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Study34.ジャガイモをおいしいポタージュにするちょっとしたあれこれ。2

「ジャガイモの美味しさをダイレクトに味わえるポタージュを作ること」をテーマに行っている実験も今回で3回目です。

前回とてもおいしいポタージュを作る事ができたのですが「切り方を大きくしたこと」「火加減に注意したこと」「炒めたこと」のどれが美味しさに繋がったのかが分からないままでした。今回の実験では、この点をはっきりさせていくことを目的に行いますので、忙しい方は下記リンクから前回の実験をご覧になってください。

→Study33.ジャガイモをおいしいポタージュにするちょっとしたあれこれ。

良く焼いて、コトコト煮たら美味しくなる。

結果からお伝えすると、「グツグツさせすぎるとデンプン質な食感になる」「切り方よりも良く焼けているか、が重要」「炒めると美味しくなる」という結果になります。

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試した方法は上記3種類。AとBで切り方による影響、AとCで炒めることによる影響を調べます。全てグツグツと強火で煮込みます。「水にさらす」という工程は、前回の実験からかなりデンプンの除去に寄与していると考え、今回は全ての方法で行っています。(水に5分ほどさらすと、さらした水が粘着質に濁りデンプンが出ている事がわかります。)

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グツグツさせすぎるとデンプン質な食感になる

全ての方法でジャガイモを水にさらしているので、煮込み途中の煮汁はさらっとしている様子で、A 〜Cいずれも違いはわかりませんでした。しかし、完成させたポタージュを試食すると、A〜C全ての方法に置いて前回よりもデンプン質を感じる舌触りになっていました。

切り方よりも”良く焼けているか”が重要

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切り方を変えたA・Bですが、「A半月切り」の方が「B細切り」よりもコクと旨味のある味になっていました。炒めている最中、「A半月切り」はあまり動かさず「焼く」という雰囲気だったのに対し、「B細切り」は油が絡みやすいせいなのか焦げ付きやすく「炒める」という雰囲気になりました。そのままだと焦げてしまいそうだったので油も小さじ1足しています。A・B共に小さじ1の油で焼き始めています。そして上記写真のようにだんだんとジャガイモ同士がくっつき、焼きむらができてしまいました。この”焼き足りていない”という事がコクと旨味の減少に繋がっていると踏んでいます。

やっぱり、炒めると美味しくなる

「A炒める」と「C炒めない」の比較は、「ある程度煮る前に炒めてデンプンを変化させることで、煮汁に溶け出すデンプンを減らすことができるのではないか」という仮定のもと行っていました。しかしこの大きな差は感じられず、代わりに美味しさの違いのみはっきりと分かる比較となりました。炒めた方がコクと旨味があって美味しいです。

以上の実験結果から、「炒める」「落ち着いた火でコトコト煮る」ことがちゃんと美味しさに繋がっていることが分りました。

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つくりかた

最後に、今回も作りやすい材料と量のおさらいです。ジャガイモ(2個、160gほど)、米油(大さじ1)、水(400mlほど、足りなければ途中で足す)、豆乳(400ml)、塩(4gほど)。ぜひお試しください*

今回の記事が良くわかるこちらの記事も合わせてお読みください。
Study.32ジャガイモをおいしいポタージュにするには。(失敗中)
Study33.ジャガイモをおいしいポタージュにするちょっとしたあれこれ。

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