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【Blog】ドイツオランダベルギーから見る世界経済

当方のTwitterをフォローしていただいている方は、6月に当方がドイツオランダベルギーに行っていたことは既にご存じであろう。強烈な円安であり、インフレの経済情勢の中、欧州に行ける日本人はそんなに多くない。

だからこそ、なるべくリアルタイムで写真などもアップロードしながら、フォロワーの皆様にも欧州主要国の現在をシェアさせていただいた次第である。7月に合宿で行かれる某コミュニティの皆様も、適度な予習になったのでは無かろうか。

今回は土曜日の夜から出発し、翌週の日曜の夕方に帰国という8日間のスケジュールであった。当然に仕事で行っているため、与えられた自由時間というのはある程度限られていたのであるが、それでも何か所か観光地にも行かせてもらえたので、それなりにボリューミーな記事内容になるだろう。自分の世界を広げたいという人は、この記事を読むだけでも多少は世界観が広がると思う。それだけ欧州というのはコンテンツ力が強いのだ。

自分は海外経験だとニュージーランド(個人的No.1国家)、シンガポール、フィリピン、ベトナム、台湾、上海、韓国、ハワイ、アメリカ本土2回(横断)くらいで欧州は実は初めてであったため、非常に良い経験であるとともに、見てきたこと感じてきたことが多かった。今まで欧州には何となく興味が湧かなかったのであるが、今後はミーハー女子と同じで欧州への憧憬というものを少しだけ持つことになる。

JALラウンジ「Sakuraラウンジ」

出発は土曜の夕方。自分はプライオリティパスを所有しているのであるが、残念ながら羽田空港はプライオリティパスで入れるラウンジは無い。しかし、今回はプレミアムエコノミーであったため、JALのサクララウンジを使用することが出来た。

JAL HPより

このラウンジ、ハッキリ言ってレベルが高い。JAL特製のカレーはマストで食べるべきだし、その他のドリンクも食べ物もかなり充実しているし、夜だったせいか人の数もそこまで混雑ではなく、そもそも広くて座席数も多く、のんびりと思索にふける静かな夜を過ごすことが出来た。

隣のイギリス人男性に急に早口英語で話し掛けられ、最初はドリンクのグラス交換制でも気にしているのか、それとも食器の返却先を聞いているのか分からなかったが、どうやらこの男性は「ワイン取ってくるから荷物見ててくれない?」と言ってきたのである。ピースサインを彼の両目に向けたあとに荷物に指を向けたので、つまりは自分は荷物番をお願いされたのである。

まあ問題ない。自分はインターナショナルなビジネスマンだ。器はデカい。

思わずツイートしてしまった=それ即ち自己承認欲求が発動し、Twitterで俺器デカいだろアピールをしてしまった=本当は器が小さい、という己へのツッコミは何回もした上でのツイートだ。もちろん計算済みである。


長時間フライトとヘルシンキ空港

23時頃だろうか。確実に機内食が用意されていることを知りながらも、久々にタンパク質重視のPFC管理を放棄して大量にラウンジフードを食し、機内に乗り込む。

目指すはアムステルダムのスキポール空港であるが、貧乏ビジネスマンは直行なんてことはなく、ヘルシンキ経由で現地へと向かう。フライト時間は乗り継ぎ含めて18時間、羽田での1日も含めると余裕で24時間移動である。(お花畑なので移動は楽しめる派)

JALのプレミアムエコノミーはクオリティはそこそこ良い。ヘルシンキ行きは流石に欧州人だらけで搭乗ゲート付近の自動販売機にキャピキャピしていた皆さんであるが、隣の席はフィンランドで仕事という中年の物静かな日本人男性であったので、気を張ることもなくリラックス出来た。

機内食を食べ、真面目な自分は欧州現地での仕事の予習をする。ヘルシンキまでの約13時間は、睡眠5時間と食事2回の2時間強、仕事3時間と残りは鬼滅の刃の神OP&神EDを聴きながら瞑想したり、弱すぎる将棋ゲームをしたり、チェスのタクティクス問題をオフラインで解いたり。睡眠もプレエコの座席なら十分で、アイマスクとノイキャンイヤホンがあれば余裕で眠れる。ちなみにノイキャンイヤホンは充電的に2個あった方が良い。

そして北極経由の後に降り立つはフィンランドのヘルシンキ空港。

もはやこの時点で学生時代までの自分を知っている人からしたら身バレ不可避なのであるが、自分はムーミンが大好きなのである。グッズは1個も持っていないし、買うつもりもなかったが、ムーミンが好きなのである(2回目)。ヘルシンキ空港にあると聞いていたムーミンショップだが、乗り継ぎ時間が非常に短く、辿り着くことが出来なかったのはこの旅最大の後悔である。

EU入国のためBorder Controlで色々質問されたが、英語が出来ればその受け答えくらい造作もない。それにしても木目調のカフェがお洒落でさすが北欧の空港であり、時間があればラウンジにも寄りたかったが、さすがに乗り継ぎで時間が無かった。そしてヘルシンキから2時間程度でアムステルダムへ到着したのである。


スキポール空港~オランダ~ドイツ

今回の出張は台湾・韓国・香港・シンガポールの4人とアムステルダムで合流である。そこからの移動はワゴン車を借りてホテル移動であったが、まさかのレンタカー在庫欠品という事態が発生。結果的には2台借りたのであるが、もしもドイツまで行きたい人は、空港内にある黄色の自販機で特急列車の切符を買い、目的地までは最寄り駅からUberかFreenowのアプリでタクシーを呼ぶと良いだろう。レンタカーは左ハンドル、右側走行なので日本人は気を付けていただきたい。尚、最初からアプリで行くと片道4万円以上する。

ホテルに着くと現地時間でお昼であったので、ホテル内でクラブサンドを食すも13€で引いた。他のメンバーが食べたメニューも軒並み15€で、普通に美味しく無さそうであったが、彼らはウマいウマいと言っていた。(じゃあお前ら日本来たら牛丼と立ち食いそばで決定な)

その後、一休みしてオランダの地方都市(名前忘れた)の中心街。ここにはコーヒーショップという名のタイマーショップが数多くあり、臭いがしたり、明らかに中毒な人もチラホラいてスリルがあったが、全体的にはテラスで飲んでる人も多くて治安は良い。実際のところは不明だが、女性が1人で歩いていても特に問題無さそうな雰囲気である。オランダのこの時期は21時過ぎまで明るいというのもその要因だ。

さすがに株式会社の始祖の国であり、噂通りの自由な雰囲気の国である。後述するアムステルダム市内はまた別のザ・欧州の雰囲気なのであるが、この地方都市を経験することで、よりリアルなオランダを見ることが出来た気がする。もちろん、ここまでの道中も非常に特徴的である。農業大国オランダの触れ込み通り、ひたすらに畑と放牧、風車が広がっているだけの光景である。信号もなく、海外特有の環状交差点ばかり。

日本人に慣れ親しんだビルの街並みというものは一切なく、簡単に言うと田舎である。アムステルダム市内はそんなことは無かったが、少し地方に出るとそんなものである。ホテルもこれで3万円かよというアパの努力を朝笑うかのようなクオリティで、何よりトイレがTOTOでもLIXILでも無い時点で不便である。ちなみに「不便」という文字はここから来ている(嘘です)。インフラ系はよく言われている通り、日本が凄すぎる。欧州はムダを省き、シンプルで合理的な考え方をするせいか、何もかもが最低限しかない。もちろん海外なのでホテルにスリッパなども存在しない。(ベトナムでは宿にあったから油断して忘れた)電源は変換機を持っていたので耐え。

もちろん朝食ヴュッフェはパンとジャム意外は種類が豊富なわけはなく、毎日同じメニューであった。会場は広いが田舎であるため人は少ない。本来は時間を忘れてのんびり出来るはずが、当方は仕事が朝早くからあったため、時差ボケに苦戦しつつも早起きして慌てて出発することとなった。

仕事であったため写真が殆ど無いが、ドイツの田舎へも訪れた。ここもオランダと同じで特別何か語ることはなく、ただただ田舎である。夕食は車で移動した味わい深いレストランに2軒行ったが、ぶっちゃけ「まともに懇親会やるならここかここしか無くね?」というレベルで田舎である。人口8000万人いるドイツであるが、田舎は日本と大して差がない。中高年は陽の長さを活かし、アフター5でゴルフのラウンドを回って楽しく過ごしているのである。


オランダのアウトレット

移動日にはアウトレットに寄った。メンバーが買い物をするというので自由時間だったのだが、自分は特に物欲がなく、頼まれていたお土産はベルギーで買う予定だったので、ただ何となくフラフラ歩いていただけであったが、非常に有意義な時間を過ごすことが出来た。

アウトレット自体は日本のそれと同じであり、値段もまちまちで大差は感じない。平日であったため人はそんなに多くなかったが、とにかくアジア人は見当たらない。一方で、多言語の載った看板を見つけるも、韓国語ですらあるのに日本語だけ無いのである。オランダというのは出島の頃から最恵国待遇で関係の深い国であり、欧州の中では親日国家として知られている。移住条件も比較的緩めである、そんな日本の母国語が載っていない由々しき事態。

仕事でも気づいていたが、アジア5か国のメンズ5で欧州人に会っても、日本は5分の1であり、彼らからしたら区別は付かない。さらには国名を挙げる際にはなぜか中国と韓国が先に名前が挙がり、経済大国としてはシンガポールが話題の中心になるのである。

そう、日本は特徴がない。寿司とラーメン、AVとアニメくらいしか有名でなく、ドイツやオランダの田舎者はグルメにはそこまで興味はなく、サブカルもオタク文化の中心はフランス、日本のAVはアジア人のバイブルではあるが、欧州人からしたら一部のマニア向け。今の日本というのはそんなものである。そもそも日本のお店も日本人も少なすぎる。


ベルギー第三の都市Gent(ヘント)

ベルギーも「Cow Done(糞)」の臭いがしまくる田舎なのであるが、市街地となるとさすがに話は別である。我々は第三の都市、中世・花の都であるヘントという絵葉書の世界のような古代都市を訪れた。

街並みがディスニーシーともまた違った、とにかく映画のような世界で、写真映えのする街である。街行く人もブロンドガールが沢山いて、特にアジア人女性はこの街の虜になる可能性が高い。それくらい異世界である。ブリュッセルには行けなかったが、ヘントで大満足である。ここで生活したら幸福度は高いに決まっている。鴨川もあるし。

この街でワッフルのお土産を買う予定だったのであるが、専門店だとFor hereしか選択肢がなく、スーパーで買わざるを得なかった。そして野郎5人でワッフルを食べることもなく、早々に有名なスペアリブのお店へ行くこととなった。


キンデルダイクの風車群

Frrepic

チューリップは咲いていなかったのでこんな綺麗な写真は撮れなかったが、ユネスコに登録されているキンデルダイクの風車群は観光名所であり、是非行くことをオススメする。歩くと大変なので船で周遊するコースを16€でチケット購入した方が良い。ちなみにようやくここで日本人に遭遇したのだが、大学生の大人数グループであり、留学生たちの観光だろうか。是非とも海外で活躍できる人材になり、欧州で働いて欲しい。

アムステルダム市街地

恐ろしいくらい刺激的な街であるアムステルダム市街地。今までの田舎な雰囲気とはまた少し違うのであるが、東京のようなビル群というわけでもなく、オランダ独特の街並みが広がっている。当然に川が多く、ボートに乗って飲み会を楽しんでいる人が多い。かと言って普通のお店もにぎやかで、観光客も多いので活気がある。赤い窓の地区も行ったが、観光客が多すぎて、女性側も商売がしにくそうである。

夜ごはんは自分はムール貝を食べたかったのであるが、他のメンバーの希望もあってメキシコ料理でタコスを食べるという何とももったいない経験をしたのであった。


帰国(英ヒースロー空港乗り継ぎ)

アムステルダム・スキポール空港の近くのMホテルに宿泊していたので、最終日の土曜日はレイトチェックアウト後にゆるゆると帰国。

ちょうど出張タイミングが同じ時期であった上位互換先輩のオススメであったHAPPY SEAFOODに寄り、ニシンの酢漬けとポテトを食す。当然、ラウンジで食事が出来るので、朝食もここでの食事も控えめにし、さっそくチェックインしてラウンジへ・・・。

と思ったら、7月までラウンジ回収中で使用できず。隣にスタバリザーブがあるものの、代替ラウンジを使用。フードはそこまで無かったが、水がボトル1本3.5€である空港において無料の飲食がいただけるのはプライオリティパスの威力は絶大である。

乗り継ぎはロンドンのヒースロー空港で2時間ほど。

ヒースローでは3つのラウンジの選択肢があったのだが、JAL提携ラウンジはプレエコだと、Galleries Club Loungeのみ。

プライオリティパスだとNo1ラウンジと、Club Aspireラウンジだが、自分はAspireの方に行った。空調が効いていなくて暑い+フードがJALに比べて物足りないクオリティであったが、とは言え日本人1人で外国人の中に囲まれてのんびりフライトまでの時間を待つというのはそれだけで価値のある時間のように思う。

帰りはさすがに映画を観ながら機内を過ごしたが、Blue Giantが熱かった。ストーリーは凄まじくベタベタなのだが、熱い作品は何だかんだ言って良いのである。自分ももっと熱中できることをやった方が良いかなと思いつつ、おそらく他人から見たら仕事充なんだろうとも思う。こんな良い出張の機会も貰えているわけだし。


おわりに

ドイツオランダベルギーという3か国だけ、しかもドイツは殆ど田舎だけという周遊であったが、それでもかなりの経験を得ることが出来た。以下に箇条書きで挙げておこう。

・インフラや食文化は日本が圧倒的
・ただしアムステルダムなどは港町なだけあって魚介は◎(ムール貝食べ逃した)
・基本合理的なのでホテルも最低限のものしかない
・人自体はハートフルで素朴
・基本田舎で市街地でもビルは少ない
・風力発電に本気
・BEVも日本より普通に乗られている
・各個人の環境意識は高い(ただし潔癖度は日本)
・男は高身長またはマッチョでサングラスが似合う(日本男児は猛省)
・女は長身ブロンド美女だらけ
・ベルギーの街並みがもはや絵葉書
・アムステルダムの市街地も幸福度高そう
・日本人・日本のお店は皆無
・日本のプレゼンスは急降下中
・インフレが酷い+円安のWパンチ(日本の新興国化)
・プライオリティパス最高
・長時間フライトはノイキャンイヤホン便利

欧州は欧州で良いところがあり、アジアはアジアで良いところがある。個人的にはベトナムの方が好きだし、ベトナムの方が伸びしろを感じるが、幸福度という意味では素朴な欧州は高そうである。(欧州人は最低限のモノしか買わなそうなイメージ)

見習うべきところは見習い、自分たちの文化の良いところはそのまま伸ばしていくべきという人並みの感想ではあるが、悲観的な日本人はその点を深いところで理解した方が良さそうだ。


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