Study26.人参をおいしいポタージュにするに、何の野菜と組み合わせるか。
「ニンジンの美味しさをダイレクトに味わえるポタージュを作ること」を目指し2回の実験を行ってきましたが、今日はいよいよおいしいポタージュに仕上げるため、「何の野菜と組み合わせるべきか」をテーマとし、ポタージュ完成を目指していきます。
これまでの実験は下記リンクからご覧ください。
→Study24.「人参は芯が細い方が味が濃い」は本当か。皮・肉・芯どこがおいしいのか。
→Study25.人参をおいしいポタージュにするには、炒めてから煮るか、煮るだけか。
ニンジンだけだと物足りない。
前回人参のみを豆乳・塩と合わせて攪拌しましたが、そのままだと「香りがよくない」「味が、何か物足りない」という課題を感じました。
ニンジンを煮込む間美味しそうな匂いがしてくるか、というとそうでもなく、ニンジン独特の絶妙な香りがしてきます。そして、完成した後も口に含む際良い香りがしてくるわけでもありません。
そして、攪拌してからも「甘くておいしいが何か物足りない味」がします。今回はこの「香り」「味の物足りなさ」に対してどんな野菜で補っていけるのかを探っていきます。香辛料を使うのは最後にして、なるべく野菜同士の個性で補い合ってもらうことを目指します。
初めてセロリを試してみるが、美味しくない。
合わせる野菜は、ゴボウポタージュ実験でポタージュを美味しくすることが実証されている(野菜Labo調べ)「ニンニク」「タマネギ」と、今回新たに「セロリ」を用意しました。今回セロリを用意した理由は、”スープの「出汁」としてよく使われ香りをプラスしてくれる食材”というイメージがあったからです。
そして結果からお伝えすると「ニンニク」「タマネギ」を合わせると美味しくなり、チャレンジした「セロリ」は驚くほど美味しくなりませんでした。詳しく紹介していきます。
それぞれの野菜を水がなくなるまで煮込み、ひたひたになる量の豆乳を加えて攪拌、塩で味を整えます。タマネギ、ニンニクは焦がさないように炒めるという工程も経ています。
まずぞれぞれの味を確認したところ、セロリが驚くほど美味しくありません。煮込んでいる時はすごく良い香りを放っていたので、この香りがそのままポタージュに生かされて欲しい、と期待していました。しかし単体でポタージュにしてみると、肝心の「味」があまり美味しくありません。仕方なく、この時点でセロリを混ぜることを中止しました。
足していくとなぜか美味しくなる。
それぞれを混ぜ合わせていきます。ニンジンポタージュには元々甘さがありますがタマネギを加えるとまた違う甘さがプラスされて美味しさが膨らみます。どちらも甘い食材ですが、”様々な成分が含まれた違った甘み”が組み合わさり更に奥深い味、とでもいうのでしょうか、「おいしい」に繋がるのは不思議で、言葉に表すのが難しいです。
ニンニクは相変わらずポタージュに「香り」と「美味しさ」をプラスしてくれますが、今回ニンジン1本に対してニンニク1/2片を入れており、少しニンニクが強すぎる感覚がありました。食べた後までニンニクの余韻を感じるくらいの強さです。ニンジンの美味しさを助けるイメージでほのかに香るくらいを目指していきたいので、量は少し減らした方がよいです。
ニンジン多め、タマネギ少し。
現時点での理想の配合量は、ニンジン1本(150g)タマネギ1/2個(100g)ニンニク1/4片(3gほど)、豆乳適量(入れすぎると美味しくありません)、塩適量。完璧な分量記載ではありませんが、これくらいのバランスがおいしいです。
ニンジンは水からコトコト煮て、炒めておいたタマネギとニンニクを加え、水が無くなったら控えめに豆乳をいれていき、塩は最後に少しずつ調整。これだけ守れば大丈夫です。ぜひお家でも作ってみたください。
ニンジンに関する下記実験も、合わせてご覧ください。
→Study24.「人参は芯が細い方が味が濃い」は本当か。皮・肉・芯どこがおいしいのか。
→Study25.人参をおいしいポタージュにするには、炒めてから煮るか、煮るだけか。
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