見出し画像

THE孤島!青ヶ島での24時間STAY

24 hours trip in Aogashima island, Tokyo.

まず行き着くまでのハードルが高い青ヶ島ですが、島には何があるのかというと、すり鉢状のカルデラ地形と温泉です。
それ以外は…地形を見渡せる展望台までの登山(というかハイキング)とかなので、「へぇ~、こんな島があるのね?」という体験をする場所だと思ってください。

|青ヶ島のエリアは2つ「住まい」「カルデラ」

画像1

青ヶ島の島民が住むエリアは北部の開けた高台にあり、カルデラの中は畑や公衆浴場などがあり、基本的に住宅はありません。

というのも、このカルデラの部分が噴火したので、内側は昔の島役場の跡地などがあるものの、しばらく人が住める状態ではありませんでした。
島南部はカルデラの崖になっているので、自ずと人が住める場所は北部となったようです。

なので、北部の住宅地に民宿や商店があり、観光をするならカルデラの内側に出向くという動きになります。

ヘリポート近くの「十一屋酒店」にレンタカーがあり、向かいにガソリンスタンドもあります。
台数が少ないのでヘリが取れたら、宿と一緒に車も借りましょう。

|自然の雄大さを体感できるカルデラ

画像12

まずはカルデラの内部にあるスポットを紹介していきます。
青ヶ島のカルデラは二重になっていて、島の2/3を覆うすり鉢状のカルデラ(尾山)の内側に、噴火によって更にすり鉢状になった丸山があります。

この丸山はまるでプッチンプリンのようになっていて、上下についた筋がまさにプリンの形そのもの。
丸山を見るたびに「プリン、プリン」と言っていました。

画像3

内側の丸山には遊歩道があって、子連れでも一周1時間かからずに回れました。
山頂には御富士様と呼ばれる祠があって、こちらへの参拝ルートになっています。

画像4

尾山のふもとには製塩工場と公衆浴場があり、地熱釜と呼ばれる調理場も併設されています。

画像6

蓋をあけて中に食材を入れておくと、火山の地熱がパイプを通って釜の中に充満して、食材が蒸し煮にされます。
下の赤いレバーを自分で開けますが、吹き出してきそうで結構怖い。

画像5

宿でお昼ごはんにくさやを持たされたので、地熱釜で加熱して頂きます。

自家製ということで臭いはあるものの、美味しさのほうが勝っています。
青ヶ島は物資を運ぶ定期船の就航率が著しく低いので、生鮮食品が入ってこないこともザラ。
なので、港で釣ってきた魚をくさやにしておき、保存食として食べているようです。

画像7

公衆浴場には地熱を利用した「ふれあいサウナ」があり、熱そのものを建物に引いているので、入った瞬間からもわっと暑いです。
浴場とサウナは地下にありますが、地下は激烈に熱を感じる空間で、冷たい飲み物を持って入っても、すぐにぬるくなります。

でも、天然の地熱をそのまま使うナチュラルなサウナは珍しいと思うので、サウナーの方は是非!

|居住エリアにある展望スポット

画像12

二重カルデラを見るには、ヘリからと尾山から望むパターンがあります。

画像9

住宅地から高台に登ったところに「尾山展望台」はあります。
標高400mで整備された遊歩道になっているので、普通のスニーカーなら全然登れます。

南側は二重カルデラがあり、北側は太平洋が広がる景観の良い場所です。
星がキレイに見えるそうで、明るいうちに道をチェックしておいて、夜に訪れる人もいるそう。

画像12

島の西部にある「大凸部(おおとんぶ)公園」も二重カルデラを見ることができます。

尾山展望台より少し道が険しいので、ガッツが必要。

画像13

尾山展望台に比べて、プリンが崩れている場所がよく見えます。
が、見える景色はほぼほぼ同じです。

画像10

住宅地から少し北に行くと、神子の浦展望広場があります。
こちらは180度の真っ青な海が広がる景色!

画像11

更に島の北側のまで小さな道路を入っていくとジョウマン牧場があります。
牧場…というか、放牧されているというか、ただ牛がいるというか…

画像14

夜になると島の開けたところから満天の星空が見えます。

絶海の孤島で周りに光が何もないので、本当にこぼれ落ちてきそうなほどにびっしりと星が見えます。
有名な星空カメラマンも青ヶ島に通っているようで、この美しい星たちを是非見て欲しいです。

|青ヶ島の宿泊と食事事情

画像15

今回は「あおがしま屋」さんにお世話になりました。

たくさんのお部屋がある一軒家で、民宿というより民泊に近い雰囲気です。
女将さんもはっきりとした方で、お電話で親戚のおばちゃんのようなノリでやり取りさせてもらいました。
ので、この辺がビジネルライクな対応が好みだと、ちょっと方向性違うかもしれません。

来島時は飲食店が開いていなかったので、三食ともに宿で出してもらいました。
来島後のランチはおにぎりと地熱釜で蒸した野菜やくさや、夜ご飯は地魚のお寿司やおかみさんの手料理、朝ごはんも家庭料理。
どれも食べきれないほどに大盛りで、すごく良くしてもらいました!

帰る日のヘリが欠航になってしまい、夕方の便になった時もランチを御馳走になったりと、おかみさんの優しさにホロリときました。

商店には乾物と飲みものくらいしかないので、食事は全て宿にお世話になるのが大前提です。
宿選びの際は食事についても調べてからの方がいいですよ!

|素朴な時間が過ごせる、青ヶ島

画像16

アクセス難易度の高さや、自然溢れる場所で過ごす時間は、便利すぎる都市生活とギャップがありすぎて、とても新鮮でした。

こんなところに何で住むの?と思いながらも、島流しの一番厳しい流刑地だった歴史や、噴火や帰島を経て今まで暮らしてきた島民の気持ちに触れて、住めば都という考え方もあるのかもな…と思ってみたり。

こんなにハードルの高い離島を訪れる経験はなかなかできないので、また、新たに自分の価値観にひとつの引き出しを作ることができました。

画像17

朝便が欠航になって、どうにか夕方の臨時便で八丈島へ帰って来れました。
公共交通機関でこんなスリリングな経験ができるのも、青ヶ島ならでは。

ぜひ、離島フリークや僻地ファンのトラベラーは、死ぬまでに一度訪れて欲しい場所です!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?