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IRISH REPUBLIC 共和国樹立宣言書

 今回の訪問でoriginalを3枚見る。宣言書の隅に何か記されたところもあったが手に触れられる距離ではないので詳細までは目視出来なかった。
 この共和国樹立宣言書は4月24日の復活祭の月曜日(公休日)の正午少し過ぎにGPOの前で蜂起軍の最高司令官、且つ「アイルランド共和国」臨時大統領の Patrick Pear が読み上げた。当時1000枚印刷されたそうだが現存しているのは世界に50枚ほどとされ、そのうち25枚はミュージアムに、残りは個人が所有しているらしい。

 「アイルランドの所有権はアイルランド人民にある」

 この至極当たり前のことが叶わず英国支配からの脱却のために義勇軍の他に巻き込まれた一般市民の死がある。

 『…我々はアイルランドの領有権と、アイルランドの運命を拘束されることなく支配すること、それが主権をもつアイルランド国民の廃棄することのできない権利であることを宣言する。その権利は長い間外国人と外国政府によって奪われていたが,その権利は消滅しなかったし,また,アイルランド人を撲滅する以外には、消滅されるものでもない。あらゆる世代においてアイルランド国民は国家の自由と主権を主帳してきた。過去300年の間に6度アイルランド人は武器をもってそれを主張してきた。その基本的な権利の上に立ち、世界を前にして武器をもって再びその権利を主張しつつ、我々はここに主権を有する、独立した国家としてのアイルランド共和国を宣言する。そして、諸国家の中でアイルランド共和国の自由、福祉そして地位の向上の大儀のために努めることを、我々の生命と武器をもって立ち上がった我々の仲間たちの生命にかけて、我々は誓う。…』

 「300年間に6度」の記述にも見られるようにこの蜂起は決して突発的ではなかった。更に付け加えるとその後も独立戦争、内戦と続き、1949年にやっとイギリス連邦を離脱、完全な共和制に移行となる。
 
 チャールズ・スチュワート・パーネルの1885年の演説の一部

 「何びとにも、国家の境界を変えることはできない……」

宣言書の日本語訳が出ているので興味がある方はご覧ください。

https://www.dfa.ie/irish-embassy/japan/news-and-events/2016/the-1916-proclamation-in-japanese/

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