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寄付しなかった罪悪感と、詐欺的手法

ある休日、ある大都会のある駅で、ある有名団体に寄付するよう声をかけられた。
アタシ、結構、寄付するタイプで、何ならホニャララをしている団体に毎月寄付しているぐらいなんだけども。

今回アタシに声をかけた団体は、よく耳にする有名な団体だったので寄付しようかと思ったら、現金の受付はできないとういうことで、振り込みになったのよ。でもって月々引き落としをすることになったのよ。

まあいいか、寄付すっかと思ってさ、じゃあ幾らだろうと見たら、色々コースがあるわけ。ウン千円コースからウン万円コースまで。
私は、とりあえず一番安いコースからってことにして、書類にすべて記入したのね。クレジットカードの番号を含むすべての個人情報を。

これで終わりと思ったら、何と何と、値段の釣り上げ交渉をしてくるのよね。一番安いコースから、ひとつ上のコースに引き上げ交渉開始するわけさ。
カチンときたよね。チャリティとか福祉心ってさ、そういうものかね? 違うでしょ? 何かを買うときの、「これも付きます、あれも付きます、あとホニャララ円払えば!」みたいなのよ。
詐欺を疑ったよね、詐欺を。詐欺じゃないけど。
具体的な手法を書くと団体と個人がバレてしまいそうだから伏せるけど、詐欺を疑ってしまうような隙は、最初からたくさんあったんだ。怖いもの見たさで話を聞いたアタシもいけないんだけど。
だから一ヶ月だけ寄付して打ち切ろうと思った。ウン千円騙されてみてもいいかと思った。だけどさ、やっぱり個人情報書いちゃったからね。

もう個人情報取り返したいよね。っていうかお金払いたくないよね。だって街角のチャリティで値段交渉するんだよ? 
アタシはね、断った。ええ、断った。「やっぱり払いません」と。そして個人情報を奪い返したの、適当な理由をつけて。相手さんはグウの根も出なかった。アタシは勝ったと思った。

そのあと、罪悪感にかられた。ああ、世界のどこかで子供が死ぬんだなって。アタシがお金を払わなかったことに起因して死ぬんだなって。その罪悪感をどうにか払拭するために、その団体の悪い情報だけをかき集めたんだわ。卑怯にも、アタシはかき集めたんだわ。
そしたら、出るわ出るわの不祥事。
ああ、よかった、払わなくて。 なんて思うかい! この罪悪感をどうしてくれんだよ!

取り乱してしまって申し訳ありません。
やっぱりモヤモヤは拭いきれない。助けてやれない子供たちがいるんだと思うと、今すぐアタシを含めて全世界が滅亡してしまえという狂気にかられる。

よくないよ、やっぱり。
寄付は、その場でチャッチャと払えるようなシステムにしなよ。個人情報書かせるシステムはダメだよ、ダメ。
それと、広報が胡散臭いよ。どんなに立派なことをしている団体だろうと、値段を釣り上げるなよ。そして罪悪感を植え付けるなよ。お願いしますよ。