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メタバースの記憶と現実の記憶は交錯する

最近Oculusを入手したので、MetaのHorizon Workrooms でバーチャル会議を楽しんでいます。本格的なVR会議です。

少し前コロナで在宅になったころ、友人の強い勧めでフォートナイトというゲームを始めました。これはVRではないのですがなかなかエキサイティングなゲームです。

生き残りをかけて撃ち合うのですが、綺麗な3次元CGの風景に引き込まれます。スキンと呼ばれるコスチュームやお気に入りのアイテムはバトルパスで購入できますが、基本のプレイはすべて無料であり、マルチプラットフォームなので、PSでもスイッチでもPCでもできるという優れものです。実はこのゲームはメタバース前夜的なもので、事実社名をMetaにしてメタバースに舵を切ったFaceBookが数年前からライバル視していたのが、このゲームの供給元であるEPICです。ゲームだけでなく仮想空間でライブやイベントも行われ、特にアップデート時のお祭りはなかなか楽しませてくれます。

さて、このゲームのもう一つの特徴はチーム戦です。あらかじめ友達で誘い合ってチームを組めば協力して戦況を有利に進めることができます。しかもボイスチャットの機能があるので、

A「やばいやられそう。左の壁の方から援護して」
B「ラジャー。アサルトマシンガンとポーションここに置いたから取って」
A「サンキュ」
B「1キル!」
A「ナイスゥ」

という形でコミュニケーションとプレイが進んでいきます。途中の風景もとてもきれいな草原や小高い丘。古い屋敷やお店など印象的なものであふれています。コロナでなかなか会えない中時間を決めてこの仮想空間で遊ぶのはとても楽しかったです。私は、私にフォートナイトを勧めてくれた友人たちおじさんフォートナイターズに混ぜてもらって楽しみました。

そんなことを繰り返しているうちにあることに気づきました。ゲーム中は敵を一掃してしばらく静かな時間が流れたりするのですが、そういうときは行軍を進めながらおしゃべりしているんですよね。一緒に散歩している感じです。そうこうしているうちに、

「そういえば前に〇〇のこと話したじゃん。あれいつだっけ?」
「ああ、4月に会った時じゃね?」
「いや緊急事態だったから4月は会っていないよ」
「えっ、てことは、あれフォートナイトやっていたときだっけ!」

てなふうにいい感じで、現実に会話した記憶と、仮想平原を駆けながらかわした会話の記憶が完全に交錯しているのです。最初にこれに気づいたときなんとも不思議な気持ちがわきました。世の中の出来事すべてシミュレーション仮説ってのがあるようですね。だれも反論できない。まさにMATRIXの世界。そう感じているならそれはもう現実なのです。

Meta社のOculusというVRゴーグルを着けて行う、バーチャル会議Workroomsはまだまだ成長段階の試作品ですが、そのリアリティは驚くほどです。3次元のアバターの動きも自然ですし、なにしろ会話の声が自然です。Spatial Audio といって、音の定位がリアルですし音質もよく、発言がかぶっても音が消えません。これが進展すれば、どこで話したことか、どこで体験したことかはもうどうでもよくなような気がします。結局コンテンツが一番重要なのです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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