改善施策を考える時は"誰"の"なんの課題"を解決するかが大切
こんにちは、葛西飛鳥(@kasai_asuka)です。
自分が改善施策を考える上で大切にしていることは
"誰"の"なんの課題"を解決しているのか?
です。
また、その改善施策が良かったかを判断する必要があるので
課題の解決策は、なにをもって計測するか?
もセットで考えています。
なぜこの考え方を大切にしているかというと、課題とターゲットと解決策が1本の筋が通っていないと改善施策として成功する可能性が低いからです。
思考の順番としては以下の順番で考えています。
問題は?→誰の問題か?→どんな課題があるのか?→それはどうすれば解決できるか?
具体例をあげていきます。
例えば、あるゲームアプリの改善施策を考える場合、まず現状の課題を整理します。
問題としては、下記があるとします。
・DAUが減少している
・ガチャの売り上げが下がっている
・1日のアプリログイン回数が減ってきている
・チュートリアル突破率が他の案件と比べて低い
次に誰の問題かを整理します。
・DAUが減少している
→無課金のユーザーのDAUが減少している
・ガチャの売り上げが減少している
→課金額の上位10%のガチャ課金額が減少している
・1日のアプリログイン回数が減少している
→1日に5回以上するアクティブユーザーのログイン回数が減少している
・チュートリアル突破率が他の案件と比べて低い
→新規登録ユーザーのチュートリアル突破率が低い
次のどんな課題があるのか?を整理します。
・DAUが減少している
→無課金のユーザーのDAUが減少している
→無課金のユーザーのプレイするコンテンツ数が少ない
・ガチャの売り上げが減少している
→課金額の上位10%のガチャ課金額が減少している
→ガチャのキャラが常に過去最強のパラメータで課金疲れを起こしている
・1日のアプリログイン回数が減少している
→1日に5回以上するアクティブユーザーのログイン回数が減少している
→イベントのランキング上位に、そんなにログインしなくても獲得できる
・チュートリアル突破率が他の案件と比べて低い
→新規登録ユーザーのチュートリアル突破率が低い
→チュートリアルを突破するまでに5分と長い時間がかかっている
次のその課題に対して、どんな解決策があるかを考えます。
・DAUが減少している
→無課金のユーザーのDAUが減少している
→無課金のユーザーのプレイするコンテンツ数が少ない
→1日に無課金のユーザーが遊べるコンテンツを増やす
・ガチャの売り上げが減少している
→課金額の上位10%のガチャ課金額が減少している
→ガチャのキャラが常に過去最強のパラメータで課金疲れを起こしている
→パラメータの上昇ではなく、スキルに幅を持たせて、パラメータ以外の強さを提供する
・1日のアプリログイン回数が減少している
→1日に5回以上するアクティブユーザーのログイン回数が減少している
→イベントのランキング上位に、そんなにログインしなくても獲得できる
→イベントが盛り上がるように、ポイントアップする時間帯をランダムで設ける
・チュートリアル突破率が他の案件と比べて低い
→新規登録ユーザーのチュートリアル突破率が低い
→チュートリアルを突破するまでに5分と長い時間がかかっている
→チュートリアルの一部を動画にして、チュートリアル時間を3分に短縮する
すごい簡略化して書きましたが、
問題は?→誰の問題か?→どんな課題があるのか?→それはどうすれば解決できるか?
の順番で考えることで、誰のなんの課題がはっきりするので、他のメンバーと議論する時も解決策とターゲットがブレなくなります。
そのあとは、どうなれば成功と言えるのかを判断基準を設けます。
・DAUが減少している
→無課金のユーザーのDAUが減少している
→無課金のユーザーのプレイするコンテンツ数が少ない
→1日に無課金のユーザーが遊べるコンテンツを増やす
→無課金ユーザーのDAUがN%上がっているか?
・ガチャの売り上げが減少している
→課金額の上位10%のガチャ課金額が減少している
→ガチャのキャラが常に過去最強のパラメータで課金疲れを起こしている
→パラメータの上昇ではなく、スキルに幅を持たせて、パラメータ以外の強さを提供する
→課金額の上位10%のガチャ課金額がN%上昇しているか?
・1日のアプリログイン回数が減少している
→1日に5回以上するアクティブユーザーのログイン回数が減少している
→イベントのランキング上位に、そんなにログインしなくても獲得できる
→イベントが盛り上がるように、ポイントアップする時間帯をランダムで設ける
→1日に2~4回以上するアクティブユーザーのアクティブログイン回数が5回以上にN%転化しているか?
・チュートリアル突破率が他の案件と比べて低い
→新規登録ユーザーのチュートリアル突破率が低い
→チュートリアルを突破するまでに5分と長い時間がかかっている
→チュートリアルの一部を動画にして、チュートリアル時間を3分に短縮する
→新規登録ユーザーのチュートリアル突破率がN%向上していること
事前に誰のなんの課題かをクリアにすることで、判断基準の数値も立てやすいです。
ここで注意したいのが、他のターゲットの数値が上がって、目標値が達成された時は行った施策は間違っていたと認識することです。
例えば、ガチャでパラメータの上昇ではなく、スキルに幅を持たせて、パラメータ以外の強さを提供した場合、課金額の上位10%の売り上げが上がらず、課金額のミドル層の売り上げが上がった場合は、自分の仮説が間違っている可能性があり、再度、"だれ"の"なんの課題"を解決したかを考える必要があります。
ここで売り上げが結果上がって良かったと満足せず、どこが間違っていたかを検証する必要があります。
課題が合っていて、ターゲットが違ったのか?
課題もターゲットも違うが、解決策が別の課題を解決していたのか?
などを考えることで、次回の改善施策を考える際に役立ちます。
最後に。
改善施策は"誰"の"どんな課題"を解決するかが本当に大切だと思っています。
今後も、自分のアプリのユーザーさんが満足するようなアプリを作っていきたいと思います!
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