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【クイーン和訳】私の好きな曲「懐かしのラヴァー・ボーイ」1/5〜美少年讃歌?ナルシスト?男子版キラー・クイーン〜

私のクイーンやフレディ・ソロの好きな曲4選で、

・バイシクル・レース、

・ドント・ストップ・ミー・ナウ(Don’t Stop Me Now)、

・ボーン・トゥ、ラブ・ユー(I Was Born To Love You)、

・懐かしのラバー・ボーイ

をあげました。


上の3つは訳したので、

残りの曲を和訳分析します。


出会い

懐かしのラバー・ボーイ(Good Old Fashioned Lover Boy)。


この曲との出会いは、15年くらい前に母がどこか(スーパー?)で聴いた楽曲の「ボヘミアン・ラプソディ(1975年、以下ボラプ)」に恋をし、

そのすぐ後、グレイテスト・ヒッツ(以下グレヒツ)という70年代のシングル・ヒット集を買った時。17曲のうちの一つでした。


2004年(=18年前)から、ボーン・トゥ・ラブ・ユー(以下、ボーン)が主題歌のキムタク主演のドラマ「プライド」で流行り(日本の第二次ブーム)、

その年のCMではこの曲ボーンは流れませんでしたが(予告くらい?)、どこかで聴いてたかも。

この2004年、ホンダ・モビリオ(車)のCMでキラー・クイーンを聴いて、気に入り、バンド・クイーンを認知したのはこの曲がはじまり。

あとはペプシのロックユーや、サッカーの放送で伝説のチャンピオンとかもどこかで聞いてたかも。

その後、バイシクル・レースドント・ストップ・ミー・ナウもCMから知る(サビのみ15秒)。

ボーンは2005年のアサヒビールの唐沢寿明さんや福山雅治さんのCMで知ったのか。

ソロ版でなく、ギター入りのクイーン版だと思う。かっこよかった。


グレヒツは、その数年後に、好きだったキラーとバイシクルとドントを全てフルで聴けた瞬間だった。

フルでもやはり好きだった。

グレヒツに入ってる曲で出会ったのが、このラバー・ボーイ。


英語歌詞がわからないので、とてもピアノの素敵な曲だと思った。

なんとなく、ラブ・ユーなどロマンチックなことを言ってるのは伝わったし、サウンドもコーラスもオシャレかつ楽しい。ディズニーのロマンチックなコーラスのよう。

でも、「ラバー・ボーイ」というコーラスに少々の不安が。

しかもボーカリストのエイズ死去のことをなんとなく知っていた。

したがって、モヤモヤして、好きを公言できない曲であった。


その後英語歌詞(和訳つき)が手に入り、それを見たとき、

さらに不安になる。

むしろ、和訳がヤバい。

これが出会い。


次作アルバムのゲッダゥンよりヤバい気がする。こちらがハッキリ系だとすると、ラバーボーイのセリフは、赤面に加えて、アブノーマルな香りを感じる、子守唄に乗って。(毎度ながら、マーキュリーは私になんてことをしてくれるんだ、逃げも隠れもできない。)


ちなみにこの曲は、

日本では人気がある。

他にも日本のみやたら人気なのは、ボーンとマーチ・オブ・ザ・ブラック・クイーン(グレヒツ・イン・ジャパン)など。

ドント・ストップ・ミーも今でこそ世界中で愛されるが、当時は非英語圏で人気だった。

歌詞が理由だと思う。


それでは問題の歌詞に改めて取り組もう。


その前に、この曲の背景を考察したい。

収録アルバム考察

1976年、5作目のアルバム、「華麗なるレース」(a day at the races)収録作品。

また、70年代のクイーンのシングル・ヒット集、「グレーテスト・ヒッツ」の17曲のひとつ。(アルバムからはこの曲と「Somebody to Love:愛にすべてを」が選ばれた。)

1975年リリースのボラプで世界的にも知名度が上がったクイーンは、フレディがクイーンの最高のアルバムと語る収録アルバム(オペラ座の夜)の、次のアルバムが期待された。

オペラと双子のアルバムであるこのレース・アルバムは、

最初の自己プロデュース作品である。

最初も最後もブライアンの曲。

最後はテヲトリアッテ。日本の曲。

B面最初は、「Somebody To Love(愛にすべてを)」で、フレディがボラプよりも好きだと言われる曲だ。(敬愛するアレサ・フランクリンを再現したというホワイト・ゴスペル。)


オペラ座アルバムでは、多様な作品で驚かせ(シアーの時点で多彩だったが、ディーキーさんの本領発揮はここから)たが、

レース・アルバムは、日本やファン(特に女性やロマン派)などへのお礼のアルバムな感じがする。

ロマンチックで溢れたアルバムで、愛がテーマだと思う。ラブソングが多く、

B面のホワイト・マンは白人批判らしいが、人類愛とも言える。

アルバムのraces(レース)も「人種」の意味あり。

オペラ・アルバムと一緒で、マルクス兄弟の映画名から取ったとは言うが。


次作がアメリカで大ヒットするアルバム「世界に捧ぐ(news of the world )」だが、

こちらはウィ・ウィル・ロック・ユーに代表されるマッチョ路線。長髪もバッサリ(一名除く)。


つまり、このレース・アルバムは最後のロマン派アルバム。

あからさまなクラシカルな古風なロマンチックを、ここで封印してしまった。

(クイーンは年を追うごとに古風さがなくなって、サウンドが若返る不思議なバンドだ。)

こうしてバッサリと殺人を重ねるからかもしれない。


とにかく最後のガチな古典的ロマン派なので、思いっきりやり尽くしてる感じだ。


また、この曲は

クイーンの最初のEP(シングル・レコードより長く入れられる)にいれられており(すでに発表済みなのに)、

グレヒツにも入れて、テレビでも披露して(またボウイがドタキャンした、この言い訳のテロップがTVで流れたそうだ、歌詞のせいか)、ライブのメドレーにも入れている。

だからこの曲はフレディも力を入れて作成し、かなり気に入っていたはずだ。(ある種伝記のような、肖像画のような感じも取れる)

フレディの素晴らしいピアノの腕が光っている。


次回

それでは次回、歌詞和訳をしていこうと思う。

よろしくお願いします。


参考歌詞

"Good Old Fashioned Lover Boy"

Written by Freddie Mercury

I can dim the lights and sing you songs full of sad things
We can do the tango just for two
I can serenade and gently play on your heart strings
Be your Valentino, just for you

Ooh love-Ooh loverboy
What're you doin' tonight, hey boy-
Set my alarm, turn on my charm
That's because I'm a good old-fashioned loverboy

Ooh let me feel your heartbeat (grow faster, faster)
Ooh Ooh can you feel my love heat
Come on and sit on my hot-seat of love
And tell me how do you feel right after-all I'd like for you and I
to go romancing.

Say the word-your wish is my command
Ooh love-Ooh loverboy
What're you doin' tonight, hey boy,
Write my letter
Feel much better
I'll use my fancy patter on the telephone
When I'm not with you
I think of you always
I miss you-
(I miss those long hot summer nights)
When I'm not with you
Think of me always
I love you-Love you

Hey boy where do you get it from
Hey boy where did you go?
I learned my passion in the good old
fashioned school of loverboys-
Dining at the Ritz we'll meet at nine
(One, two, three, four, five, six, seven, eight, nine o'clock)
precisely
I will pay the bill, you taste the wine
Driving back in style in my saloon will do quite nicely
Just take me back to yours that will be fine (Come on and get it)

Ooh love, (There he goes again)
Ooh loverboy (Who's my good old-fashioned loverboy? Ooh Ooh)
What're you doin' tonight, hey boy-
Everything's all right
Just hold on tight-
That's because I'm a good old fashioned (fashioned) loverboy.

(直訳+手直し)

【1節】
私は明かりを暗くして、あなたに悲しいことでいっぱいの歌を歌うことができます、
私たちは2人のためだけにタンゴを踊れます。
私はセレナーデを弾いて(歌って)、あなたのハート(こころ)のストリング(弦、琴線)を優しく演奏することができます、
あなたのためだけに、バレンティーノ(Valentino)になりましょう。

[コーラス]
ああ、愛すべき、(誰かの)恋人の男の子。「今夜は何をしているの?ヘイ、ボーイ」
アラームをセットして、チャーム(魅力)をオンにします。
それは私が懐かしのラヴァー・ボーイだからです。

【2節】
ああ、あなたの鼓動を感じさせてください(より速く、速くなる鼓動を)。
ああ、私の愛の熱を感じることができますか? 
さあ、私の熱い愛の席に座ってください。
そして、直後の気分を教えてください、
私があなたと私に望むすべて、
ロマンチックに行くこと。
その言葉を言ってください、
あなたの願いが私の命令です。

[コーラス]
ああ、愛しの、恋人の男の子。「今夜は何してるの?おい、きみ」
手紙を書いて、ずっと気分が良くなります。
私は電話で私の派手なパター(口上)を使用します。

[ブリッジ]
私があなたと一緒にいないとき、私はいつもあなたのことを考えます。
あなたが恋しい。
(私はあの長く暑い夏の夜が恋しいです)
私があなたと一緒にいないとき、いつも私のことを考えてください。
私はあなたを愛しています、愛しています。
「やあ、どこからそれを(そのスタイルを)手に入れたの?
やあ、どこに行ったの?」
私はそういう(誰かの)恋人の男の子のたくさんいる古き良き学校に行って私の情熱を学びました。

【ギターソロ】

【3節】
リッツ(・カールトン)での食事、9時に会う予定
(1、2、3、4、5、6、7、8、9時)正確に。
私が支払います、あなたはワインを味わって。
帰りはスタイリッシュに運転を、
私のサルーン(セダン)ならかなりうまくいくでしょう。
私をあなたのところに連れ戻して、
それでカンペキです(さあ、それを手に入れてください)

[コーラス]
Ooh love(ほらまた彼がそこを行く)
Ooh lover boy
(私のオールド・ファッション・スタイルの恋人は誰?Ooh ooh)
今夜は何してるのさ?おい、ボーイ!
大丈夫、すべてうまくいくよ。しっかりとつかまっていて。
それは私が古き良き(ファッションの)恋人の男の子だからです。




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