サン&ムーン』第146話より

……と後半のマオに対する思いが熱くなりすぎた感はあるが、なんとか「サンムーン」最終回を摂取することができた。

全体を通して思ったのは、「尺短すぎ!」。
2週以上かけてじっくりやってほしかったな~。

でもやっぱり、「サンムーン」は最高だ~~~
早くまたマオたちに会いてェ~~~~~

『ポケットモンスター』に見る、令和時代の冒険

と、いうことで、(この文章を書いている時点で)目前に迫った「新無印」アローラ回の前に、これまでの「新無印」についての感想を書こうと思う。

正直なところ、僕は「サンムーン」ほど「新無印」を楽しめていない。

もちろん、面白かった回はある。
ピカチュウのキョダイマックスは見ごたえがあったし、女優のメタモンを助けるのはロケット団らしい人情噺だった。
ゲンガーやカイリューといった強いポケモンのバトルは迫力があるし、ピカチュウとバリヤードの鳴き声の会話を想像するのも楽しい。
礼儀正しいサイトウさんが足裏を見せつけてくるのも素晴らしい(コイツ褐色好きすぎだろ)。

しかし、いまひとつ、ハマることができない。

事前には「全地方を巡る」という触れ込みであり、8つの地方を巻き込んでの壮大なストーリーが展開されると期待していた……のだが。
蓋を開ければ、サトシとゴウがクチバシティに定住し、なにかイベントの匂いを嗅ぎつけるとその地方へ移動する、というものだった。

その移動も飛行機などを利用したものが多く、「観光」の側面が強い。

確かに、移動手段や情報通信の発達により、世界は小さくなった。
今の時代、どんなに遠い場所も簡単に行けてしまう、という流れを反映したものなのだと思う。

この「小さくなった世界」は、サトシがかつてのようにガラルを旅することがなくなった理由も説明すると思う。

もちろん、アニメの理由的には「マンネリ化するから」ということもあるだろう。

しかし、ゲーム『ソード・シールド』にてジム制が復活したのになんで旅をしないの?という疑問はある。
このガラルのジム文化こそ、サトシが旅をしなくなった理由でもある

ガラルは、バトルの文化が非常に栄えている地方だ。
ジムバトルやチャンピオン決定トーナメントではスタジアムに満員の観客が押し寄せ、中継用のロトムがバトルを撮影している。
実にガラルのバトル文化は、実にオープンな世界だ。

ガラルにはどんなジムリーダーがいて、どんな戦いをするのか、それがすぐにわかってしまうのだ。
実際にゲームでも、序盤でジムリーダーが全員出てくるしね。

それだと、サトシが先々どんなトレーナーと戦うのかわかってしまい、面白くない。
だからサトシは、ガラルの情報が入ってこないクチバシティに閉じ込められることになったんじゃないかな。

かつてのように、こっそりと山で修業し、身内だけが見守る中で決着をつける、というのは時代遅れなのだ。
まさに世相を反映しているとは言えないだろうか?

「交通と通信の発達によって小さくなった現代社会で、我々はどんな冒険と出会えるのか」
ポケモンと言うコンテンツが、その問いをアニメという媒体を介して我々に投げかけているのだと思う。

その答えの一つが、「ゴウ」の名前の由来にもなった『Pokémon Go』というアプリであることは疑いようもない。

AR(拡張現実)を使ってポケモンをゲットする、というそのコンセプトは、我々の日常のすぐ隣に「ポケモン」という冒険が広がっていることを示してくれた。
ちなみに僕は『Pokémon Go』もハマることができなかった。

令和の『ポケットモンスター』は国民的アニメを目指している?

ポケモンが国民的アニメの地位を目指している、という噂がまことしやかに流れている。
根拠を挙げると、

・副題の付かないシンプルなタイトル
・大きなストーリーが描かれず、日常の中での騒動を描いている
・オープニングテーマの変更なし(歌手は変更あり)
・映画『ポケットモンスター ココ』の露骨な家族愛

等だ。
『サザエさん』『クレヨンしんちゃん』といった作品を思い浮かべてくれれば、納得がいくかもしれない。

確かにこの「新無印」形式は、ゲームの新作が発売され、地方が増えても無理なく話を生み出すことができるだろう。
むしろアニポケはキャラクターが増やせるぶん、他の国民的アニメより有利な可能性すらある(新キャラが全く増えない先輩国民的アニメ群ですら無限に続くのだから)。

そうなった場合、アニポケはもはや面白い面白くないの次元で話すことが間違いとなってくる。
「中身はどうあれ、とにかく放送されている」ということが重要になるはずだ。

僕はここでアニポケが国民的アニメになることの是非は問わない。
あくまでポケモンと言うコンテンツはゲームがメイン、という流派だから。

かつて赤緑を遊んだ10歳の少年少女も、今や30代半ば。子供がいてもおかしくない歳である。
そんな子持ちポケモントレーナーが、自分の子供に見せてあげたくなるような、そういう作品をアニポケは目指しているのだろう。

この後放送されるアローラ回は、10年後、20年後のアローラ回のための第一歩になるかもしれないのだ。
ということで、始めよう。

第37話「ただいま、はじめましてアローラ!」 感想

サクラギ研究所、リーフの石を手に入れたゴウがタマタマを進化させるところから物語が始まる。
ナッシーに感激するゴウに、アローラのナッシーを見せてあげたいと言うサトシ。
即アローラへ出発。テンポがいい。

サトシがピカチュウに「久しぶりのアローラ、ワクワクするな」と語りかけるのだが、それはこっち(視聴者)も一緒。
ぴかぴーか!!!!!!!

アローラに到着したサトシとゴウを出迎えたのはククイ。
サトシは懐かしさのあまり、二人で盛り上がってしまう。
完全アウェイのゴウ、口を「3」の形にとがらせる。

上裸に白衣というククイに圧倒されたのか、このシーン、ゴウが顔を赤らめたりして完全に「メス」だった。
あえて言及しないでいたけど、「新無印」はゴウの女性性がとにかく強調されていて、そういうのが好きな人には人気出そうだなぁ、って印象がある。
僕的には、表現過剰に思えてナッシーかな。

話を戻して、ククイ宅へ。
バーネットとその子供(まさかの新キャラ!)「レイ」が出迎える。

文通か何かで知っていたのか、サトシは特に驚いていない様子。
レイの性別についてはまだ明かされていないから、今後色んな扱いができそう。

ママになったバーネットの目が、いい……
サトシとレイ、二人の息子を見つめる瞳が地合いに溢れておる……
メレメレ島のBGMも良し。

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アニメ『ポケットモンスター』第37話より

家の中に入った瞬間、襲い来る四匹のポケモンたち。
モクロー以外種族値高いから、このときゴウは普通に怖かっただろうな、と思った。

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アニメ『ポケットモンスター』第37話より

サトシにじゃれている彼らを見ていると、サトシはカントーでもポケモンを連れ歩くべきだという思いが強くなる。
もっとゲンガーカイリュー見たいんじゃああああ!!!

歓迎パーティがスクールで行われると聞き、サトシたちは出かけることに。

浜辺でアローラの海を見つめるシーン、「マジで一生ここにいてくれ……」ってなった。

スクールへ行く道中、サトシとゴウははぐれてしまう。
ゴウはスイレンに助けてもらうのだが、ここは「サンムーン」第一話の冒頭でのサトシとスイレンの出会いを彷彿とさせた。
それにしても釣り上げたゴウを支えるとは、スイレンの腕力も見ないうちに強くなったようだ。

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アニメ『ポケットモンスター』第37話より

ロケット団アローラ支部の皆さんも元気そうでよかった。

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アニメ『ポケットモンスター』第37話より

サトシより一足先にポケモンスクールへ到着したゴウだったが、スクールメンバーの質問責めにタジタジ。
このシーン、都会人と田舎人の距離感の違いが出てて結構好き。
田舎ポケモンたちもグイグイ距離を詰めてくる。

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アニメ『ポケットモンスター』第37話より

遅れてカキが登場するのだが、丸くなった後半のカキじゃなくて初期の尖っていたころのカキだった。
え? タイムスリップしたの? って感じ。
サトシがいなくなって、情熱を向ける矛先が不在で色々溜まっていたんだろうなぁ。

初対面の人(ゴウ)に「お前」っていくらなんでも失礼過ぎない?

自分がサトシの永遠のライバルだと主張するカキ。
サトシといつも一緒にいるゴウに対して、異常なまでの敵対心を見せる。
あ、これ、B(urning) L(ove)だわ。

製作者の趣味なのか、そういう層に向けて作ったのかわからないけど、完全にBLですね。
最愛の人(サトシ)の横にいるのが弱い奴だなんて許せない、という。

張り詰めた雰囲気の中、自分を巡って二人の男が争っていることなど、何も知らないサトシがやってくる。
ゴウとしてはサトシに救われた形だ。
そして宴が始まる。

ここ、サトシの隣がマオでよかった~~~~!!!!!
アローラから出ていかず、ずっとみんなを待ち続けたマオが報われて本当に良かった。
将来サトシが隠居するときはアローラでマオと幸せになってほしい。

モクローのバカ食いを久しぶりに見れてよかった。
あと、サトシ!!!ゲンガーたち連れてきてるなら、出してやれ!!!置いてきたのかと思ったよ!!!!!

スイレンの手で、旅に出ているリーリエからの手紙が読み上げられた。
なんだかグラジオの色気が増したような気がする。
わざわざリーリエを出したということは、再登場もありえるかもしれない、と期待が膨らんだ。

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アニメ『ポケットモンスター』第37話より

リーリエの手紙を聞かされたサトシのやる気スイッチが入り、バトルをすることに。
サトシはカキを誘うが、カキはゴウとバトルをする、と言い張る。

「ゴウがサトシのライバルとして相応しいヤツかどうか見極める」と異様な執着心を見せるカキ。
「サトシの一番そばにいるヤツは、サトシの夢を手助けできるくらい強いヤツじゃなけりゃダメなんだ!」

はい、カキ、完全に暴走してます。
カキ……お前はサトシがアローラにいる時、そんなことを思っていたのか……グラジオ戦……負けたの、悔しかっただろうなぁ……

マオたちもたじろぎ、カキをなだめるが、ゴウとしてもプライドがある。
覚悟を決め、カキとの勝負を受けることに。

ここのBGMがめちゃくちゃアツい。
よく知らないんだけど、これ他の話でも流れたことあったっけ?
普通にリーグ戦で使っても違和感ないくらいの、神曲だった。

ゴウのラビフットとカキのバクガメスは、ほぼ互角の戦いを繰り広げる。
唐突に「Zワザを使う」と宣言するカキ。
逃げずに立ち向かうというゴウを「それでこそサトシのライバル」と評するが、ここでゴウが反論する。

曰く、自分はサトシのライバルではなく、サトシの夢を手助けするつもりもない。
夢は自分の力で辿り着くものだ。
自分もサトシも、夢や未来は自身の手の中にある。
自分はライバルではないが、サトシのパートナーであり友達。
だから、サトシの前では恥ずかしくないバトルをしたい。

ここ、ゴウの今までの出演シーンの中で一番カッコよかった。

カキはゴウとバトルをしていても、結局は「サトシに相応しいかどうか」、サトシしか見ていない。
でも、ゴウはサトシを切り離して目の前のバトルに向き合っている。
(サトシに自分の夢を手伝ってもらっていることはさておき)

この後カキはZワザを放つ。
久しぶりの演出はかっこよかったが、何も言い返せないのも、自分より明らかに格下の相手に本気を出すのも、その後情けをかけるのも、カッコ悪かった。
そもそも、「人を試す」という行いがダサいことに気づいてほしい。

相対的にカキの株が下がる結果となってしまって、非常に悲しい……

最後に、ゴウがアローラナッシーをゲットして帰宅。
サトシとゴウが「アローラ地方にまた行く」と約束をしたので、またアローラ回があることが決定!!!!

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アニメ『ポケットモンスター』第37話より

またといわず毎週行け。

終わりに

「サンムーン」最終回と「新無印」アローラ編を見て、アローラはやっぱり最高だということが分かった。
(細かな不満はあるものの)

今までゴウに魅力をあまり感じなかったが、それはポケモンゲットというイベントの扱い方が難しいからなんだと思う。

ポケモンゲットで人間キャラを魅力的に描こうとすると、自然と「ポケモンとの仲を深めてゲットする」という方法になるが、毎回それをやっていては尺が足りないし、見ているほうも飽きてしまう。
だからゴウは「乱獲」と揶揄されるような捕獲メインで、あんまり魅力的に映らなかったのだろう。

「新無印」も3年スパンと考えればまだ序盤。
これから面白くなることに期待して、見守っていきたいと思う。

<了>

P.S.最後に、僕のポケモン用Twitterアカウントを載せておきます。
良ければ仲良くしてください。
→@a_to_won←

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