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社会復帰

私は『うつ病になった人はもう社会復帰できない』みたいな風潮が物凄く悲しいです。
逆にうつ病の療養をしながら仕事をしていると『仕事ができてるんだから鬱治ったんでしょ?』みたいな扱いをされるのもとてもつらいです。

前者は、うつ病になった人の1割は難治化・遷延化して復帰できない場合もありますが、9割は社会復帰できます。社会復帰しようとしている人に対して差別的な(もうこの人は異常者だから関わる価値がない、などの)偏見を持つのをやめていただきたいです。
後者はアスリートの方のうつ状態の告白などもあったように、急性期の何もできない状態の時以外にも抑うつは続いていますが活動もします。(活動したくなくても働かなくては生きていけないので、、)障害年金をもらうなどの選択する方もいらっしゃいますが、障害を持ちながらも働いている方はたくさんたくさんいらっしゃるのです。

どちらも知識がないことが原因で起きている偏見だと思います。私も自分がなる前はそういうイメージありましたし。

私は社会復帰の為、リハビリの為にアルバイトを掛け持ちでしております。
ひとつはオムライス屋さんです。学生時代から飲食店は10年ほど経験があったので問題なくできると思っておりました。しかしそう簡単にはいきませんでした。飲食店は忙しい時間帯に店長が怒鳴って指示を出すなどよくあることですが、それでパニックを起こしてしまったり。やらなくてはいけないことの優先順位がとっさに判断できなくなってしまったり。無事に勤務が終わっても数時間は動けなくなってしまって、ただただ回復するのを待ちます。
もうひとつのドラッグストアでは食品の割引シールを貼るという簡単な単純作業にも関わらず集中力が続かないのでどうしてもミスをしてしまいもうやらせてもらえなくなってしまいました。レジ打ちはマルチタスクなので以前のように素早くできなくなってしまい、周りに迷惑をかけ、悔しいですし、ほんとうに苦痛との闘いです。
ただ、2年も続けていると少しずつ病気の回復と慣れもありだんだんむかしのように元気に働けるようになってきた錯覚がありました。それで安心してしまい、先日、3つ目のアルバイトを始めたのですが、たった1時間半の研修だったにも関わらず、疲れきってその後1日寝込んでしまいました。

療養3年目になりますが、結論、やはり以前のように働くことはできないのです。
先の2つのアルバイトでは病気のことを話さなくてはいけなくなるようなトラブルが起きて、結果的に病気のことをわかってもらった上で働いております。
私は小中と優等生で生徒会長も務め高校は県でトップの高校に進学しました。演劇にのめり込み浪人はしましたが、早稲田大学の教育学部に合格、早稲田大学演劇研究会で演劇を始めました。
先天的になにか障害があったわけでは決してありません。うつ病が重症化するまで治療をせず放置してしまっためこのようなことになってしまいました。(脳の病気なのでその後遺症です)
皆さんも睡眠障害や身体の不調で精神科に行くことはまだまだためらいがあるかもしれません。でも、動けなくなってからでは手遅れです。何かしらの兆候があった場合は、とにかく原因から離れ、休養をとることをおすすめいたします。

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