夏の終わりの鐘が鳴る
夏が終わろうとしている。
夏の終わりは何故か切ない。
楽しい思い出を沢山作ったから?
ツクツクボウシやヒグラシの鳴き声を耳にすると、名残惜しさが胸を通り過ぎる。
暑い夏が来る前は、うんざりしていたのに、気持ちとは不思議なものだ。
冬には沸き起こらない感情が、ここにある。
夏っていうのは、暑さに慣れた頃に終了の鐘が鳴るようだ。
だから、名残惜しい気持ちになるのではないか?
そんな結論に達した。
冬は飽きた頃に終わるから、名残惜しさとは無縁だ。
むしろ暖かい春の訪れに心躍る。
冬の寒さには、うんざりするほど浸かる時間があるのに、夏の暑さは浸かったと思ったらもう出る時間になっている。
春や秋は気が付かず終わりを告げる。
サヨナラを言う間もなく過ぎ去ってゆく。
しかし、夏や冬には明確な終わりを告げるサインがある。
夏の終わりには鐘がなり、冬の終わりには扉が開く。
そんなイメージ。
みんな、そんな気持を歌にする。
♪なーつのおーわーりぃぃ〜♫
頭の中で森山直太朗さんの声が流れる。
夏の終わりの切なさが、ジワジワと押し寄せてくる。
何度も何度も体感している夏の終わりなのに、何度も何度も切なくなる。
変わる気持ちと変わらない気持ち。
息子と過ごす夏休みは、幼い時分の姿も影法師の様に参加していて、名残惜しさが倍になる。
夏の終わりの思い出は、近所の夏祭りじゃい!!
ワッショイ!ワッショイ!
少しずつ大きくなる鐘の音が、鳴り止む頃に切なさは消えてゆく。
サポートなんて嬉しすぎます。 ありがとうございます🐤 その気持ちに満たされます。