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Study21.豊栄の郷土料理を再現してみる。vol.4(味噌編DAY2)

昨日から始まった豊栄町の味噌づくり2日目の記録です。昨日の様子はこちらからご覧ください。→Study20.豊栄の郷土料理を再現してみる。vol.4(味噌編)

DAY2 大豆を煮込み、米麹を仕込む

1日目は大豆とお米を洗い浸水をする下準備のところまででした。今日は大豆を煮込みながら、米にカビ漬けをし米麹をつくっていきます。

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昨日の浸水から24時間たった大豆はぷっくりと膨らみ浸水前の3倍ほどの大きさまで大きくなっています。

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皮が剥け、みずみずしい豆もやしのようです。

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大豆を炊いていく釜は直径1mほどもある巨大なもので、ガスでお湯を沸かしお湯で鍋底を温めるタイプのものです。これで、じっくりグラグラと煮込んでいきます。

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大豆を煮込む間に、米麹を作るため仕込んでいきます。24時間浸水したお米は水をしっかりと吸い、全体が白くなっています。

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蒸し器に専用の「まきす」を敷き、その上に「蒸し布」を広げ、お米を流し込んでいきます。

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前面にきっちりお米が入るように四隅にも優しく押し込みながら、表面をきれいに平して「蒸し布」で蓋をします。

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蒸し器を4段重ね重い蓋をして蒸し始めます。この時蒸気が横から漏れないように、蒸し器はズレの無いようきれいに積んでいきます。

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蒸気が上がってから20分間蒸していきます。(お米の量が少なく3段の時は15分で良い。)お餅用の餅米を蒸す時は、先に蒸しあがる下の蒸し器から使っていくそうですが、米麹づくりようのお米を炊く場合、全部同時のタイミングで次の作業に移っても問題ありません。

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お米を蒸しながら一旦大豆のお鍋に戻ると、大豆のアクが出て水面がメレンゲのようなもので溢れそうになっていました。

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この泡に大豆についていた洗い流しきれなかったゴミなどが含まれるため、ザルに出していきます。取り除いた泡は上から水で流し、ザルに残った皮などはお鍋に戻していきます。

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アクを取り除き、吹きこぼれないように気をつけながら合計2時間ほど煮ていきます。2時間ほど経ったところでガスを止め、お鍋の余熱で煮込んでいきます。そして1度自然に冷ましてしまい、続きは明日煮込んでいきます。大豆の煮込みの完成目安は「小指と親指で簡単に潰れる程度」です。

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米麹づくりに戻ります。20分蒸したお米を広げ、麹菌を混ぜ込んでいきます。この時お米の温度が高すぎると麹菌が死んでしまうので部屋に冷風を入れながらお米を返していき、人肌程度に冷まします。この時のお米の様子は「パエリヤよりも少し硬いくらい」、そして普通に炊いたご飯よりも黄色味がかった色をしています。完全に「ごはん」になるまで炊いてしまうと米麹にはならないそうです。

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ごはんに混ぜる麹菌は深緑色で、繁殖の際に使うお米と一緒に袋に入っています。これをお米17.56㎏に対し20g混ぜ込んでいきます。大体お米15〜20㎏くらいなら、麹菌は20gのまま問題なく米麹がかできるそうです。この麹菌は広島市の尼子商店さんでまとめて購入されています。

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まんべんなく混ざるように、両手で返しながら何度も混ぜていきます。

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まんべんなく混ざったら米麹をつくるための「麹発酵機」にセットしていきます。設定温度は40℃で、外の気温によって調整が必要だそうです。仕込んだ当日は3月10日。味噌づくりが盛んな2月よりは気温が高いため少し設定温度を下げても良いくらいだそうです。

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今回は40℃に設定しました。こちらも完成は明日の朝、24時間後です。

今日の仕込みはここまで。4名の作業で2時間半ほどでした。明日は朝、午後の2回に分けて仕込みます。

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そして今日も最後は、おしゃべりコーヒータイム。ここで伺った味噌のお役立ち情報は、古くなった味噌の活用方法です。味噌は「腐る」ということがなく2年も3年も食べ続けることができますが、年数が経つと「白味噌」から「赤味噌」になっていき味が変化していきます。そして樽の上の方の味噌ほど味が変化しやすく、年数が経つうちに好みの味では無くなってきてしまうことがあります。

そんな時は、野菜を漬け込むのだそう。「糖尿病に良い」と豊栄のおばあちゃん間でブームなキクイモも、丸ごと漬け込むとおいしいのだそうです。味噌の味が変わってしまった時は、味噌漬け用の味噌に使う方法も試してみると良さそうです。

明日は、米麹を仕上げて、煮込み大豆を完成させていきます。引き続き、お楽しみに。

余談、ハッスルと料理

作業中、布の端っこに記載された文字が気になりました。

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「ハッスル会」。筋トレなどをする会などあったのだろうかと思い、教えてもらっていたお母さん方に聞くと、昔ハッスル会という名前で活動する料理チームがあったそうです。料理とハッスル。どうにも結びつかな二つの単語ですが、どんな思いでどんなか方がつけたのだろうと気になるのでした。


郷土料理に関する記事も、合わせてご覧ください。
Study14.豊栄の郷土料理を再現してみる。(ゴボウ編)
Study18.豊栄の郷土料理を再現してみる。vol.2(豆腐編)
Study19.豊栄の郷土料理を再現してみる。vol.3(こんにゃく編)
Study20.豊栄の郷土料理を再現してみる。vol.4(味噌編)

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