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リスボン近郊で中世の欧州を感じる

The atmosphere of medieval Europe lingered in alleys of a fortified town near Lisbon.

中部のナザレから移動してリスボンを拠点にポルトガル南部の観光地を巡ることにしました。

中世の町並みが残るオビドス

まずはリスボンから北に1時間ほどの場所に位置するオビドス。
要塞都市として周囲を城壁に囲まれた町は、内部がフランスのモンサンミッシェルのように小さな小路が張り巡らされて、時間が中世から止まったような雰囲気。

オビドスの町並み

一部の城壁には階段というか、凸凹の段差を使って登ることができて、町全体を見渡すことができます。
白い壁にオレンジ色の素朴な屋根と、ところどころでアクセントになっている青や黄色のラインが印象的な可愛らしい町です。

Porta da Vila

町のメインゲートは「Porta da Vila」と呼ばれ、青色の素晴らしいアズレージョで装飾されています。この下で歌う青年さえいなければ…

Restaurante da Pousada do Castelo de Óbidos

町一番の高台にある城塞には、古城を改装したホテルとレストランが営業しています。
レストランはGoogle Mapから事前予約可能で、人気の景色の良いテラスは早めに予約したほうが良いみたいです。
我々は直前に予約したので室内のテーブルでしたが、それでも古城の古めかしい雰囲気と、遠くに見える畑の景色は良い雰囲気でした。
ランチタイムを過ぎて入店したのでアラカルトでの注文でしたが、ピカイチで美味しいバカリャウのグリルを頂くことができて大満足でした!

おもちゃのようにカラフルで個性的なシントラ

Largo Rainha Dona Amélia

翌日はシントラというリスボンから西へ1時間弱の場所にある町へ足を伸ばしました。
ポルトガル王家の夏の避暑地とされてきた、風光明媚な山あいの町でエリア全体が世界遺産に登録されています。

Quinta da Regaleira

街の中心地にあるシントラ宮殿から徒歩20分ほどの場所にレガレイラ宮殿があります。
ここは螺旋階段の井戸が有名なのですが、到着したらチケットカウンターも行列。急いでオンラインチケットにアクセスするも、山の中で電波が通じず、仕方なくカウンターで購入。
そして、井戸へ向かうと500m以上の大行列がっ!!
並んでいるうちに予約していたペーニャ宮殿の時間に間に合わなそうなので、諦めて退散しました。
螺旋階段に行くなら朝イチがおすすめです。

シントラエリアの周遊バス

レガレイラ宮殿とペーニャ宮殿は地図だと近いので、車だと遠いけど歩けばすぐでしょと思っていました。が、徒歩でも直通ルートがなく1時間はかかることが判明!!!

急遽、え~!となって周遊バスに乗車したら、一人13.5€と言われて「たっか!!!」と仰け反りました。でも、徒歩だと時間予約に絶対間に合わないから無理だと思い、なくなく支払い乗車しました。
そして、バスで向かうも細い相互通行の道は超渋滞で遅々として進まず…
到着したら時間予約を過ぎていました。

さらに看板には「宮殿見学集合地点までは徒歩で30分。予約時間の30分前までにエントランスを出発して下さい」の文字が。
詰んだ!!!!!!!!!!!

ペーニャ宮殿の集合場所

16:00の予約で集合場所に到着したのは16:57。
泣きそうな顔で守衛の人にチケットを見せて、「Reservation time was 4pm, sorry」と伝えると、とりあえず上に言ってスタッフにチケットを見せてと言われました。
17:00の予約枠の人が並ぶ行列を過ぎてエントランスに到着し、「下でこのチケットを見せてと言われたけど、入れるかな?Please!!」と言うと、まさかの!入れてくれました。
ポルトガルの人、すごい人情味あふれる~。

ペーニャ宮殿内部

宮殿内部は私好みのアラビア風の幾何学模様の装飾がびっしりと施されていて、部屋ごとに趣向が異なり、金銀ビカビカの部屋もあれば、苺が満載のガーリィなお茶室、青磁器や螺鈿細工が置かれたアジア趣味の部屋など、てんでバラバラ。

テラスからみたペーニャ宮殿

テラスから外観を見ても黄色やら紫のタイルやらと、何がなんだか状態。
渾然一体にもなっていない、あえてしっちゃかめっちゃかな組み合わせが魅力的なユニークな建物でした。

シントラ駅のアズレージョ

見学を終えてバスに乗って駅に向かうと、復路はたった20分で到着。
え?往路に1時間以上かかったのはなぜ?意味不明でした。

ユーラシア大陸最西端のロカ岬

駐車場のある隣駅まで電車で向かい、車に乗り換えて、さらに西へと車を走らせること30分。

ロカ岬から見た大西洋

ユーラシア大陸最西端にあるロカ岬です。眼の前に広がる大西洋の先にはアメリカ大陸があります。
パッと見で大陸はおろか、島さえも見えず、広がるのは一面の海原。
よく、この先に大陸があると信じて漕ぎ出せたな、と驚きます。私なら無理、難破一択。

カモンイスの石碑

1979年に建てられたという石碑には、ポルトガルの詩人ルイス・デ・カモンイスが詠んだ詩のフレーズ「地終わり海始まる(Onde a terra se acaba e o mar começa)」と彫られています。

ロカ岬の灯台

ロカ岬の丘の上には赤い小さな灯台があり、1772年に建設されて以来、今も現役で活躍しているそうです。
夏季のヨーロッパはなかなか日が暮れないので、日没まで待っているとリスボンに戻るのが夜中になっちゃうな…と思い、ロカ岬を後にしました。
日本人観光客もチラホラ見かけました。バスの停留所があったので、公共交通機関でも来れるようでした。

リスボン近郊にエクスカージョン

リスボンから1時間程度でオビドス、シントラ、ロカ岬といった近郊の町も見て回ることができました。
シントラとロカ岬はリスボンから西にあるので、一緒に訪れる人も多いのだそう。
但し、シントラはどこも超行列なので朝早くに出発して、チケットはすべて前日か数日前までにオンライン予約が必須です!

リンク:レガレイラ宮殿公式チケット(英語)
時間枠はないけれど、チケットカウンターはまぁまぁ混んでいるので、訪問が決まっているなら事前購入がベター。

リンク:ペーニャ宮殿公式チケット(英語)
検索窓みたいな白枠をクリックするとカレンダーが表示されるので、訪問日を選択。該当日の宮殿内部見学可能な時間枠が表示されるので、希望時間をクリック。その後、クレジットカードで決済し、表示されたQRコードを持参すると入場可能。

あまりいないかもですが車で行くなら、近隣駐車場はハードルが高すぎて無理ゲーでした。仕方なく、一駅隣りにある「Portela de Sintra」駅が公共駐車場完備で停めやすく、電車で移動できるのでラクチンでした。
ヨーロッパの路上に停める文化は、日本人からするとかなり難しいので、空いている大型駐車場を狙うのが吉です。

でも、車があると色々と行けていいなぁ~と、満足している次第です。


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