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オスグット病(グッド・シュラッター病)

オスグット病ってなんだ?

 オスグット病とは、膝のお皿の下にある出っ張りのところ(脛骨結節)に痛みが生じる骨端症のことを言います。

 この骨端症とは成長期の子供に多く現れる症状です。
 成長期の子供の骨には成長する成長線(成長軟骨)があり、その成長線にストレスが加わると炎症が起こります。炎症が起こってしまった部位により症病名が異なり、このオスグット病は脛骨結節の成長軟骨に炎症が起こった骨端症名です。

オスグット病の痛みが起こる脛骨結節部

症状

・脛骨結節部及びその周囲の疼痛や腫れ、運動痛があります。
・初期は運動後の痛みからしゃがめない、歩くのも痛いに変化
・悪化していくとレントゲン上で結節部の剥離(分節化)が起こります。

原因

・オーバーユース
 使い過ぎ
・能力や機能の問題
 足首や膝、股関節の怪我や関節の使い方がわかっていないなど

治療法

・疼痛がひどい時はアイシングをし炎症性の疼痛を軽減させながら大腿部のマッサージをして筋肉に刺激を入れます。
・炎症が安定したら筋肉の伸張性を出して負担を減らします。

ストレッチ法

大腿部前面のストレッチ①
・股関節の伸展をしっかりと出して行うことが大切で、伸展が出ていないと効果的とは言えなくなります。

大腿部前面部のストレッチ①

大腿部前面のストレッチ②
・こちらは二人組で行います。注意点は①同様に股関節の伸展を出して行うこと。

大腿部前面部のストレッチ②

機能の改善エクササイズ

・脛骨結節に痛みが出ている時点で筋肉のバランスは崩れています。機能の側面から考えると大腿四頭筋が緊張している場合、大腿筋膜張筋などの過緊張や収縮能力の低下も考えられ、これらが残っていると、折角のストレッチの効果がなくなってしまうため筋肉のバランスを整えていきます。

前屈(重心が後ろや前に行き過ぎないようにする)
ハムストリングスの筋収縮をさせる(30秒)
大臀筋の収縮をさせる(30秒)

経過

・一般的に3〜6ヶ月は行なっていたスポーツはお休みし、上記の運動やエクササイズなどを行います。
※)治療がしっかり効果を発揮した場合、上記よりも早い復帰も目指せます。諦めずに頑張りましょう。(コンディショニングにより一週間程度で痛みが消失することも多々あります。柔軟性と弱化した筋肉への再教育が疼痛消失のカギではないでしょうか。)


最後に…
・今回は成長期のお子様に多い疾患についてお話をさせていただきました。これからも皆さんに有意義な記事を書くことを目指していきますので応援を宜しくお願いします。

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