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ふたつの愛情

思い出した。小さい頃、私は犬のぬいぐるみを可愛いがった。おめめがくりくりで電源を入れたら動いてワンワン言うやつ。
その犬の片足の骨は折れていて、「私が面倒見てあげなきゃ」と小さいながらに思うことはあった。
でも、ある日他のぬいぐるみを欲しいと思うようになった。
母親にねだって買って貰った。片足が折れていない熊のぬいぐるみ。
その熊を手にした瞬間、あの犬の愛情はどこかに消えてしまった。

あー。思った。

2つもあったら片方にしか愛情が注げなくなるから私は1つしかいらなかった。

思えば小さいのにそんなこと思ってたのかーとめちゃくちゃ笑えるけど、
今も、ずっと、
1つだけを愛でたいと思っている。
変わらない。

私の性格上、一対一じゃないと上手くいかない。ひとりと深く付き合っていきたい。

3人は上手くいかないよ。
2人とも私を見てくれない。
3人は嫌なの。4人も嫌なの。増えれば増えるほど嫌なの。

毎回、私が3人を壊して、今度は上手くいく!と思っても上手くいかなくて。
「2人とも好きなのに、、一緒にいたいのに。」
いや嘘。どっちかと一緒に居たいんだよね?
知ってる。
比べてるんだよね。知ってる。
そんなんじゃ上手くいかないよ。

中一の時仲良かった、2人とも。
一緒に街に行ってさ。めちゃくちゃ笑ったよね。あーこの時間がずっと続いて欲しいって思ったよ。
私が平等に扱うのが下手くそだから、自分勝手だから足を引っ張ったのね。

のめりこんで。のめりこむ。
新しいものを。


♪おわり♪


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