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骨折って何?

 前回は捻挫についてお話しをしました。捻挫を知ったら次は骨折のことを知りたいですよね。ね?ね?…ね?それが人の心理ってもんだと思います!ということで、今回は骨折についてお話しをしていきたいと思います。

骨折の定義

 骨折には定義があります。骨折とは『骨組織の連続性が完全あるいは部分的に離断された状態』とされています。そして骨折の中でも分けたり、分類されたりしているので以下に説明していきますね。

骨に加わる力

急性
 転倒・転落などの急激などの一度に加わる突発的な外力が原因となり骨折したものを急性損傷という。

亜急性
 反復的・継続的な外力がが原因で骨折したものを亜急性損傷という。(例:シンスプリントを放置して運動を続け起きた脛骨の骨折)

骨損傷の分類

骨の性状による分類

外傷性骨折
 正常な骨に外力が作用して起こった損傷。骨挫傷もここに含まれる。

疲労性骨折
 一度では骨折しない外力が持続的に作用して起こる損傷。金属の疲労現象とにている。

病的骨折
 骨に基礎に病的な疾患があり、骨組織が脆弱になっている時に、わずかな外力で発生した損傷。

骨損傷の程度による分類

・完全骨折
 骨損傷により骨組織の連続性が完全に離断されたもの。

・不全骨折
 一般的にヒビとも言われる。骨の一部が損傷されて一部がなお損傷を受けず連続性を保ったもの。骨の形態や年齢によって特有な骨折の型を呈する。
 a)亀裂骨折:氷やガラスに生じるヒビと同じような状態。
 b)若木骨折:長い骨に起こるもので、若木を折り曲げた状態。
 c)陥凹骨折:ピンポン球を潰したような状態。
 d)竹節状骨折:竹の節のような状態。
 e)骨膜下骨折:骨は完全に離断しているが骨のまわりにある骨膜は離断されていない状態。
 f)骨挫傷:表面の微細な骨折で単純X線やCTでの検出は不可能で、MRIにより検出が可能。

骨折線の方向による分類

横骨折
 骨折線が骨の長軸に対して直角(垂直)に走るもの。

縦骨折
 骨折線が骨の長軸に対して平行に走るもの。

斜骨折
 骨折線が骨の長軸に対して斜めに走るもの。

螺旋骨折
 骨折線が骨の長軸に対して螺旋状に走るもの。

複合骨折
 様々な方向に骨折線が走るもの。二つに分類する。
  a)骨片骨折:T字骨折、Y字骨折、V字骨折
  b)粉砕骨折:骨片骨折よりも多くの小骨片があるもの

骨折の数による分類

単数骨折
 一本の骨が一箇所で骨折してもの。

複数骨折
 一本の骨が二箇所で骨折したもの。

重複骨折
 一本の骨が三箇所以上で骨折したもの。

多発骨折
 二本以上の骨が同時に骨折をしたもの。

骨折部と外創との交通の有無による分類

閉鎖性骨折
 骨は皮膚の下にあるもの。

開放性骨折
 骨が皮膚から飛び出したもの。

外力の働いた部位による分類

直達性外力
 外力が直接働いた部位で骨折したもの。

介達性外力
 外力が他の部位に誘導されて離れた部位で骨折したもの。

外力の働き方による分類

裂離骨折と剥離骨折
 裂離骨折は筋・腱・靭帯などの牽引力によって起こったもの。
 剥離骨折は骨の衝突や摩擦によって起こったもの。

屈曲骨折
 第1型
 膝に棒を当てて両手で折るような骨折。
 第2型
 生木を折る様な骨折。
 第3型
 輪っか状のものを押し合って折れたような骨折。

圧迫骨折
 骨が圧迫によって押し潰されたような骨折。

剪断骨折
 ハサミで切ったような骨折。

捻転骨折
 一方が固定され他方に捻ったような骨折。

粉砕骨折
 大きな力によって多数の小骨片に粉砕した骨折。

陥没骨折
 外力を受けた部分が陥没した骨折。

破裂骨折
 強い圧迫を受けて破裂粉砕した骨折。

骨折の部位による分類

1、骨端部骨折
  a)近位端部骨折
  b)遠位端部骨折
2、骨幹部骨折

骨折の経過による分類

新鮮骨折 
 骨折直後から仮骨形成期までのもの。
陳旧性骨折
 仮骨形成期以降のもの、治癒が遅くなり変形や機能障害などの後遺症を呈した骨折も含む。



まとめ

 骨折はこのように色々な分類があります。今回、文章をまとめている時に辛かった思い出がブワッと頭の中をよぎり眩暈が…そんな思いをのせてまとめてみました。笑
 なんだかだいぶ難しい内容になってしまいましたが、怪我を観察している時には上記のことを頭で考えながら判断をしています。当院にお越しの際は真剣で無口な私をご堪能ください。

 さぁ、今回はこれくらいにしておきたいと思います。皆さんの毎日が健康であることを願いまして終わりたいと思います。それではまたー。🙌

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