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【間違えないでください】感想(スマホアプリ)

基本無料のチャットノベル型ホラースマホアプリゲーム。

前半はネタバレ無しのオススメ紹介、後半はガッツリネタバレの感想になります。


ネタバレなしの感想


とにかく本当に怖くて、本当に面白かった!

あまりにも怖くて面白いから課金してしまいました。こう書くのは人に勧める上でマイナスだというのは分かっているのですが、本当に面白く先が気になり、作った方を応援したかったというのは紛れも無い事実なので。

他の基本無料ゲームの大半に比べればストレスは少なく、そういったものを無課金で遊ぶのに慣れている人なら問題なく無課金で遊び尽くせると思います。


主人公は大学生。大学のサークルメンバーとチャットでやりとりをしていた所、色々あってみんなに変なメールが届くように。内容はクイズを出題するものなのですが、なんと制限時間内に正解出来ないと、送られてきた人は死んでしまうようなのです。

ちなみに「制限時間が決まっているようだ」というのはゲーム内の設定であり、プレイヤーはじっくり時間をかけて答えて大丈夫です。出題されてからリアル時間で何日放っておいても問題ありません。


この「クイズに答える」というのが、本当に怖い!

三択・四択などの選択肢形式ではなく、プレイヤーが実際にスマホで文字入力をして答えます。

この自力で入力するというのが臨場感と没入感を演出していて、本当に怖い!

責任を負わせないで!自分の分身という設定でありながら実際は知らない他人である「主人公」が勝手に考えた思考を無責任にタップするだけの存在でいさせて!


チャットノベル型のゲームの常ですが、しばらくリアルタイムでチャットした後、登場人物が行動を起こすなどと宣言すると、しばらくチャットがストップします。

そして、しばらくリアルの時間が経ってから、何が起こったかの報告をするチャットが飛んでくるのです。

これが、リアルな出来事を体感している感じがして、また怖い!


のんびりインターネットをしていたら、「今仲間が死にかけてる」なんて連絡が入ってくるのです。(まあ本当に感情移入していたら、呑気にネットサーフィンしてる余裕なんて無いのでしょうが…。)


課金をすれば待ち時間を消せるよ、というのがこういったチャットノベル型ゲームの特徴です。で、課金しました。この形式のゲームはいくつかプレイしているのですが、課金をしたのは唯一このアプリだけです。あまりにも先が気になって、怖かったから…。


前述の通り、待ち時間すらもゲーム体験として楽しいものであるので、課金するかどうかはご自身の価値観で考えていただければ…。まあ何事もそうですが…。


チャットでの主人公の返答は選択肢になっていて、マルチエンドになっています。


サークルの仲間たちと協力して謎のクイズメールの送り主「問人」に立ち向かうのは、本当に心強く、ワクワクします。


どういった結末を迎えるのか、是非体験していただきたいです。


余談ですが、こちらと同じ所が制作した「助けてください」というゲームがあるそうなのですが、どうやら今は配信をしていないようです。評判が高くやってみたいのですが出来ないので、また配信再開していただけたら嬉しいなあ…と思います。



ガッツリネタバレの感想


頼れる仲間がどんどん死んでいき、愛着が湧いているので「死なないで〜!なんで死ぬの〜!」と悲しくなりました。


人が死ぬゲームを好み、そういったものを探してやっているのだから矛盾してるのですが…。


クイズ好きのサークルメンバーと衝突するくだり、「凄く大学生っぽい!」と思いました。

一見ただのいけすかない嫌な奴ですが、実はみんなを救う為の策であり、わざとトゲのある言い方をしていた。そして分かる人にはそれが通じていた。でもやっぱり大学生だから、命のかかった状態でその行動をするのが最善かというと、そうとは言い切れない未熟さがある…。

他にも、仲間の死という衝撃的な出来事に直面して、勿論みんなショックを受け、取り乱したり時には他の人を責めたりします。しかし、そういった場合もきちんと反省して謝罪し、残った仲間を生かす為に奮闘します。

そういった物事への向き合い方なんかも、「大学生だなあ…」と感じました。


そして、ヒロインのさくら。個人的にはかなり衝撃的でした。

「ヒロインらしくないヒロイン」や「従来のヒロイン像を逆手にとったキャラ」とかなら「そういった存在」として受け止められるのでそこまで衝撃的ではないのですが、ギリギリ「ヒロインらしいヒロイン」の枠に収まりながら「そんな行動するの!?」という事をやってくれるので、衝撃でした。


凄いと思ったのは2点。

初めは、なおちんと部長の死を受けて、梅ちゃんにかなり理不尽に食ってかかったところ。

それまでも仲間の死に取り乱し、仲間を責める人はいましたが、責める内容も一理あるものだったし、自分で自分の未熟さを認めてきちんと謝罪していました。

でも、きちんと正しい止血の処置をしなかったから死んだのでは?なんて、ただの女子大生の梅ちゃんに求めるのは酷すぎるよ…。

なおちんと上手く噛み合わない梅ちゃんが悩んでいて、さくらに相談したところ女子飲み会をセッティングしてもらったけれど、突然二人きりにされて気まずかった…というエピソードも、さくらの他人を疑わない天真爛漫で天然な性格が招いた悪意なき事故なんだな〜と思っていましたが、この理不尽な責め方をみて「もしかして梅ちゃんが嫌いでワザとやったのか…?」と勘ぐってしまいました。(今はただの天然だったんだと思います)


でもまあ確かに、身の危険が及んでいる中の仲間の死という極限状態で、みんながみんなお利口さんに行動出来るかといったらそうではないと思うので、仕方ないとは思うのですが…。

さくら以外の全員が「大人」な対応をするので目立ち、かなり怖かったです。その後、主人公が告白するまではかなり精神不安定になって、自暴自棄になっていますし…。


そして2点目。BAD ENDの一つですが、わざと問人の感染者を大量に増やしてパンデミックを起こした事。

天真爛漫に狂う姿を見て、そんなヒロインありなの!?と驚きました。

1人のプレイヤーとしては狂っていると感じたけれど、本当に狂っているのかは分かりません。素なのかも。それがまた怖い!


大抵、こういった人がバタバタ死ぬ系の話では、主人公の男性が想いを寄せる女性がいて、しかも実はその女性も満更でもなくて…といった関係性が出てきます。いつもは絶対、主人公とヒロインの恋路を応援しています。

でも、さくらは…さくらは、怖すぎる…!!

親が新興宗教にハマって…とかの要素が霞むくらい怖かった。

だから、梅ちゃんに対して「梅ちゃん…主人公の事が好きとかそういった素振り、一切見せてないけど…キミが主人公と結ばれてくれ…!!」と勝手に恋路を応援し始めました。


そうしたら、本当に梅ちゃんといい感じになるENDがあるので驚きながら喜びました。


なかったら勝手に恋路を応援する、ただの迷惑な野次馬になるところでした。


「さくら以外の唯一の生き残りだし、キャラクタールートもちょっと用意しようかな」くらいの気持ちだったのかもしれませんが、こんな…非のうちどころのない、可愛くて健気な女の子…絶対幸せになって欲しい…!と思っていたので、梅ちゃんEND(?)は本当に嬉しかったです。

問人撃退ENDは2つとも、「楽しかったサークルの過去の思い出」がイラストで表示されるので、切ないですね…。主人公たちは生き残れたけれど、犠牲は決して少なくなかった。


余談ですが、問人のこと「といびと」と読んでいたので、「もんど」で統一されそれが撃退のヒントにも繋がるの、登場人物たちは察する力が高いな…と感心しました。

実際の「問人」が自分を「もんど」と読ませたいと思っていたかは分かりませんが。「といんちゅ」とかのつもりだったら可愛いですね。

自分の存在を問うことで撃退するというの、今までの仲間たちとの絆で敵を倒す、という感じがして興奮しましたが、問人は「自分は一体…?生きる意味とは…??」なんて悩み続けているのかと思うとこれまた可愛いですね。


可愛いとか言ってますけど、本当に怖かったのですけれどね…。

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