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『FF14マンガ家コラボ炎上事件』で考える "マーケティング論"

※今回の記事はFF14紅蓮のリベレーターのネタバレを含みます。ご了承いただける方のみ、お読み下さい。

ヒカセン(FF14プレイヤー)に賛否両論の議論を呼んだ『FF14マンガ家コラボ炎上事件』。
コレをヒカセンであり、情報を客観的に分析するのが仕事のマーケターでもある私が、マーケティングを絡めて論理的に解説します。

事件に至る流れとは?
炎上の直接的な原因は?そこに至る遠因は?
どうするのが最善手だったのか?
本件で炎上をテーマに、ターゲッティングの重要性を考えたいと思います。


【はじめに】

今回は、前回の『FF14 具なし焼きそば事件』よりかなり事情が複雑です。
そのため概要も大事ですが、今回はそこへ至るまでの流れも解説致します。
もどかしいとは思いますが、重要部分を理解する為の前提情報ですのでどうかお付き合いください。

1.事件に至るまでの流れ

FF14は2023年8月27日、新生10周年を迎えました。
様々なゲーム内イベントやゲーム外イベント(『ファイナルファンタジーXIV 10th ANNIVERSARY FIREWORKS & MUSIC』も含む)が行われ、ヒカセンは大いに盛り上がりを見せていました。

しかしスクウェア・エニックス(以下スクエニ)の攻めの姿勢は、それでは終わりません。
おそらくは新規開拓を目的とした、外部PRへと活動の幅を広げ始めます。
その一環が、有名配信者への配信案件依頼などでした。

Vtuberの大空スバルさんが、先輩ヒカセンである風真いろはさんに教えを受けながらFF14をプレイされるという内容。

Youtuberのはじめしゃちょー氏が、モルボルこと室内氏の教えを受けながらFF14をプレイされるという内容。

それぞれ単作ではなく連作ですし、公式でもキャンペーンとして取り扱っているので案件であるのはほぼ間違いないと思われます。

また2024年1月7日~1月8日に行われたFF14東京ファンフェスティバル2024においても、配信者を招待していた模様です。

私はファンフェス参加で現地にいて、釈迦氏を遠目に目撃したので
「おお、FF14も攻勢に出てるな!どんなPRプランなんだろう?」
とマーケター脳が起動してしまったものです(笑)。

かつて海外の超有名配信者Asmongold氏がFF14を始めた途端、同時接続者数が爆発的に増加した事が忘れられなかったのでしょう。
とにかく、FF14チームが新規開拓に目を向けたのは間違いありません。

2.賛否両論のFF14マンガ家コラボ

2024年1月22日(月)、XのFF14公式アカウントが突然発表した『FF14マンガ家コラボ』。
コレが大きな話題を呼びました。

4名のマンガ家による、FF14プレイ体験マンガ。
月曜日に行うのはマーケティング的にやや珍しいですが、一日の内に連続でPR発信。
概ね上記3名までは、フォロワーにも好意的に受け入れられていました。

しかし、最後のぬこー様ちゃん氏(以下ぬこー氏)のマンガの発信で、事態が一変します。

元々ぬこー氏は炎上上等の煽りスタイルの作風を得意としていましたが、最後のあとがきの文面が一部ヒカセンの逆鱗に触れました。
※画像は持っていますが、掲載したらほぼ確実にスクエニから削除要請が来ると思うので、見たい方は自力で探してください。

以下、画像よりその文章を引用します。

とある別のMMORPGで
大学を留年しかけてから
こういうゲームとはキョリを
置いてました。でも去年プチ炎上
したときに魔が差しちゃって
やったんですよね、FF14。
やばいと思った。
これからは炎上するたびに
ヒカセンになります。

エオルゼアで出会ったら
やさしくしてください。

ぬこー様ちゃん

ぬこー氏マンガ内あとがきより引用

この太字部分の文章がヒカセン界隈で議論を呼び、一部から猛烈な反発を受けます。
その勢いは公式フォーラムにも挙げられ、議論と反発の輪が広がっていきました。

ある人は①「わざわざブロックしてたぬこー氏を目にして不愉快だ。即削除してくれ」
またある人は②「誰がこんな企画を立てた?再発しないよう防止策を徹底して欲しい」
更にある人は③「正直どーでもいい。そんな事よりゲーム内容に力を入れてくれ」

3.対応で更に炎上

議論は広がり続け、炎上は収束する気配もありません。
そんな中、事態を重く見た公式がアクションを起こします。

頂戴したフィードバックを確認・検討させていただき、FFXIV公式SNSのキャンペーン投稿において、当該の漫画家様の投稿内容に不適切な表現が含まれていたことから投稿を取り下げました。

FF14公式アカウント1/24発信ポストより引用

この対応で、事態が更に炎上。
主な理由は「公式は今まで不適切だと認識していなかったのか」という事。
折角のキャンペーンに大きな傷跡を残す形となり、それぞれのヒカセンの胸中はさておき、事態は無理やり収束へと辿り着きました。

【原因と責任の所在を考察】

さて、ここからが本番です。
今回の騒動の原因や責任の所在について検証・考察します。
前回と違い、今回はスクエニから出た情報がほぼ皆無です。
故に推察が多い内容になってしまいますが、ご了承ください。

1.まず一番責任が重いのは誰か?

最初にぶった切ってしまいますが、今回のPRを担当したであろうスクエニのプロモーション部の最終決済権を持った人間(おそらく部長)に最も重い責任があります。
何故なら、社会通念上は最終決済権を持つ人間に全責任があるからです。
次に、プロモーション部のFF14担当者(つまり今回の企画立案者)。

「吉田P/Dの責任はどうした」と声高に叫ぶ人もいますが、少なくともFF14に関しては、吉田P/Dはマーケティング業務から完全に手を引いています。
第7回14時間生放送のひろゆき氏との対談においての発言が証拠です。
(1時間13分12秒の辺りから話の流れで言及されています)

2021年7月の話ですのでほぼ確実に今もマーケティングには関わっていないと思われ、直接的な責任はありません。
まぁFF14チームの最終責任者ですので「完全に1%も責任が無いか?」と言われるとアレですが、それを言い出すと社長にまで話が広がるので却下。

私はスクエニの人間ではありませんので、組織体系と業務内容を探るために同社の求人ページを覗いてみました。

【プロモーション】
ゲーム開発プロジェクトメンバーと共に、ゲームの方向性などを踏まえ、プロモーション施策の企画・立案・実行を行います。ゲームの企画・開発段階からマーケティングやプロモーションの観点でアイデアを出し合う事もあります。
リリースに向け、ユーザー様へお伝えしたいゲームの情報を整理し、どのような情報を、どのような順番やタイミングで公開していくかなどのプロモーションストーリーを作ることも重要です。
また、社内の関係部署や社外の協力会社様とも連携し、マーケティング、PR、デジタル広告、イベント、SNS活用などの多岐にわたる業務を行っていく上でコミュニケーション力や自分自身の考えを説明する力、幅広い知見を身につけることも必要になります。
ユーザー様へ当社のゲームを届けることができた時に、その達成感をリアルに感じる事ができる、やりがいのある仕事です。
※一例として第四開発事業本部におけるプロモーション業務の内容となります。

スクウェア・エニックス職種紹介より引用

各企業によってマーケティング担当部署や名称は異なる場合が多いですが、スクエニではこのプロモーション部がマーケティング担当でほぼ間違いないようです(ちなみに弊社はマーケティングチームという名称)。

では続いて、このプロモーション部の方のインタビューから大よその業務内容を考察します。
※この方は第四開発事業本部(ソシャゲ開発チーム)担当なので、今回の件とは無関係だと思われます。決して誹謗中傷なさらないで下さい!

【私の仕事】
私は大学でマーケティングや広告について学び、もともとゲームが好きだったこともあって、自社でプロモーションの部門を持つスクウェア・エニックスを志望しました。
私が広告宣伝やプロモーションを担当しているタイトルは、F2P(Free to Play)と呼ばれる、基本プレイが無料のスマートフォンゲームやPCブラウザゲームです。
業務の大まかな流れとしては、まず宣伝予算に応じてプランを立て、外部の制作会社や代理店などと打ち合わせながらWebサイトやプロモーション映像の作成、イベントの企画・運営などを行います。
担当するタイトルに関しては何でもやるといっても過言ではなく、自分でキャッチコピーを書いたり、バナー広告を作ったり、映像の企画を考えることもあります。
プロデューサーやディレクターなど、社内のさまざまな人と関わることも多い仕事です。

社員インタビュー2025年新卒採用より引用

この太字で表記した部分を見た瞬間、全てを悟りました。
「ああ、今回の全ての原因はココだったんだな」と……。

2.今回は広告代理店への業務委託

今回のプロモーションは、ほぼ確実に広告代理店が絡んでいます。
理由はコラボマンガで『噓喰い』のキャラクターを使用しており、明確に他社の版権が絡んでいるから。
迫 稔雄先生にスクエニが直接話を持っていった場合、コレは不可能ですね。

ただし「現社長の桐生 隆司氏が電通出身だから、電通案件だろう」と言ってる方がいますが、それについては私は懐疑的です。
何故なら桐生氏の職歴は1998年4月電通入社→2020年6月スクエニHD入社。
「新卒から2年で電通内にそんな太いパイプを作れるか?」という話です。

という訳で今回の件はスクエニプロモーション部→広告代理店という業務委託契約が行われていたと推測できます。
この時点で主体はスクエニなので、スクエニに監督責任が発生します。

ちなみに私個人の意見を言わせていただくと、基本的には広告代理店の利用に否定的な立場です。
何故なら広告代理店は所詮外部の人間にすぎず、最悪プロモーションが失敗しても他人事なので困りません。

弊社が、広告代理店と打ち合わせした時の事をお話ししましょう。
自信満々に売り込みをかけて来たので話を聞いてみたら、内容は商品知識の無いインフルエンサーに宣伝させるというもの(要するにステマ)。

2023年10月1日から、ステマは景品表示法違反で規制されています

弊社の商品は専門知識を絶対に必要とするものですが、お客様に万が一の事があったらどうしてくれるんですかね?と聞いたら黙り込みました。
キチンとしてる会社もあるかもしれませんが、私の中の広告代理店の評価は、言わずもがなです。

また外部の人間に委託する場合は企画内容を綿密かつ入念に打ち合わせする必要があり、実はコミュニケーションコストがバカになりません。
マーケティング担当者の当事者意識を育てる意味でも、理想はマーケティングとプロモーションは出来るだけ社内で完結させるべきです。

外部に委託する場合は、社内でよほど高い精度でマーケティングが行われていないと効果が半減どころか、炎上のリスクすら発生します。
何故ならターゲット層を間違えたプロモーションは相手が好ましいと思うものを提供できず、逆に不快感を与える可能性が有るから。

例えば、砂漠で水が無く渇きに耐えかねている人に「コレ美味しいから食べてみなよ!」とフライドポテトをドヤ顔で差し出したらどうでしょう。
少なくとも喜ぶ人はいないというのは分かっていただけると思います。

「砂漠で水を売れ」はマーケティングの真理です

まぁスクエニクラスの大企業だと企画規模も巨大なので難しいとは思いますが、少なくとも広告代理店を利用するなら先方へのコミュニケーションコストを惜しまず密に連携するべきです。
それを行う事で、企画への自己認識をより深める効果もあるのですから。

3.原因は各人の認識及び連携不足

さて、皆様はこう思われている事でしょう。
「広告代理店に委託したのは分かった。で、誰がぬこー氏を起用した?」
ココから先は論拠がかなり薄くなりますが、私なりの推論を出します。

おそらくぬこー氏の起用を提案したのはスクエニ側である、と。
以下、そう考えた理由について解説します。

理由1:状況説明と謝罪後の処理をしたのがスクエニ側である
日本だとピンと来ませんが、世界基準で言うと「謝った人が責任を取る=元凶である」という認識です。
私がマーケターになった直後に上司に徹底的に叩き込まれたのが
「弊社が原因でない事で絶対に謝罪してはいけない」でした。
世界展開しているスクエニにこの認識が無い訳はありません。

記事に書きましたが、前回の『FF14 具なし焼きそば事件』の時はスクエニに責任も原因もほぼありませんでした。
そして謝罪とその後の処理は、当事者である『ブレイクスルー株式会社』に行わせましたね。

今回は謝罪とその後の処理(該当マンガ削除とキャンペーン除名)はFF14公式アカウント、つまりスクエニが行っています。
コレがぬこー氏を起用したのはスクエニだと考える理由1です。

理由2:以前からスクエニはぬこー氏と既知の間柄だった

案外ご存じでない方がいらっしゃるようですが、そもそもスクエニは以前からぬこー氏と交流がありました。
たびたびファンフェスに招待をしているのが、その証拠です。
右の画像にいる顔を隠した男性がぬこー氏です。

コラボマンガ家全員がスクエニ指示かどうかは分かりませんが、少なくともぬこー氏の起用に一枚噛んでいるのは間違いないでしょう。
コレがぬこー氏を起用したのはスクエニだと考える理由2です。

以上の事柄から推測すると、スクエニはぬこー氏の起用で不愉快になるヒカセンがいると認識していなかった可能性が極めて高いです。
ココに炎上の全ての原因があります。

仮に私の推論が間違っていて広告代理店がぬこー氏を起用してたとしても、最終的にあのあとがきにOKを出したのは間違いなくスクエニなのですから。

プロジェクトというのは通常社内でも機密扱いで、会社全体ではなくプロジェクトチーム単位でプロモーションを動かします。
つまりプロジェクトの責任者が商品の方向性と想定ターゲット層の認識が甘いと、炎上する可能性が跳ね上がるのです。

以前からずっと感じていましたが、どうもFF14プロモーションチームはその認識とチーム内での共有・連携が不足しているように思われます。
(だから同じ様な失敗を繰り返す、と私は考えています)

【今回のコラボの必要性と難しさ】

「結局、今回のコラボって失敗だったんでしょう?新規開拓なんて必要なかったのでは?」
結果だけ見ると一部のヒカセンに疑念を植え付ける形になってしまい、確かに成功とは言い難いです。
しかし新規開拓プロモーションそのものは必須であり、しかもFF14ではその難易度が極めて高い理由も解説していきます。

1.新規開拓のコラボ企画の必要性

「こんな企画にお金を使う位なら、ゲーム内コンテンツに使って欲しい」
今回の炎上でこんな意見を言ってる方もいました。
なるほど、確かにFF14はミドルコンテンツが乏しいのが弱点の一つではあります。

絶や零式のようなエンドコンテンツと、ミラプリやオーシャンフィッシングなどといったカジュアルコンテンツの隙間を埋めるミドルコンテンツが少ないと、海外のFF14配信者は口を揃えて言っています。

ミドルコンテンツ不足は間違いない事実だと私も思いますし、何とか解決するべきだとも思います。
しかし、それと新規開拓の必要性はまた別なのです。

マーケター界隈では有名な言葉があります。
携帯電話市場で14年間トップ維持していたにもかかわらず、たった4年間で株式時価総額の90%を失ったノキアCEOの言葉
「何もミスをしてないのに、何故か負けた」
周囲が変化・成長してる時の現状維持、それは相対的に衰退を意味します。

マーケティング的に新規開拓が必須なのは上記の通りですが、更にその必要性を裏付ける根拠を提示します。
以下のデータは、スクエニの『2024年2月5日開催 第3四半期決算説明会資料』より抜粋したものです。

2024年2月5日開催 第3四半期決算説明会資料より

コレを見るとデジタルエンタテインメント事業の業績、つまりゲーム部門が着実に減収しているのが分かります。
もちろん、FF14が入るMMO部門も例外ではないです。
全体的減収なので「拡張前だから」というのは言い訳の材料になりません。

しかし上記のデータを見て「なんだ、FF14の収益なんて大した事ないじゃん」と思うのは早計です。
何故なら上記はあくまで "ゲーム本体の売上" であり、FFの強みはキャラクターコンテンツにあるからです。

吉田P/Dが著書『吉田の日々赤裸々。1』【PR】の#3において
「MMORPGは、(収益や投資の回収という意味で)とてつもなく難しい "ビジネス" です」
と書かれてる通り、ただでさえ難しいMMORPGの運営を、無理してゲーム本体だけで収益を出そうとしなくても良いと私は考えます。

読みやすくビジネス書としても面白いのでおすすめ!(付箋だらけなのはスルーして下さいw)

さて、では肝心のキャラクタービジネスの収益に目を向けてみましょう。


2024年2月5日開催 第3四半期決算説明会資料より
2024年2月5日開催 第3四半期決算説明会資料より

アミューズメント事業は「タイトーステーション」を中心とした収益であり、ズバリ言ってしまえばクレーンゲームの収益
ライツ・プロパティ等事業は記載の通り、キャラクターグッズの収益です。

ゲーム発売時期の都合上、FF7とFF16のグッズが主力商品になっていますが、キャラ人気の高いFF14も収益の軸であるはず。
どちらも安定して収益を出しているのが分かりますね。

「ゲーム企業なんだからゲーム収益のみで勝負しろ!」という声が聞こえてきそうですが、前述の通りMMORPGの運営は非常に難しいもの。
他事業部の収益をゲーム開発に回す事でゲーム内コンテンツが充実するかもしれないなら、そこは見守るべきでしょう。

ゲーム本体のみで新規開拓は、FF14の場合マーケティング的にもかなり厳しいです。(理由は後述)
キャラクターグッズは収益のみならず、新規開拓のきっかけにもなります。
グッズ販売や様々なプロモーションを駆使して、FF14は新規開拓をするべきなのです。

2.炎上を繰り返さないために

事件直後は私も「ゲームの不具合発生時と同じように、原因公開と再発防止策を公開するべき」と考えていましたが、冷静になった今改めて考えると、あの削除対応は "BestではないがBetterな対応であった" と思います。

何故なら前述の『2.賛否両論のFF14マンガ家コラボ』でも触れましたが各ヒカセンで求める対応がバラバラ、また "炎上は拡大する前に即時対応" が鉄則であり、意識の連携がされてないチームでは再発防止策がすんなり出て来るとは到底思えないからです。
(我ながら辛辣な事を言ってるなとは思いますが)

迅速な対応にはObserve(観察)、Orient(方向づけ)、Decide(意思決定)、Act(行動)が重要

しかし今後コレ以上炎上を繰り返さないためにも、FF14のプロモーションチームはFF14の強みと弱点、そしてターゲット層の分析を改めて深掘りして早急にチーム内で共有すべきです。

少なくとも、炎上を繰り返すたびにFF14のブランドイメージがダウンするという自覚は持っていただきたい。
マーケティングの失敗で会社が傾く事も有るんです。

ヒカセンでありマーケターでもある私からの、心の底からの願いです。

3.FF14のユーザー層を考える

さてプロモーションを行うにあたってどの層を狙うのか、を決めておくのはマーケティングにおいてとても重要な事。
年齢層、男性か女性か、独身か既婚か、どんなものが好きでどんなものが嫌いか、ソロが好きかPTが好きか……細分化したらキリがありません。
しかしコレを設定せずに漠然とPRすると、爆死や炎上の可能性が跳ね上がります。

一応、例外中の例外として『マーヴル・スーパーヒーローズ VS. ストリートファイター』というゲームにTV企画で生まれた憲磨呂(のりまろ)という伝説を生み出したキャラクターがいます。

当時格闘ゲーム界に新風を吹き込んだ伝説のキャラ、憲磨呂

アレは一見ターゲット層を全く想定していなかったように見えて実は様々な要素が奇跡的に重なり、結果幅広い層にリーチして莫大な広告効果を生み出したというもの。
しかし奇跡はあくまで奇跡、ビジネスで奇跡を当てにしてはいけませんね!

『マーヴル・スーパーヒーローズ VS. ストリートファイター』の憲磨呂(のりまろ)効果については近日中にnoteにします。

ではFF14のユーザー層とはどんな方々なのか?
FF14東京ファンフェス2024に初めて現地参加した体感で語らせて頂きます。

もの凄い人の数!……はもちろんなのですが、何より驚いたのはそのユーザー層の多種多様ぶり!

いかにもゲーマーという感じの方はもちろん、「こんな若くて可愛い子がゲームするの?」というような10代と思しき少女、2歳くらいの子供を連れた家族、老夫婦と思われるご年配のカップル……車椅子の方までいらっしゃったのには本当に驚きました。

今まで様々なゲームイベントに参加してきましたが、コレほどユーザー層が幅広いゲームは初めてです。
ヒカセンとしての私が「凄い!」と感動する一方、マーケターとしての私は戦慄しました。
「コレだけユーザー層が幅広いと、僅かな事で炎上する可能性が有る」と。
何故ならちょっと世代が違うだけでも怒るポイントが変わるからです。

ユーザー層の広さは対応の慎重さも求められます

今回の件ではユーザーによって求める対応がバラバラでしたが、このユーザー層の幅広さに原因があります。
もっと突き詰めて言うなら、炎上という行為に対しての考え方の違いです。

炎上に対して寛容か、また耐性があるかというのが何に起因しているかは人によって様々な意見があるかとは思いますが、私は基本的にライトユーザー層ほど炎上に耐性が無い傾向が強いのでは?と考えています(あくまでも "傾向" です)。
ここで言うライトユーザーとはゲームのみならず、インターネット利用の深度も含みます。

私のファンフェスの体感のみならず、実際に「FF14が初めてプレイしたMMORPGです!」というユーザーはよくネット上で見かけます。
具体的な数字は出せませんが、おそらくFF14が他MMOよりライト層の比重が高めなのは確実だと思います。

若葉さんを見ると、とても温かい気持ちになりますね

今回の炎上が起こった時、公式フォーラムで「この人(ぬこー氏)の事はよく知らないけど、何か炎上を起こしてる人みたいだからイヤだ!」という書き込みがありました。
ヘビーユーザー界隈ではかなりの有名人なぬこー氏ですが、ご存じないという事はこの方はライト層なのでしょう。

つまりFF14はライト層の比重が多いユーザー層である以上、プロモーションに通常以上に気を遣わなければならないという事です。
ゲームに携わる方々は大半がヘビーユーザー層に分類されるので、この認識が足りなかったのが今回の炎上の主原因であると私は考えます。

今回の炎上をきっかけに、FF14プロモーション担当者にはこの部分に意識を向けていただく事を期待したいです。

【マーケティング視点で考える最善手】

ココからは私の主観的な意見になります。
小さな会社のいちマーケターとしての意見ですので、世界的企業であるスクウェア・エニックスには全く合わない可能性は高いですが、それでもここまで書いた以上、責任を持って意見を言わせていただきます。

1.スクエニの体制改善は急務

私は各ゲーム会社の決算説明会の資料を読んでデータ分析をするのが大好きなのですが、スクエニの2023年11月7日の決算説明会概要を読み、昨今の様々な迷走について原因を理解しました。
スクエニには圧倒的にマーケティング力が足りていないのです。
※全データは下記urlにて公開されています

Q. 次期中期経営計画の大枠を考えるうえで、持続的な成長を実現するために当社に現状足りないものは何か?それを解決するために、M&A 等のインオーガニックな投資を想定しているか?

A. 当社に足りていないものは、2 点挙げられる。
1 つ目は、タイトルの多様性が低い点である。これは、「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」シリーズといった強いIPを保有しているがゆえに、特定のゲーム性やジャンルに今まで依存しすぎたのではないかと考えている。一方で、ゲーム市場ではお客様の嗜好が多様化したことにより、様々なジャンルのコンテンツが遊ばれるようになっており、必ずしも大型タイトルだけに人気が集まっているとは限らない。
(中略)
したがって、今後はタイトルポートフォリオの多様性を強化すべく、内製開発体制の強化により、開発の練度を上げていきたい。内製開発体制強化の手段として、インオーガニックな手法も選択肢として排除しない。

2 つ目は、マーケティングである。コンテンツの販売方法がデジタルシフトするだけでなく、対応デバイスが多様化する中で、効率的にマーケティングができる体制を強化したい。
(中略)
この領域については、採用を含めた体制整備を中心に取り組んでいきたい。以上 2 点に関して、具体的な取り組みについては次期中期経営計画にて説明したい。

スクウェア・エニックス2023年11月7日の決算説明会概要より引用

この引用した部分、特に太字で強調した部分を読んで、私はスクエニの企業としてのブランディングに対する認識の低さに頭を抱えました。
コレこそが、今回の炎上の遠因です。

まず内製開発体制の強化は大変結構なのですが、その理由が "タイトルポートフォリオの多様性を強化" するため……
マーケティング力が不足している状態でコレを行うという事は、要するに "売れそうなジャンルを自社イメージをガン無視して手あたり次第作ってみる" とほぼ同じ意味です。

マーケティングとは限られたプロモーションリソース(資金・時間・マンパワー)を最適な箇所に集中投下をするためのもの。
つまり幅広く手を出す多様性とは相反するものなのです。
このような発言をするという事は、おそらくスクエニは自社のブランドイメージすらよく把握出来ていないという事になります。

タイトルの多様性とは、自社のブランドイメージの方向性がガッチリと固まってから初めて行うべきもの。
その点、業界最大手かつ最強のマーケティング力を誇る任天堂は凄いです。

世界的に人気はあるがどうしても暴力的なイメージが付きまとうFPS/TPSというジャンルを、"子供にも安心して触れさせる事が出来る" という自社ブランドイメージを崩さず出したのが、皆様ご存じのスプラトゥーンシリーズ。エンタメマーケティングとは新しい境地でお客様に楽しんでいただくという新境地開拓をしつつ、ブランドイメージを守るという守りの体制も作らなければならないという矛盾を抱えたものですが、その矛盾を完璧にクリアしています。

任天堂の業界No.1のバランス感覚には驚嘆します……!

世界と戦うには、マーケティング力の強化は急務。
しかしただ単に新卒を大量雇用すればOKという簡単なものではありません。
理由はマーケターは知識だけではダメで、実践を伴って初めて知識に血が通って一人前になるからです。
つまりかなり長期的な視点で育てるか、外部から引き抜くしかない訳です。

しかし外部から引き抜くとなると、おそらくほぼ無理ゲーです。
まず日本はマーケティングの認知が低く、マーケター人材が圧倒的に不足している事。前述の通り一人前になるには時間と本人の熱意が不可欠な事。
マーケターは希少種であるため、わざわざ賃金が低いゲーム業界に普通は入ってこない事。
加えてゲーム業界は技術屋が圧倒的に強くマーケティングが軽視されがちなので、自分が長年かけて積み上げてきたスキルを蹴とばされるのが分かっててそれでも入って来るのは、相当なレベルの変態でないと無理でしょう。

つまり基本はどうしても自社で育てる事になる訳ですが、この点も大分前から任天堂やセガなどは待遇を大幅に改善して人材の青田買いをしています。

株式会社セガは、従業員の収入をより安定させ、さらなる働きやすい環境を実現するとともに、グローバルでの競争力をより強化するため、人材への投資を目的とした報酬制度の改定に着手します。

具体的には2023年7月1日より、基本給のベースアップや、賞与の一部組込みなどにより、年収における基本給の比率を高めることで、既存従業員の月額平均給与を約30%程度アップ(※)させる方針です。この改定により大卒初任給は22万2千円から約35%アップの30万円となります。

当社は、従業員が働きやすい環境でそれぞれのポテンシャルを最大限に発揮できるよう、様々な人事制度の改革に取り組んでおり、役割や貢献に応じて処遇する報酬体系の整備だけでなく、社員一人ひとりが自分らしい人生を送れるための働き方をサポートする施策の拡充をはじめ、企業内大学「セガサミーカレッジ」における研修の実施やグループ全体での語学研修など、引き続き人材教育にも投資してまいります。

当社はこれからも、従業員が多様な働き方を実現しながら成長していける仕組みを実現し、グローバルに向けてさらなる感動体験を提供するべく取り組んでまいります。

セガHD2023年2月17日お知らせより引用

大卒初任給で30万円でも充分に凄いですが、セガは更に人材の育成環境も凄いです。

書籍『公式SNS中の人が明かす企業ファンのつくり方』【PR】の中に書かれていますが、セガのSNS担当者に行われるeラーニングという教育が非常に素晴らしいので引用します。

すごく基本的なことから始めていますよ。例えば「セガのお店に有名人がプライべートで来店しましたそこで『なんと、あの○○さんがご来店!』とツイートしました。これは○?×?」とか、「ゲームショウで撮った写真をSNSで公開しようとしたが、見知らぬ人の顔が写っていたため、顔が分からないようにボカシ加工をしたうえで投稿した。これは○?×?」といった内容です。これは個人アカウント利用者も受講できるようになっています。
2019年に入って飲食店を中心に何年かぶりにいわゆるバイトテロがニュースになりましたが、当社も同様の事が起きないよう、個人アカウント利用者にも注意喚起が必要です。
(中略)
あと、お子さまの場合は、ゲーム大会などの優勝写真は別として、掲載OKが出ていても真正面は避けます。将来的に嫌になるかもしれないので。逆にタレントさんや公式のコスプレイヤーさんなどは、一番お気に入りの写真を選んでもらうこともあります。お互いに気持ち良く仕事を進めるためですが、気に入った写真の方がご本人にリツイートしてもらいやすい面もあります。「炎上するかしないか」「炎上さえしなければいい」という考え方ではなく、より適切な対応をすることが大切です。

『公式SNS中の人が明かす企業ファンのつくり方』より引用
各社の様々なマーケター視点が比較できるのでおすすめ!(付箋だらけなのはry)

著作権や肖像権などを頭に入れておくのはもちろんですが、それを踏まえた上で当時の時勢(2020年発行の書籍です)もキチンと抑えて、かついかに人の心を掴むかを叩き込む……マーケティング的に100点満点の研修内容。
任天堂の研修内容は不明ですが、コレと同等かそれ以上を行くのは間違いないでしょう。
スクエニはコレらと競わなければならないのです。

また少子高齢化による絶対的な労働者数の減少は確定路線ですので、
「具体的な取り組みについては次期中期経営計画にて説明したい」
などと悠長な事を言っている場合ではありません。マジで。
一日も早く、マーケティング強化の施策に取り掛かっていただきたいです。

【※追記※】
スクエニがついにFF14専門のマーケティングチームを立ち上げた模様。
求人ページを覗いてみましたが、おそらく従来のスクエニ全体部門ではなく "FF14専門のマーケティングチーム" っぽいです。
新生マーケティングチームに大いに期待したいですね!

2.FF14の強みと弱点

マーケティングにおいて、自社の強みと弱点を客観的に把握しておく事は重要です。
それでこそ自社のブランドイメージを正しい方向性に導く事が可能ですし、強みをプロモーションに活かす事も出来ます。

ではFF14の強みとは何か?(※ゲーム内要素限定)
様々な意見はあると思いますが、まず確実に上げられるのは "綿密に作り上げられた没入感の高いストーリーの素晴らしさ" でしょう。
FF14のストーリーの素晴らしさは海外でも絶賛されていますが、日本だけでなく海外でも評価されるストーリーというのは、国産ゲームでは中々無いと思います。

ゲームに没入感の高さを求める私も、FF14のストーリーは大変気に入っており、睡眠時間を限界まで削って「もうちょっと……もうちょっとだけプレイさせて!」を連日繰り返していたものです。

素晴らしいゲーム体験が出来る事は間違いありません

ただしプロモーション視点で考えた場合、この没入感の高いストーリーというのは結構な足枷になります。
何故なら没入感が高いという事は、プレイヤー本人でないと感情移入しづらいという事であり、未プレイの新規には訴求しづらいからです。

しかもFF14のストーリーの良さは進めば進むほど分かるもので、新規が始めてすぐに体験できるものでは無いというのも難しいです。
実際、FF14が配信者に案件を振っているにもかかわらず新規獲得に苦戦している主原因はココにあると思います。

「エンドコンテンツ攻略やクリコン配信は数字が良いじゃないか!」という方がいらっしゃるかもしれませんが、アレこそ新規は何をやっているかさっぱり分からないでしょう。
配信で新規を獲得するというのは、事前知識なしでパッと見て勝ってるか負けてるかすぐ分かるようなコンテンツでないと厳しいです。
FF14は新規開拓という視点では、絶望的に配信向きではないのです。

とはいえ、綿密に組み立てられた世界観が素晴らしいのは確かなので、リアルの体感型イベントとは非常に相性は良いです。
実際、プラネタリウムコラボの『エオルゼアの神々と星の物語』などはヒカセンも新規も楽しめる、とても素晴らしいイベントだと思います。

欲を言えば地方民でも味わえるよう、配信などにも対応していただけるとより良いですね(私も田舎在住です)。

【何故こんな発信をするのか】

散々好き勝手書いてきました。故に
「マーケターというのはなんて傲慢な奴なんだ」
「こんな事書くなんて、コイツは本当はFFが好きじゃないに違いない」
などと思った方がいらっしゃるかもしれません。

という訳で自分語りになってしまいますが、何故わざわざこんな記事を書いたのかについて書かせていただきます。

1.真のマーケターは気遣いの鬼

マーケターは、企業や商品の方向性をハッキリ明示しなければなりません。
「今はトレンドがこうだと思うので、多分こういう商品が売れると思うのですが……」などと曖昧でいたら、一緒に商品を作る開発部の人間も「本当にコレでいいのかな……」と迷いが生まれてしまいます。
故にどうしても断定口調になる訳です(文章のみだとより傲慢に見える)。

ヒカセンならば、吉田P/Dを思い浮かべて頂ければ分かりやすいです。
吉田P/DはPLLなどで
「次の拡張はちょっと間に合うかどうか微妙なんですが、○月○日くらいに出せれば良いかな~……なんて思っています」
なんて絶対発言しませんよね?
アレも吉田P/Dが方向性を示すポジションにいるからです。
(故にアンチに傲慢だと言われがち)

しかし、だからと言って業務において断定口調で態度まで傲慢なままのマーケターなど、マーケター失格。
何故なら社員は共に商品を開発・販売する戦友であり、相手もまた人間。
気持ち良く動いて貰えるように常に気遣いするのが、真のマーケターです。

信頼関係無くして良い仕事は成し得ません

例えば私の場合、セール当日は少し早く出社して通販事業部で黙々と梱包準備をしています。
「マーケティングチームは口だけで何もしない」と言わせないためです。
ただし恩を着せるのが目的では無いので、スタッフが出社したら
「興奮してよく眠れなかったから、ちょっと梱包準備してた~」と笑っておきます。関係はあくまでも "対等" であるべきですので。

別にマーケターに限らず、常日頃の気遣いはココ一番でものを言います。
重ねて言いますが、恩を着せるのはダメです。相手が委縮します。
人と仕事をするならば、常に想像力を働かせて「どうすれば相手が気持ちよく動いてくれるか」を考えれば上手くいくのでおすすめです。

2.実はかなり古参のFFファン

リアルの事情でブランクが開いてしまった時期もありましたが、FFはファミコン版のFF1からプレイし続けています。
ちなみに初めてプレイしたのはFF3(光のお父さんのマイディーさんと同じです)で、一番好きなのはFF5。
だから、14時間生放送で前廣 和豊氏が「一番好きなのはFF5」と漏らした時は嬉しかったです(笑)。

初めて『悠久の風』を聴いた時は感動に震えました(古すぎてソフト黄ばんでる)

吉田P/Dはよく「FF14は歴代FFのテーマパークである」と仰っていますが、だからこそ私は歴代FFへの敬意を強く感じられるFF14もまた大好きです。
それ故「こうあって欲しい」という想いが強くなってしまいがちなのは、正直自覚はあります。

決して、まともなヒカセンの皆様を不愉快にしたい訳ではありません。
今後も表現には気をつける様にします。

3.私の立ち位置はアサヒ

正直言って、私自身はぬこー氏本人の事をどうとも思っていません。
何故なら直接迷惑を被った訳でもなく、炎上芸でフォロワー数を稼いでいようがそれは本人の自由だと思っています。
色々黒い噂は絶えませんが、刑事事件で捕まった訳でもありませんし。

私は基本的には実害を被らない限り、SNSでどれだけ炎上していようが全く気になりません。
一度だけタカラトミーのリカちゃん炎上事件の際は激怒しましたが、アレはSNSマーケティングをする人間の地位低下に繋がるからです。
サイコパス気質高いので、基本はかなりドライな性質です。

「嘘つけ、お前は炎上直後にあんなに怒っていたじゃないか」
コレについては、ヒカセンなら非常に分かりやすい明確な回答があります。
私の立ち位置はアサヒであり、私の中のゼノスは吉田P/Dなのです。
勘の良い方は、吉田P/Dの著作を出した時点で気が付いたかもしれません。

つまりぬこー氏は心底どうでも良いけど、ただでさえ多忙でストレス過多な吉田P/Dに更なるストレスを与えた、脇の甘いスクエニ内のシステムについて怒りを覚えていた訳です(担当者に怒りを感じた訳ではない)。
しかし自分自身で「何故こんなにも強い憤りを感じるのか?」と自問自答した結果、以下の事に気が付きました。

FF14紅蓮のリベレーターより

「自分だったら失敗なんて、炎上なんてさせなかった!」

はい、完全にヤバい心境です。
この事に気が付き、一気に冷静さとドライな性格を取り戻しました。
吉田P/Dを尊敬するあまり、自分が吉田P/Dのストレスの原因になりかねないという事に気が付いたのです。

もう二度と感情に任せるような事はしません。
「吉田の信者はあんな奴ばかりだ」と言われたくありませんので。

【まとめ】

トラブルが続いてヒカセンの皆様の不満が高まっていたのも、今回の炎上の原因の一つでもあります。
私も知らず知らずの内に、不満を溜めていたようです(理由は全く違いますが)。

しかし何といっても、ターゲット層の求めるものと違うものを出すと炎上や爆死の原因になるというのが、本件のみならず最もよく見られる光景です。
顧客層は時間と共に変化する事も有ります。
マーケティングによる顧客層の分析は常に行うべきだと、再認識しました。

願わくば、スクエニそしてFF14のプロモーションチームには認識を新たにして、今後二度と同じような事が起きないようにしていただきたいと切に願っております。
本当に、心の底からお願い致します。
もう胃薬飲みながらnote執筆なんてしたくありません。

……え?
お前がスクエニに入れば良いじゃないかって?
私は会社のトップが相手でも、間違ってるものは間違ってると証拠と共に突き付けるようなサイコパスなので、多分吉田P/D以外使いこなせません。
(そもそも第三開発室担当になれるか分からないですし)

ただしもし吉田P/Dに「アルバイト待遇になるが、それでも来てくれるか」と言われたら

「ハッ……やり遂げて見せます、必ず!」

コレ以外の答えを持ち合わせていません。
絶対無いから書けますが(笑)。

熱意が余って前回より更に長い文章となりましたが、最後までお読みくださりありがとうございました。
次はエオルゼアでお会い致しましょう!

バード装備はミラプリするほど大好きです!

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