好きな音楽 〜童謡〜
好きな音楽について何から書こうかなぁと悩んだ末、まずはルーツを辿ってみようかと、幼い頃に好きだった音楽を思い出してみる。
とはいえ、かれこれ30年以上前になるから、もはや何が好きだったか思い出せないかもしれない。とりあえずあの頃よく見ていたであろう「おかあさんといっしょ」や「みんなのうた」あたりを調べてみた。
有難いことに当時放送されていた楽曲リストがあったので、生まれ年付近から順に曲名を目で追っていく。すると凄いもので、思い入れがそんなにない曲に対しては「あー、はいはい、この曲ね。あったあった。歌える歌える。」くらいなのに対し、とても好きだったと思われる曲は、曲名を見た瞬間に「なぁぁ!これ〜!!やばっ!」と何故かテンション爆上がりになったので、たぶん合ってると思う。
ということで、私が幼い頃に好きだったと思われる曲はこちらの4曲。
あらためて曲を聞いてみる。
いや…凄いな。
当時のワクワク感も思い出してきちゃったよ。
ということで、各曲の好きだった点について、この勢いにまかせて書いてみよう。
「しまうまグルグル」
作詞: 遠藤幸三/作曲: 乾 裕樹
こちらの曲、しまうまの縞を取って、シロクマ(1番)とママ(2番)と青空(3番)にその縞を付けちゃえ〜、という歌。
ズッズチャンのA・Bメロから、ズチャズチャと陽気なサビになるところが、当時テンション爆上がりポイントだった。
歌詞の「シマクマ」「シマママ」「シマソラ」という語感も愉快で楽しかった。
さらに初期のアニメーションでは、シマクマとシマママそして人型の入道雲が、サビに入るとぬるぬるっと3体に分裂し、アルファベットのKみたいなポーズで踊り出す。特にクマと雲が好きなので個人的にハマりまくっていた。
「赤鬼と青鬼のタンゴ」
作詞: 加藤直/作曲: 福田和禾子
こちらの曲は、角1本の赤鬼と角2本の青鬼が秋の月夜に浮かれてタンゴを踊り出しちゃう歌。
Aメロ・Bメロ・サビがそれぞれ雰囲気の違うキャッチーなメロディで展開がコロコロ変わって楽しい。個人的には、AメロのあとドンドコしてBメロの「つのつの」に入る部分や、サビ前のバイオリンのジャッジャッジャッジャジャ♪でテンションが上がる。
あと当時のアニメーションでは、7羽のウサギが登場し、Aメロで合いの手(風を表す「ヒュー」)を入れたり、サビ前のバイオリンを弾いていたのだが、それが好きだった。フォルムが無茶苦茶可愛いのにひたすら無表情なので、そこのシュールさが好きだったのかな。
「メトロポリタン美術館」
作詞・作曲: 大貫妙子
続いてこちらの曲は、美術品たちと会話しちゃう歌。あまりにも有名だし、好きな人も多いはず。
A・Bメロは美術館に侵入しているような抜き足差し足感があるのに、サビに入った途端ご陽気なメロディになるのが楽しい。
また「タイムトラベルはたのし♪」という語感とメロディが本当に楽しそうだったから好きだった。
当時のアニメーションでは、誰もいない夜の美術館を少女が探検しており、恐る恐る近付いたはずの青白い石像や包帯ぐるぐる巻きのミイラと、サビで手を繋いで踊り出すのを見て「ああ良かった!恐い人たちじゃなかった!」的な感情だった。
「まっくら森の歌」
作詞・作曲: 谷山浩子
こちらの曲は、暗くて深い森にまつわる不思議な歌。
波のように寄せては引いてゆくメロディが心地良くて、特にサビ前の「みえる♪」の部分が好き。
当初は「まっくらクライクライ」の語感が好きだったけど、のちのち歌詞の意味が分かってくると「昨日は明日」「早いは遅い」「近くて遠い」「魚は空に 小鳥は水に」など対になる言葉が並ぶ様が、この森の不思議さを助長していて、よりいいなぁと思った。
アニメーションは、全体的に青や緑で構成されていて、私の好きな色満載だったので見入っていた記憶。ハットを被りコートを着たおじさんがスッと消えていくところや、飛んでる魚がキラキラするところ、巨大魚が泳ぐシーンなどが、少し怖かったけどなんか好きだった。
懐かし過ぎるし、本当まじで名曲揃いだなぁ。
…というわけで、こうして書き出してみると、なんとなく「たぶん私はこういうのが好きなのね」という共通点がいくつか出てくる。
・緩急がある曲
・繰り返す語感のある歌詞
・無表情で陽気に踊る何か
・青や緑の映像(もしくは夜)
が組み合わさったものが、お好みだった様子。
個人的には、なるほど…と妙に腑に落ちる共通点だった。
まぁ月日が流れ、記憶だと思っているものも無意識で都合よく書き換えてしまっているのかもしれない。それでも、今まで自分が勝手気ままに好きになっていったものたちに、一本、ブレない筋が通った感じがして、なんだかちょっと嬉しい。
唐突に始めたこの振り返りが、思いの外、とてもとても楽しかったので、みなさんもぜひあの頃の音楽に浸ってみてはいかがでしょうか。