DTMやVOCALOIDの始め方
1. 記事の趣旨
こんにちは、Auresです。
この度、私のチャンネルの方で、自分自身の楽曲解説動画を公開させて頂きました。
その際、「VOCALOIDで曲を作り始めたいが、一体どのくらいの金額が必要なのか、どういうものが必要になるのか」といった趣旨の質問を頂きました。今回はそれについて答えさせていただこうと思います!
記事概要:VOCALOIDで楽曲制作を始めるには何が必要か
対象者:VOCALOID、またはDAWを始めたい方。特に、金銭的に余力のない学生の方。
2. 注意書き
①この記事は、PCパーツの専門家、プロの音楽制作者によるものではありません。
あくまで趣味で音楽制作を行っている者による、自身の購入時の体験等を絡めながらのアドバイスです。その点をご承知頂いた上で、よくお考えになった上で、自己責任でご購入して頂くようお願い致します。
②他の記事/サイトも参照して下さい。
これから書くものは、あくまで私個人の体験記です。
勿論各種サイトを参照して得た知識ではありますが、不正確な部分も含まれると思います。
また、今後DTMを進めていく上では、自身で知識を吸収し、あらゆる問題を解決していくことが必要になります。そのためにも購入時からしっかりと自身で調べ尽くす事を、強く薦めさせて頂きます。
3. 必要な物・価格のあらまし
まずボカロ曲を作るにあたって、最低限必要なものは
①PC ②DAW(=音楽制作ソフト) ③VOCALOID5 ④好みのボイスバンク になります。
価格は、①BTOで10万以内 ②後述する方法であれば、1万円程度 ③3万円 ④IAのみなら1万円程度、ミクV4Xなら2万円。
となり、約15万円程度です(高いですね…)。
これはあくまで最低限ですので、レベルが上がるにつれて、モニターヘッドフォン/スピーカー、オーディオインターフェース、MIDIキーボード、ソフト音源 etc. が追って必要になってきます。
※稀に「オーディオインターフェースはDTMに必須」と書かれているのを見かけますが、それは違います。録音や、モニタースピーカーへの接続等、一定の目的の為に導入する必要があるだけです。詳細は他のサイト様を参照下さい。購入の必要性については後述します。
4. VOCALOID関連
以下は、VOCALOIDに関連するものです。
③と④が何を意味しているのか分からない方も居ると思いますので、そこについて説明します。
先ずは④好みのボイスバンク についてです。
これは皆さんがイメージする、「初音ミク」「IA」といった、それぞれの声を記録してあるソフトです(文字に埋め込んだのは、販売サイトのリンクです、アフィリエイト等全く付けていないので、安心して飛んで下さい。)
こういったソフトは、当然ボカロ曲を作るのに必要です。が、これだけでは作れません。
これらを動かすために必要なのが、③VOCALOID5です。
古い記事ですと、「VOCALOID4 Editor が必須」などと記載されていたり、またIAなんかですとVOCALOID3と書かれているため、混乱されるかも知れません。
現在では、それらは全てVOCALOID5に統合される形になっています。手に入るのであれば、前述の古いバージョンでも問題ないとは思いますが、入手困難である上、今後のアップデートが期待されないため、5の購入をおすすめします。
私自身、VOCALOID5でIAを使用しております。
5. デスクトップPC vs ノートPC
ここから先は、VOCALOIDだけでなく、DTM(=Desktop Music)をし始める方にも通ずる話になります。
本稿の対象とする、金銭的に余裕のない学生であれば(私もそうです…)、予算もギリギリですので、「どの程度のPCを買えば良いのか…」と悩まれると思います。
先ず、パソコンを買うとなると
デスクトップ vs ノート
という問題にぶち当たると思います。
これを判断するときに考慮すべき事項は、①予算の限度②制作する場所 の2点です。
<一般論>
当然ですが、周辺機器にこだわらない限り、同等スペックであれば、トータルで見てもデスクトップのほうが安く済みます。加えて、パーツを後から拡張しやすいのもメリットです。スペック不足になったら、そこだけ交換できます。
但し、スタジオに行く、外で誰かと音楽を作るのは、ノートPCの特権です。
高い金額を一気に出せるならノートも有りだと思います。
<お金に余裕のない学生向け>
先ず、DTMは勉強する事が多いので、なるべく早く始めて、コツコツ長く続ける事が必要だと感じます。
一度にお金が大量に、それこそ50万とか用意できるならまだしも、そうでないとなると、一式買い揃える、それこそパソコンでさえ必要限度ギリギリで用意するのも一苦労であると思います。
快適な環境を手に入れるのは後からでも可能です。必要なのは、日々勉強し、少しでも自分にとって良いものを作り続ける覚悟です。快適な環境のために、DTMを出来ない期間を伸ばすというのは勿体ないと思います。
ですので私はDTMを始めるのであれば、
ある程度のスペックのデスクトップPCと、その他初期装備(Vocaloid等)を整え、後は徐々に買い足していく
という方策を取ることをおすすめします。
6. PCスペックについて
まず初めに、自分はPCパーツやその周辺知識はかなり薄いです。あくまで一般人による購入体験記位に思って頂けると良いと思います。
基本方針としては
CPUとRAM、ストレージ容量を重視する事
です。
DAW自体は派手なエフェクトとかは無いため、所謂ゲーミングパソコンが積むようなグラフィックボードは必ずしも必要ではないです。どちらかというと不足しやすいのが上記の三点です。以下でそれぞれについて検討します。
①CPU
DAW自体もそれなりに高度な事をやっているので、ある程度の馬力がないとカクついて、ストレスが溜まります。
最低でもintelのCore i3レベルですが、快適さを考えるとi5が妥当かと思います。
※カタログ等を参照する際、CPU型番の後ろに「-U」と書かれているものはノートPC用になるため、同じi5でもスペックがかなり変わります。該当する方は注意して下さい。
ボカロ曲を作って、動画サイトへの投稿を考えている方は要注意です。
i5とi7とでは動画の処理、特に動画の書き出しに性能差があるようです。グラフィックボードが頼りにならない編集ソフトも存在し、それも勘案するとCPUスペックは重要になるので、活動範囲をよく考えて購入されるのが良いと思われます。実際にAviutlを使用していますが、i5のみでは出来るけれどややカクつくという状況です。
②RAM
DAW上に複数のソフトウェア音源を乗せることになるため、多めに確保できるほど良いと思います。
自分は8GBですが、不足気味なので、これも後々を考えると16GBあった方が良いでしょう。
③ストレージ
サンプルやソフト音源が、何十GB単位で入ってくる事、自分で作った曲も市販のものよりかなり音質が高い状態で書き出すため、それも容量を食う事を勘案すると、3TBくらい欲しい。
但し、ストレージは他のパーツよりも追加するのが比較的簡単(外付けHDD等)ですし、クラウドで管理することも可能なので、前者2つを優先して下さい。500GBとかでも、他にゲーム等入れないのであれば、最初は大丈夫です。
※HDDのみか、CドライブSSD+HDDかという選択肢が考えられます。ここに関しては純粋に価格との相談だと思います。
7. DAWの選び方
DAWをしっかりと選ぶ事は、非常に重要です。
DAWはそれぞれ全く異なるキャラクターを持っています。
合わないDAWを使っても作れないことはないですが、長く使えば使うほど、皆さんの頭の中におけるアイデアの浮かび方も左右する可能性があります。
価格の高い低いよりも、その点を重視する必要があると思います。
参考までに、私の使っている「FL Studio 20」であれば、最安で2万円程度で、アップデート時の追加料金も要らない仕組みです(他のDAWは、大きめのバージョンアップ時等で料金が発生します)。
但し、FL Studioはダンスミュージックに特化したDAWであり、他のDAWとはワークフローが全く違います。最初これで慣れてしまうと、いざ他のDAWを使おうにも、再び知識を付ける必要が出てくるため、要注意です。
ですので、購入する際は下調べに加え、可能なら体験版を使う事をおすすめします。
8. 初心者にオススメのDAW入手の方法
しかし、用語も分からないDTM初心者が、いきなり大量の体験版を使用し、最適なものを選ぶ事は現実的ではないと思います。
そこでおすすめなのは、DAWが無料で付属してくるオーディオインターフェースを購入するという方法です。
多くの有名なオーディオインターフェースは付属ソフトウェアとして有名DAWの機能制限版(書き出しは自由にできる)を付けてくれます。
例えば…
・KOMPLETE AUDIO 1 / AUDIO 2 (Native Instruments) → ABLETON LIVE 11 LITE
・UR22mkⅡ (Steinberg) → Cubase AI
という形です。
※各所でSterinbergをオススメしている人が多いですが、UR22mkⅡは打ち込み主体ならオーバースペックだと思います。その点、KOMPLETE AUDIO2 (1と2だと機能が違うので注意) は端子や必要な機能を積みつつ、価格も1万5千円以下。実際に使った方のレビューでも悪い評判はあまり聞かないので、現状ではオススメできるように思います(何よりかっこいい)。
冒頭でオーディオインターフェースは必須ではないと言いましたが、いずれ必要になります。私であれば、モニタースピーカーで作業するため、その接続で必要になり買いました。
合わないDAWを買って後で買い換えるとすると、
例)FL Studio(最低2万円)→Abelton Live 11 Standard(約5万円)
となり、非常に勿体ないです。
いずれ使うオーディオインターフェースに投資し、DAWの作業を無料版で覚えながら、自分のワークフロー、ジャンルを見極める。知識がついてきたらDAWの体験版を試し、自分にあったものを探すのが良いのではないかと思います。
9. まとめ
<内容の要約>
記事の対象:
VOCALOIDによる音楽制作を始める方。特に、お金のない学生の方。
1. 好みのVOCALOIDのボイスバンクと、それを動かすためのVOCALOID5の2つが必要。
2. PCは、費用が限られているなら、ある程度のスペックのデスクトップPCを買い、不足があれば買い足していくのがオススメ。
3. スペックについては、CPUとRAMを重視、次点がストレージ。グラフィックボードは、DTMには不要。
4. DAWはよく選んで買うこと。但し、初心者が選ぶのは大変なので、オーディオインターフェース等に付属する無料DAWを取り敢えず使うのがオススメ。
以上になります。
記事冒頭でも書きましたが、あくまでこれは私見です。また、私はPCパーツの専門家でも、音楽制作のプロでもなんでも無い、ただの一般人です。購入に際しては自己責任で、ご自身でよくお考えになって購入して下さい。
最後までお読み頂き、有難うございました。
これからも応援の程、何卒宜しくお願い致します。
Aures
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?