コンセプトシート

FGIなど調査で使うコンセプトシートは社内向けコンセプトをアレンジ、編集したものになる。社内コンセプトをそのまま調査で使うと混乱を招き、正当なコンセプトチェックはできなくなる。
通常は製品コンセプト開発の前に戦略シート的なものがある。コンセプト開発はその戦略に沿って行われる。製品コンセプトをトップを含めたプロジェクトメンバーの意思統一と速やかな実行のために作成される。プロジェクタ進むと想定ターゲットにコンセプト評価をしてもらう調査が実施される。
このコンセプト受容性調査にかけるまでのコンセプトは開発メンバー同士だけの「思い」だけで客観的評価はされていない。
受容性チェックは調査で行われるが、社に向けコンセプトをそのまま調査で呈示すると混乱を招き、正当な評価が得られない。
戦略シート、コンセプト開発、調査用コンセプトシートの関係を思考実験する。
*明治R-1を取り上げるが、明治さんに取材も問い合わせもしていない。
 HP情報とこちらの憶測だけに基づいている。
<明治R-1の2025年戦略シートを想定してみた>
我が社のヨーグルト製品は乳酸菌LB81のブルガリアヨーグルトを基幹部隊とし、LB21乳酸菌、R-1乳酸菌をそのままブランド名にしたプロビオヨーグルトで前線を遊撃している。
市場はプロビオヨーグルト(機能性ヨーグルト)の方向で発展して行くことは確実視できる。
ヨーグルトの機能性は、腸内環境改善訴求からR-1が免疫力強化のブームを作った。その後のヤクルト1000の「睡眠の質」コンセプトでは明治乳業は出遅れた。
「腸内菌叢→腸内と脳の神経細胞(ニューロン)はつながっている→よい睡眠は免疫力も高める」という作用機序は今後も健在と考える。
現在、研究中の新乳酸菌は2025年には間に合わない見通しである。
そこでR-1のコンセプトを「免疫力強化」の方向で再構築し、2025のヨーグルト主力商品とする。
<戦略シートに基づいたコンセプト開発を想定してみた>
徹夜や睡眠時間を削って仕事や勉強はもう時代遅れ。
大谷さんも言ってるように、充分な睡眠が高いパフォーマンスをもたらす。
睡眠は、知力・活力の回復だけでなく、ホルモンバランスを整える、記憶を定着させる、免疫力を高めるなどの機能をもっている。
腸内細菌叢を整えることは消化器官の免疫力を高めるだけでなく、腸と脳の神経細胞(ニューロン)の連携を活性化し、充分な睡眠をもたらす。その十分な睡眠が身体全体の免疫力を高める。
明治乳業乳酸菌研究所の長年の乳酸菌研究からR-1乳酸菌EPSの優秀株が増産できるようになった。
すでに評価が定まったR-1乳酸菌EPSのは腸内細菌叢調整の力を増強し、新株として登場させられる。(エビデンスは研究所で作成、検証中)
新株は数々の善玉最近のネットワークを構成することで細菌叢を安定させる。
腸内細菌叢の整備は充分な睡眠をもたらし、睡眠は身体全体の免疫力強化の効能がある。
腸内菌層と充分な睡眠で自然免疫力を最大限高める画期的なR-1乳酸菌。
新しいR-1乳酸菌EPSが1億個入っている「新R-1」をあなたに。
<コンセプトを調査用のコンセプトシートにする>
上記リニューアルコンセプトは車に向けである。
このまま調査にかけるには、
・長い、わかりずらい
・社内、業界用語が目立つ
・ターゲットは社内事情には無関心、無関係
・作用機序はともかく自分にもたらされるベネフィットに関心がある。
などの問題点を抱えている。
そこでFGIで呈示できるコンセプトシートにしてみた。
             

『定性調査カレッジ』定性調査の本質と進め方
8月19日
http://www.auraebisu.co.jp/sp/index.html

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