【読書記録】柳川範之:東大教授が教える独学勉強法
★★☆☆☆ 柳川範之:東大教授が教える独学勉強法(草思社文庫)
放送大学大学院で学ぶにあたり、放送授業を視聴しレポートを書くという、ある意味で独学であることから、独学についての本を読んでみました。
著者は東大教授ならが、大検(海外在住だったこともあり)から慶應大学通信教育課程を経て、東大大学院で経済学博士号を取得した、異例の経歴の持ち主です。
【参考になった点】(抜粋&要約 順不同)
・独学は、これからの学びの基本になるコンセプトであり、生活を拠り豊かにしてくれる
・自分のタイプや個性に応じて、自分のペースで学ぶ。主体的に学び、自分の頭で考えることが独学の醍醐味
・学者の研究は、自分で新しい勉強をしていくという意味では、ほぼ独学の勉強
・日本の学校では、あまり学び方を教えてはくれない
・情報を選ぶための基準を与えてくれるのが学問であり、学問を学ぶ基本的な理由がある
・ある情報と、自分の行動や将来の自分のやり方を結びつけるには理論が必要
・本当に重要なのは、正解のない問題にぶつかったときに、自分なりに答えを出そうとして考えていくこと
・読んでもなかなか理解できない場合には、テキストをどんどん替えてみる
・テーマは臨機応変にすぐ変えていくことが大切
・勉強とは人生の方向転換をするための手段
・勉強のテーマをあまり決めてしまわずに、いろいろな本を読んでみることが大切
・勉強は疑うことからしかはじまらない
・何か疑問に思ったことや反論したいことをメモする
・学んだ先にある少し遠い自分の姿をイメージする
・先を決めつけて、自分の可能性を狭めてしまわないことが大切
・入門書を3冊買ってみる(なるべく広く概要が書かれている、著者が誰かは非常に重要〈きちんと学問を修めている人が書いた本がいい〉)
・ネットの時代だからこそ大切なことは人に聞く
・本は少なくとも2回読む必要がある(1回目そのまま吸収する意味で理解する、2回目少し疑問を持ちながら読み理解を深める)
・マーカーをひくより、繰り返し読んだ方が身につく(線を引くならば、2回目か3回目に読むときがよい〈初回に大事なポイントを抜き出すのは困難〉)
・読み返して自分の頭に入れることが大切〈書かないと大切なポイントが入ってこないのなら、そもそもそれは自分にとって必要なことではない〉
・メモは、断片的な情報を忘れないように保存したり、既に分かっていることを整理するときに有効(データはメモする)
・専門書は自分で理解できる範囲のことだけでも理解できれば、論文を書く参考にもなるので、十分に読んだ価値がある
・似たものを関連づけていくことで、本質をとらえる
・自分で考えて自分の言葉で文書を書いてみる
・「やさしく書く」(わかりやすい文章を書く、本質的なことを理解している必要がある)