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アイデアマンの大罪 (159/365)

セオドア・レビットをご存知でしょうか?コトラーと対極をなすマーケティング理論の大家なのですが、あまり知られていないかもしれません。

最も有名な彼のエッセイ(論文というよりエッセイ)は、

マーケティング近視眼、です。

このエッセイが1960年代に発表されたものと思うと、彼の慧眼ぶりに感服せざるを得ません。

もう一つよく知られるエッセイが、

アイデアマンの大罪、です

要約すると、アイデアの乱造は、企業を衰退させかねない、という指摘です。なぜなら、アイデアがいかに秀逸であっても、それをビジネスに昇華させるまでには、血のにじむようなかつ泥臭いプロセスが必要だからです。

コンサルにそそのかされた事業戦略を実装するために苦しんでいる現場の人々の姿をみなさんもご覧になったことがあるでしょう?そのころにはもうコンサルはいません。彼らに実行責任はないのです。

おなじ文脈で最近ずっと違和感を持っていたことがあります。それは、

デザイン思考の乱用

です。デザイン思考は、発想法として優れたものに違いありませんが、旧来からあるKJ法やその他の思考法、ビジネスフレームワークの類と同じく、道具として使うのはよいが、手段に溺れると道を誤るという性質のものです。

どうも、数あるワークショップの多くのものは、「デザイン思考」を魔法の箱のように扱っているように思われます。

そこで、このようなエッセイが目につきました。

内容については別の機会に論じますが、まずはご一読ください。

目的と手段の取り違えは厳に避けなければなりません。目的、意図が最も大事なのは言うまでもありません。いちいち、「パーパス経営」などと言っていること自体が問題の本質です。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

Title image generated by DALL-E2
"Idea-makers are creating a lot of ideas, and many of the people who make them happen are suffering."

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