常笑がどまつり大賞をとる日(5/全5回)

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◻︎今記事の要約◻︎

2019常笑は、新旧の価値観が混在している。そしてノッキングを起こしてる。とても過渡期らしい現象である。それらが整理されたとき、大賞をとる日がきっとくる。

❶新旧の価値観が混在する2019年。

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(演舞前アナウンス)「今年のテーマは飛躍。夜明けにたたずむ臥龍の松が、朝日に照らされ日進の街とともに、輝き続ける様を表現します。400年にわたり日進の地を見守り続ける臥龍の松と、街の表情や活気を表す、力強くも一矢乱れない踊りをお楽しみください。」

このアナウンスから、彼らが「様」「景色」を「力強く」「みせたい」という価値観が香ってくる。

ここには、(臥龍の松のように)力強く/美しく思ってもらいたいのは「私らの何を?」の部分が抜け落ちてることを、強調しておきたい。Twitterでは「更なる高み」「を目指す」(きもち)と書いてあったのに、その部分が、演舞前アナウンスではごっそり抜け落ちてるのだ。

つまり2019常笑は、2つの価値観

A:「私らの何を」が曖昧でも気にしない旧来の価値観。「景色・様をそのまま力強くみせる。」「力強ければ、愛でられる。」と信じてる。

B:「私らの何を」(力強く/美しくおもってもらう)を明確に意識する修正された価値観。「(臥龍の松くらいの)私らの〇〇、を迫力をもってみせることで、愛でられる。」と信じてる。

がチーム内で混在している。といえる。



❷演出にもあらわれる新旧価値観。

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新旧の価値観では、演出のねらいがそれぞれ異なる。なら「力強くみえる松の景色。」 なら「更なる高みを目指す、のアイコンにみえるように。」

例えば1枚目の演出は、初対面の人にはどう見えるか?「更なる高みを目指すアイコン」にはみえないだろう。相当好意的にみないと。

その方向に突き抜けていないということは、製作の過程で、元々の「力強い/美しい景色」価値観でつくるメンバーや時間の影響がけっこうあったんじゃないか。と想像(妄想)できる。





❸大賞に向いてるのは、【新】のほう。

新旧の価値観のうち、大賞に向いているのは、【新】の方だと私は思う。そのくわしい理由は、他の記事にも書いているので、ここでは端的にいう。

初対面のお客さんにとって、「迫力ある景色」がどれだけ迫力あっても、それだけじゃ惚れにくい。そこに「踊り手の方々の、踊りに込めずにはいられんほどの切実なもの」を香りたい。そこではじめて、まじで惚れれる。愛でれる。





❹常笑が大賞をとる日

これからも価値観の混在は常におこる。100人もいるんだから。そのなかでやることはシンプル。

その年に結託する価値観を話し合って決める。
☘(それが、初対面のお客さんの感動と、矛盾がないことを確認。)
☘それをアウトプットに貫く

これ↑を「やった方がいいからやってみなよ」って言われてやりきれるチームは多くない。が、必要性を身をもって感じた彼女らはやりきれる。

もしかしたら、来年には、彼女らの価値観は、ここまで書いてきたようなものではなくなってるかもしれない。

だとしても、常笑にはきっと、☘☘☘をやりきることで大賞をとる日がくる。それをやりきりたくなるための経験を、彼女らはすでに経ている。



❺常笑記事全5回のまとめ

🌸2018常笑にとって踊るとは=絶景をみせること=力強く/美しく思われること=愛でられること→何を愛でられたいかは漠然。

🌳2019年「何を」を意識した演舞づくりに挑むも、新旧の価値観混在がoutputに影響。

🌻2020年以降→「何を」を意識した価値観をoutputに貫けたら大賞。

🌏もし全く別の価値観で臨むことになったとしても、それが初対面の人の感動と矛盾がなく、かつ、outputに貫かれてたら、大賞。


常笑記事、全5回お付き合いいただきまして、ありがとうございました🌞🌞



今後の記事予定↓

・祈念はキケン。でも笑゛と菅原小春は〝神〟。

・中田ヤスタカ/米津玄師/星野源/平沢進

・神と交信する舞と、イク/イカセるダンス。

・TDC(登美丘高校)の感動と、どまつりの感動の共通点。〜❶コンプレックスと情熱、❷運命に翻弄、❸たたみかける〜

・野村萬斎が、東京2020開閉会式の統括である必然性。〜西洋医療は死後を扱わない。死をも含んだいのちを扱う伝統芸能。〜

・auのCM、篠原誠さんの作詞と、今の時代らしいコンプレックス。

・日本一の高校文化祭に行って感じた、彼らがまじで大学3.5年生にみえる理由。と前田祐二。
















画像引用元;https://www.agu.ac.jp/topics/よさこいサークル「常笑」どまつりへの挑戦/


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