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【QUEENの遺伝子】レディー・ガガとブライアン・メイの共作「You and I」和訳~謎解きガガ~【日本人にとって大切な曲】

レディー・ガガさんの曲で大好きな「ユー・アンド・アイ」。

同アルバムの代表曲「ボーン・ディス・ウェイ」より好きです。

ギターがかっこいいのですが、当時(10年以上前)はクイーンのブライアンのギター(レスぺ)とは知りませんでした。

「ウィー・ウィル・ロック・ユー」の足踏み・手拍子をサンプリングしたのか、ギターも似ています。

おそらくネブラスカが舞台で、ガガもNYのヨンカーズ生まれ。とってもアメリカンな西部っぽいサウンドです。

バックコーラスもブライアン。贅沢です。


ちょうどその数年前にはブライアンが天文学の博士号を取得したとかニュースになっていて、我が家でもクイーンの「グレヒツ(グレイテスト・ヒッツ)」のアルバム写真を指差し、この黒髪のもじゃもじゃな人がブライアン・メイだよね、と言っていました。(フレディだけは何となく知っていたが、それ以外は名前知らなかった。)


和訳

"You and I"
Written by Lady Gaga 

from album "Born This Way"(2011)

It’s been a long time since I came around
Been a long time, but I’m back in town
This time I'm not leaving without you
You taste like whiskey when you kiss me, au
I'd give anything again to be your baby doll
This time I'm not leaving without you

He said, "Sit back down where you belong
In the corner of my bar with your high heels on
Sit back down on the couch where we
Made love the first time and you said to me,"
There’s...

(Something), something about this place
(Something), something, ‘bout lonely nights
And my lipstick on your face
Something, something about my cool Nebraska guy
Yeah, there's something about, baby, you and I

It’s been two years since I let you go
I couldn’t listen to a joke or a Rock and Roll
Muscle cars drove a truck right through my heart
On my birthday you sang me "Heart of Gold"
With a guitar humming and no clothes
This time I’m not leaving without you

"Sit back down where you belong
In the corner of my bar with your high heels on
Sit back down on the couch where we
Made love the first time and you said to me,"
There’s...

(There's something), something about this place
(Something), something, ‘bout lonely nights
And my lipstick on your face
Something, something about my cool Nebraska guy
Yeah, there's something about, baby, you and I

You and I
You, you and I
You, you and I
You, you and I, I
You and I
You, you and I
I'd rather die
Without you and I, I

C'mon! Put your drinks up!

We got a whole lot of money, but we still pay rent
'Cause you can't buy a house in Heaven
There's only three men that I'ma serve my whole life
It's my daddy, and Nebraska, and Jesus Christ
There's...

(Something), something, something about the chase
Six whole years
I'm a New York woman born to run you down
Still want my lipstick all over your face
Something, something about
Just knowing when it's right
So put your drinks up, for Nebraska
For Nebraska, Nebraska, I love ya

You and I
You, you and I
Baby, I'd rather die
Without you and I, I
You and I
You, you and I
Nebraska, I'd rather die
Without you and I, I

It's been a long time since I came around
Been a long time, but I'm back in town
And this time I'm not leaving without you

(直訳+手直し)

[詩1]
長い時間が経っています
かつてここに立ち寄ったときから
久しぶりですが、この町に戻ってきました
今回はあなたなしではいられません

あなたはウイスキーのような味がします、私にキスするとき
もう一度あなたのベィビー・ドールになるために何もかもあげるでしょう
今回はあなたなしではいられません

[プレコーラス:レディー・ガガ]
彼は言った、「あなたが属している場所にくつろいで。
私のバーの隅に、ハイヒールを履いて。
私たちが初めて恋をしたソファに腰を下ろしてくつろいで、
そして君は私に言った、」
(何か)ある...

[コーラス:レディー・ガガ&(ブライアン・メイ)]
(何か)、この場所には何かある
(何か)、孤独な夜について何か
そしてあなたの顔の私の口紅(マーク)と。
何か、私のクールなネブラスカ・ガイについて何か
えぇ、何かがあります、
ベイビー、あなたと私について。

[詩2:レディーガガ]
あなたを手放してから2年になります
(その間)冗談やロックンロールを聞くことができませんでした
マッスル・カーが私の心、ど真ん中の「トラック(道と曲のダブル・ミーニング)」を走りました
私の誕生日にあなたは私に「ハート・オブ・ゴールド」を歌いました、
ギターで、ハミングしながら、服なしで。
今回はあなたなしではいられません

[プレコーラス:レディー・ガガ]
「あなたが所属する場所に腰を下ろしてください
ハイヒールを履いて、私のバーの隅に
私たちが初めて恋をしたソファに腰を下ろします
あなたは私に言った」
(何か)あります...

[コーラス:レディー・ガガ&(ブライアン・メイ)]
(何かがある)、この場所について何か
(何か)、何か、孤独な夜について
そしてあなたの顔の私の口紅マークと。
何か、私のクールなネブラスカ・ガイについて何か
ええ、何かがあります、
ベイビー、あなたと私について。

[ポストコーラス:レディーガガ]
あなたと私
あなた・あなたと私
あなた・あなたと私
あなた・あなたと私・私
あなたと私
あなた・あなたと私
私はむしろ死にたいくらい、
あなたと私・私がいなければ

さあ!グラスをかかげて(乾杯)!

[ブリッジ:レディー・ガガ]
私達はたんまりお金を荒稼ぎしましたが、それでも家賃を払っています
だって天国では家を買うことができないから
私が生涯奉仕しているのはたった3人の男性です
それは私のパパ、ネブラスカ、そしてキリストです
(何か)あります...

[コーラス:レディー・ガガ&(ブライアン・メイ)]
(何か)、何か、この追いかけっこ(チェイス)についての何か
丸6年
私はあなたを追いかけるために生まれたニューヨークの女性です
まだあなたの顔全体に私の口紅(マーク)をつけたい
何か、何かについて
いつが「その時(ベスト・タイミング)」かを知るだけ
あなたの飲み物を上げてください、ネブラスカのために、
ネブラスカ、愛してる

[コーラス:レディーガガ&ブライアンメイ]
あなたと私
あなた・あなたと私
ベイビー、私はむしろ死にたいくらいよ、
あなたと私・私がいなければ。
あなたと私
あなた、あなた、と私
ネブラスカ、私はむしろ死にたいくらい、
あなたと私・私がいなければ。

[レディー・ガガ]
ここに最初に来てから長い時間が経っています
久しぶりですが、この町に戻ってきました
そして今回はあなたなしでは去りません


私の好きポイント

最初はアメリカンな西部っぽい雰囲気や歌声がかっこいいというだけで好きでしたが、

今となってみるとクイーンが詰め込まれているのがわかります。

特にこの曲⤵️


そもそもタイトルは

ジョン・ディーコンさんの「ユー・アンド・アイ」というロマンティックなラブソングと同一。ガガの「you」はドイツ語とかフランス語とかハーゲンダッツのuみたいな字になっている。

ガガはフレデイのように時々別の言語を取り入れる。


コーラス(サビ)の

There’s something about this place

は、ブライアンの「It’s Late」の、意味ありげな「でも、何かが心の内部にあって」

But there’s something inside

というところに似ている。舞台もアメリカ・ツアーなどではないでしょうか?

つまりこれが男性が、ある心に残った女性について考える曲だとしたら、

ガガの曲はそのアンサー・ソングというか、女性側の気持ちをうたっています。

ネブラスカのクールなロッカー(バーテンダー?)を追いかける女子。

さみしい夜と、あなたの顔の口紅跡。


最初の

It’s been a long time since I came around

は、

"It's Late"のブリッジの

I've been so long, you've been so long, we've been so long~

や、続く

I ain't got long, you ain't got long… 

あたりに似ている。


エルトンの「ロケットマン」の

It's been a long long time...

にも似ている気もするが。


It’s been a long timeは何度も繰り返される。


そして、続く、

This time I’m not leaving without you

は、ブライアンの「I Can’t Live With You」(アルバム「イニュエンド」より)だと思う。

liveとleaveは伸ばすかどうかだけで歌うと発音はほぼ同じ。

だから私はイニュエンドのこの曲が気に入っているのか。元だから。

イッツ・レイトにも

Now you tell me you're leaving, and I just can't believe it's true

(今、あなたは僕を去ると言う、僕にはとても信じられない、、、)

という表現があり、のちもフレディもソロアルバムで「Your Kind Of Lover」で冒頭にその表現が使われている。

「失うものの詩」はフレディが書きたいと言っているもの。ラブ・オブ・マイ・ライフとかネバーモアとか。



プレ・コーラス(サビ前)の、

He said, "Sit back down where you belong
In the corner of my bar with your high heels on
Sit back down on the couch where we
Made love the first time and you said to me,"

のくだりは、

made loveという単語が出てきてドキッとさせられるが、

It's Lateと同じアルバム「世界に捧ぐ」から、

同じようなインスピレーションで作られていると思われる

「ゲッダゥン・メイクラブ」がもしかしたら影響している?

Sit back downはget downとか。

where you belongは、フレディの「ラップ・オブ・ザ・ゴッズ(神々の業)」。

因みにハイ・ヒールやリップ・スティック(口紅)という単語はガガの曲によく出てくる彼女を表す単語。ボーン・ディス・ウェイにも口紅は出てくる。

bar(バー)もこのアルバムにも何回かある。tonightやnightもよくでてくる。

QUEENも、ワン・ビジョンでバーは出てくるし、ライブのセットの裏にバーがあるし。

tonightもキーワードだし。

baby, yeah, alrightなど掛け声も似ている。


これがガガの言う「fame(有名人になること)」の秘訣なのか。

他人の表現を借りる、リスペクトしながら。

どのアートや新たなアイディアも結局は人まねだという。ただ、組み合わせることで新しさが生まれる。そこには尊敬がないと。


さらにこの曲をライブで引くときは、フレディのようにピアノ弾き語りで、体を揺らしながら情熱的にプレイします。

キラー・クイーンのように、「パリ」の香水を、ライブ会場によってロンドンやトーキョー(東京、トキオでなくちゃんと発音)にしてくれますが、

ガガは、3.11の年の日本に降り立ち、

紅白でこの曲を

ウイスキーを「サキ(酒)」、ネブラスカのバーを「トーキョー」に変えてくれました。

当時、3.11の放射線汚染の風評被害で日本に近づかない海外の人が多かったのに。

残念ながら何かの影響でビデオ出演でしたが、スマスマには出て、スマップと共演していました。

これだけ日本を思っていてくれます。

ブライアン作詩の「手をとりあって」も。


詩の2番の

Right through my heartは

ワン・ビジョンと同じアルバム「カインド・オブ・マジック」で、ディーキーさんの大人な曲「One Year Of Love」で

Is like a shooting star 〜

に続き、フレディによってかなりロマンチックに歌われる。歴代の007のボンドも務めたショーン・コネリーも出演した英ブラック・ファンタジーみたいな映画「ハイランダー」のサントラで、サックスがとても大人っぽい。

ディーキーさんはロマンチックな作品も多い。


ロックンロールやマッスル・カーは、車だからロジャー。

アメリカのニール・ヤングのハートオブゴールドはギターで弾かれ、これはブライアン。

など、キリないが、このようにサビとサビ前と詩の部分だけでもいろいろとりいれていると思った。


つまり、この曲は、

ロックスターみたいなカッコいい男性を追っかけするグルーピー女性の話(今もグルーピーはいるのだろうか?)。

「パパラッチ」のサビみたいな。

しかも女性の方から出て行って、やっぱりあなたしかいないわ、と帰ってくる。

たくさん稼いで成功してから。

2年も経って「もう遅い」かも知れないが、戻ってきた。まだ遅くはないはず。もう今度は離さない。

ゲームならぬチェイスを丸6年して、

「この時」が来たのがわかった。

それは自分を解放させる時。

さびしき夜にあなたの顔を口紅だらけにする。

あなたのバーでウィスキーで乾杯する。

この土地にある「何か」が都会生まれの彼女をこの遠き場所に戻らせたのだ。

こんな物語かと思う。


ちなみにこの曲はアルバム「ボーン・ディス・ウェイ」の最後から2曲目。最後は「エッジ・オブ・グローリー」。サックスがかっこいい曲。どこかで聞いたことあるはず。とくに10年前。

この曲の「真実(truth)」って何だろうと当時思ってた。ボーン・ディス・ウェイや次のアルバムのG.U.Yも。

ボラプかも知れない。みんなを残して、真実に向き合わなきゃ。

この曲もtonight, alright, yeah。

Take me homeは、ファット・ボトムド・ガールズ。

タイトルも栄光の片隅で、というギリギリ感のある歌。ボーン・ディス・ウェイというボラプ級の大ヒット曲を打ち出したこのアルバムで、どんなにかいい思いをしていると思いきや、ギリギリに追い詰められている、孤独な感がある。

おじいちゃんについて書いた曲というが、本当なのか?あの故人ではないかな、とも思える。


アルバムの最初の曲はボーンディスウェイの前に、マリー・ザ・ナイト。

夜と結婚する。

結婚もテーマの一つ。エレクトリック・チャペルとか。ガイとか。

しかも男性と結婚するというよりは、夜自体と結婚し、ヴァージン・クイーンのイメージ。

ブラッディ・メアリーのような、クイーンもでてくる。

ボーンディスウェイも「ドラァグじやなく、クイーンになりなさい」という言葉やクイーンが連呼される。

マママから始まり、ボラプのような構成。4〜7分と長い(MVのマニフェスト含むと)。

ビデオも頬骨が強調された特殊メイク、オリエンテッド・メイドのことか?最後に涙を流した歯の大きいガガも現れる。

これは長くなるので割愛する。


このユーアンドアイの前の曲も「ザ・クイーン」。

この曲も好き。

ユーアンドアイに続くので、敬意を表して作られたのではないか。のっけからキラークイーンがセイ・ハローと挨拶に来るところから始まる(フェリーフェラーの神技、レット・ミー・エンターテイン・ユー)。フェニックスはクイーンの紋章。アバじゃないが、クイーンがダンシングするという言葉もある。


とにかくこのアルバムはオペラ座の夜に並に多様で傑作揃い。

「クイーン」がテーマの一つ。レィディー(レディー)の行く末なのだ。

ちなみにこのアルバムからのヒットシングルの一つ、ジューダスは私の中で「愛という名の欲望」。アラビアンな中東の雰囲気のキリシタンな曲。

アルバムジャケットも黒の革ジャンにバイク化したガガ。


このようにかなりクイーンと密接なアルバムといえる。


ダンス色より、ロック色を出しているという。


またはただの偶然。

クイーンやガガのシンプリシティ(単純性)の起こすシンクロニシティ(同調性)に過ぎないのかも。


とにかく、私の好きな曲の解説でした。

Lady Gaga

Lady Gaga - Yoü And I (Official Music Video)












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