革命期のパリをあなたの目で! アサシンクリードユニティ

本作はPS4でリリースされた初めてのアサシンクリードシリーズである。発売前のトレーラーやPVを欠かさずチェックしていた日々は忘れない。映像表現やNPCの描写はPS4の機能を遺憾なく発揮しており、当時の触れ込みでは描写しているNPC数が過去作品の比ではないというものであった。実際プレイしていても民衆をかき分けて進んでいく場面や民衆に紛れて標的を倒すといった場面が多くあり人ごみのリアルさはすさまじいものであった。

また本作から戦闘システムが一新され、前作までのカウンターすれば簡単に敵を倒せるものから、相手の攻撃や姿勢を崩して戦うという手に汗握る戦闘システムになっている。ただ、この戦闘システムはシリーズファンからはあまり好評を得られておらず、「戦闘が難しくなった」や「前のシステムの方がいい」という声も見られ、私自身も戦闘に慣れるまで何度も失敗した。まぁ、敵に見つからないようにすればすむのだが、本作からステルス面も一新され端的に言えば敵の視界が広がっており、今まで以上に足音に注意しながらプレイしなければならなくなった。何度煙幕を使って敵の目をごまかしながらゴリ押しでプレイしたことだろう…

そのような戦闘やステルスシステムの一新で生じたのか、それともPS4で初めてリリースされたからなのかは不明だが本作は「顔面崩壊バグ」という聞くだけで恐ろしいバグが発見されてしまった。アサシンクリードユニティ バグなどで検索すれば見つかるが、顔が完全にどっかに行ってしまっている。私はプレイ中にそのようなバグには遭遇しなかったが、目的地が消えてしまうなどのバグには遭遇した。プレイする際には注意してほしい。

本作の魅力を最後にまとめると、革命期フランスの空気感をリアルに感じられる所にある。この時代を生きるパリ市民の服装、貧困層と貴族階級層の居住区の違いなどを本作は忠実に再現している。処刑台の近くには血しぶきがあり、町は混沌とした空気感に支配されている。その中でゲームをプレイできるというだけでも本作は一度はプレイしていただきたいと思わせるものがある。もちろんシリーズの特徴であるランドマークの忠実な再現も行われているので、何年か前に焼失した大聖堂も見ることができるので観光気分がてらプレイしてみるのもいいかもしれない。

最近知ったのだが、アサシンクリードシリーズは海外の大学では教材として使用することもあるらしい。なんでもUBIソフトが暴力表現などを削除した観光用ゲームとして大学に提供しているようだ。例に挙げると、古代エジプトが舞台のアサシンクリードオリジンズなどが教材として使われているようだ。大学でも使われるほど当時の文化や歴史的建造物を再現しているのかと思うと驚きを隠せない。出来れば一般市場に出回ってほしいものである。

話はそれたが、美しくもどこか混沌に満ちたパリを舞台にしたアサシンクリードユニティに少しでも興味を抱いた方はぜひプレイしていただきたい。

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