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エンプロイアビリティ(enployability)

 エンプロイアビリティ(enployability)は、企業に雇用される個人の能力のことを指します。「雇用」の意味を持つ「employ」と「能力」の意味をもつ「ability」という2つの単語を組み合わせた経済用語です。
 エンプロイアビリティは、どこで、何の役職で、何年働いたかとかではなく、そこでどのような知識を得て、どのような成果を出し、何を学んだかです。専門能力、コミュニケーション力、対人関係構築力など決して座学だけでは身につけがたい、実際の仕事を通して獲得したスキルのことです。
 
 

企業が雇用する能力
 エンプロイメンタビリティ(enploymentability)


 エンプロイアビリティ(企業に雇用される個人の能力)に対して、企業側の能力であるエンプロイメンタビリティ(企業の雇用能力)とは、どれだけ多くの人の雇用を支えられるかどうかの雇用吸収能力の意味ではなく、どれだけ労働者からその企業が選ばれるか雇用主としての魅力が問われる能力です。
 そのために各社ウエルビーイングの推進やビジョンの改定などに力を入れています。
 また、正社員不足が言われいわゆる売り手市場で、求人を出してもなかなか人が集まらない、離職者も出ている、入社間もない人材が辞めていくという問題があります。
 では、エンプロイメンタビリティを高める一番の方法は何かというと、従業員のエンプロイアビリティを高めることではないでしょうか。
 一見エンプロイアビリティが高くなった従業員は、次のキャリアを目指して転職するのではという考えもあるのは確かですが、最終的にはエンプロイアビリティの高い人が集まる会社が、社会から選ばれる企業になることはイメージできると思います。
 何が言いたいかというと、一番大事なのはその企業に入ってきた人、新人社員に何を学んでもらうか、研修・勉強・座学ではなく実践で先輩・上司は何を伝えていくか、エンプロイアビリティ(その人の能力)をどう伸ばすか、そこが一番大事なことです。

 そのうえで、この会社に勤めていて自分のエンプロイアビリティが伸ばせるか、他の会社に行った方が伸ばせると思うなら転職もひとつの手段です。合う、合わない、向いている、向いていないは変化します。それより現状維持ではなく成長のためを考えた方が、その後に影響します。
 ただし、本当に今の会社では成長出来ないのか、成長は何で測るのか、今の仕事で何が成長しないと思うのか、どうしたら成長したと思うのが、成長する仕事とは何なのか、といったことの自問自答が必要です。
 これからは、企業のエンプロイメンタビリティが問われます。そのためにウエルビーイング、労働柔軟性も大事ですが、一番は学習(周りから学べる)組織かどうかが最も問われます。
 個人は、自分のエンプロイアビリティを伸ばすことが問われます。そのためには、まず今の仕事で何を学べるか深く考えることです。
 
 


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