最悪のシナリオを想像してみる

よく、冷静であるべき、と言われるが、それで冷静になれるなら話は早い。

そうはいかないから、難しい。

徹底的に悪い方向に考えてみるのもよいだろう。最悪のケースを想定しておけばいい。

私の場合には、人類滅亡シナリオ。残念ながら、人類は病に勝つことができなかった。いずれにせよ、誰しも死ぬのだから、タイミングが一斉だった、というだけの話。

うまくウィルスと共存できた生物が、また新しい生態系をつくって地球で生きていく。

それはそれでいいのかもしれないな、とふと思う。ワンチャンだけの世界。なぜか、チワワだけが生き残って、大量にチワワが地球上を走り回る世界。

あるいは、コアラだけが生き残る世界、ゴマフアザラシだけが生き残る世界。そんな世界もあり得る。

私たち人類は、よく生きてきたじゃないか。数十億年もの地球の歴史の中で、数万年の間で文明を築いてきた。いいものも生まれたし悪いものも残した。そして、残念ながら、地球上で最も小さい生命体(ウィルスが生物かどうかは諸説あるが)に勝てなかった。

弱肉強食の世界で、強者として君臨したが、下剋上されるなんてことは、歴史上何度もあった話。たまたま人類が当たっただけのことだ。

会社にハンコを押印のために出社している人がいた。そう、私たちは、押印を何とかすることができなくて、滅亡するのだ。

そう思うと、なんだか、笑えてくる。ブラックユーモアこの上なく、不謹慎かもしれないが、押印を辞められなくて、人類滅亡したとあっては、神様や魂、ご先祖様から見れば、お笑いぐさだろう。

真面目な話、しかし、これでは、日本という国を守るために戦って亡くなった祖先が浮かばれない。

子どもがいる人も浮かばれない。子どもに未来を見せることができないのは、親として無念この上ないこと。

この世界が、今のままあると思うのは傲慢であり強欲だったのかもしれない。多くの生命体の犠牲の上に、私たち人類の生活は成り立っている。

今、こうしている間にも、ウィルスと関係なく、餓死しているアフリカの人たちがいる。詳しくは書かないが、発展途上国の発展を阻んでいるのは、私たち先進国だ。フェアトレードなんて、一部でしか取り入れられていない。その陰で、死んでいる人たちが多くいる。

もちろん、支援もしている。しかし、どうだろう、私たち先進国の人々が生活水準を下げてまで平等を実現できるだろうか。できない。これは、ここ数十年の結果として明らかだ。

残念だが、人類が滅亡しても文句は言えない。

この、最悪のシナリオから、ひとりひとりが今日何を為すべきか考えて欲しい。あるいは、もっと最悪のシナリオがあったら教えて欲しい。

何かを想像していくしかない。原発事故も、20m、30mの津波を想定していたら、全電源、一時喪失を想定していたら、起こらなかっただろう。

同じことだと思う。全人類滅亡のシナリオがあって初めて、どう防ぐことができるのか想像できる。

今日、できることを、みんなで一つずつしていきましょう。

滅亡までの時間を延ばすことくらい、一人の力でもできるはず。

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