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【ベガルタ仙台 選手採点】J2 第10節 モンテディオ山形

今節はみちのくダービーです。
去年は渡邉晋監督と再開で仙台側がザワついてましたが、去年オフに氣田・加藤が仙台から山形に移籍。
去年まで主力として出ていた選手と新卒から期待の若手と言われた選手が間を挟まずライバルチームに移籍したのでそりゃ仙台サポーターは面白くない。例年以上に試合前の煽り合戦が盛んに行われておりました。
サポーターだけではなく、メディアでもこの移籍を取り上げを記事を多く見掛けました。
試合前からこの一戦に対する注目度の高さを感じる1週間となりました。

それは観客動員にも表れており、当日の観衆は17,938人。山形からのサポーターの多く来場し、映像越しではありますが久しぶりに満員のスタジアムを見ました。

舞台は整った。では本題へ。

スタメン

ベガルタ仙台

前節は藤枝に1-1で引き分け。3月無敗の勢いが一服。依然としてリーグ最少失点ではありますが、ホームでは3試合未勝利。
満員のダービーマッチを勝つことで、勢いを取り戻して上昇気流に乗っていきたい。

過去の山形との対戦成績は18勝15分9敗で仙台に分があるとはいえ、昨年は1勝1敗。ホームでは中島がアディショナルタイムに勝ち越しゴールを決めて勝利も、アウェイでは1-4で大敗。ギリギリ持ちこたえていたチームがこの敗戦をきっかけに破滅に向かい始めていったともいえる敗戦でした。

色んな意味でホームで迎えるダービーは必勝なのであります。

スタメンは前節と同じ11名。
前節の藤枝戦ではサブメンバーとスタメンの差を感じたので、この人選を継続していくのは納得です。

注目は遠藤康が開幕節以来のベンチ入り。ダービーを前に頼れるキャプテンが復帰は心強い限りです。
内田と真瀬も別メニューから復帰という報道があったので、もしかしたらサブに入るかなと思ったけど今節は見送りとなりました。

モンテディオ山形

昨年低迷していたチームを立て直してプレーオフに進出した渡邉晋体制を継続した2年目。今シーズンはJ2優勝を目標を掲げて臨みましたが開幕2連勝の後、3連敗したりで4勝1分4敗で11位といまいち波に乗り切れていません。
FW藤本の出場が開幕戦のみというのも影響しているんでしょうが、清水には2-0で勝利してるので自力はある。
前節の鹿児島戦も2‐0でしっかり勝ち切った中で迎えるダービーマッチとなりました。

スタメンは前節の鹿児島戦から4人を入れ替え。 
注目の氣田も左WGでスタメン復帰。その他は國分がトップ下、高江がボランチ、左SBに山形のレジェンド、山田拓巳が復帰です。

山形はサイドからゴリゴリ来るチーム。右WGのイサカ・ゼインには去年かなりやられた印象があります。サイドでの1対1では粘り強い守備をしたい。
FWの高橋潤哉は良く知らなかった選手なのですが、ここまで4ゴールはリーグ3位。空中戦にも強いみたいなので、中央もしっかり固めておきたい。

もう一人の注目選手の加藤千尋はベンチから。山形でもスタメンを奪い取るまではいってないのか。今節も大人しくしてもらいましょう。
あと、杉山もベンチ入り。サイドの選手多いな。小西、後藤は短い時間でも仕事するので交代選手も要注意です。

戦評

前半に2点を奪い、そのまま2-0で勝利。クリーンシート&複数得点と内容も結果もパーペキ。前半終わった時点で負ける気がしなかった。完勝。
最高の週末を迎えることができました。ありがとう。

開始早々の山形の猛攻を凌いだあと、仙台がファーストチャンスをものにします。
前半10分、とてもいい時間で相良が得意な形でゴールに流し込む。相良がトラップした時点でシュートが入る予感がしました。それくらい今の相良には調子の良さを感じる。
しかも山形のサイド攻撃を潰してからという流れもまた良し。
アシストしたのは中山で、相良とのホットラインが今節も継続です。調子の良い選手にはボールが集まるという法則を感じました。

この1点がもたらしたのは本当に大きかった。
緊張感のある試合で相手の攻撃に耐えてから奪った先制ゴール。仙台の選手たちに落ち着きをもたらした。
山形はイサカ・ゼインにボールを集めて再度攻略を試みるが、石尾が完全にイサカの動きを封じてました。右サイドは髙田が山田を封じ込めており、両サイドを機能不全が陥った山形はボールを持てど攻撃が停滞してました。

その時間帯で仙台が追加点。セットプレーからの流れで長澤が折り返したクロスをあげて中央に待ち構えていた菅田が頭でズドン!
今季ずっと取り組んでいたロングスローの流れから生まれたゴールはこれもまたパーペキでした。渡邉晋監督のセットプレーの守り方はゾーンなのでロングスローが入る位置によってはチャンスが生まれるのよね。知ってる。

後半は負傷者の影響で、山形は3-4-2-1にシステム変更。
立ち上がりに高橋がゴールに迫るなどギアを挙げてきた山形。ただ前半に引き続き、山形のサイドは封じ込めているので、危ないシーンは少ない。プレスにも行けているため、良い守り方を継続できていました。

それでも60分過ぎにこの日最大のピンチを迎えます。中盤からのパスで抜け出した氣田が独走し、1対1になりかける。しかしこのピンチを救ったのは小出。氣田のドリブルにタイミングを合わせてスライディングでクリア。後ろからだったのでファウルか、と一瞬焦りましたがノーファウルで事なきを得ました。リプレイみてもボールにいってるので、ノーファウルでした。
戦前から氣田を煽っていた小出が見事に抑え込んだシーンだったので仙台サポーターの留飲を下げるシーンであり、ハイライトの一つでした。

山形はこの後、攻撃の選手を交代で続々と切り、ゴールに迫る。ただ馬力を感じさせる選手がおらず、迫力不足という印象でした。
仙台も長澤が頭部負傷により交代。
攻守でピカイチの存在感を見せていた長澤がいなくなることで、バランスが崩れることも心配したのですが杞憂でした。変わって入った松井も遜色ないパフォーマンスを見せてくれました。

仙台は交代で入ったエロンが前線でボールを収める役をこなし、守備でも献身性を見せます。シュートが少ないのが不満ですが、こういう展開で入ってくるエロンには安定感がある。
山形はサイドからクロスを上げるパワープレーを見せるも精度を欠きゴールが遠い。
そしてそのまま試合終了。

良い時間帯で先制し、追加点も奪い、クリーンシートで勝利。
内容も結果も言うことなし。
90分を通してみると今季最高の内容と言えるでしょう。
それくらい文句のつけようがない。しかも相手が山形。これ以上何をいえようか。

次節は清水。西の横綱ですが、自他ともに認めるJ2最強の戦力を持つチームとの一戦です。気づいたらリーグ首位にいますが、案外失点が多い。
2連勝中だけど前節のいわき戦のスコアは3-2
付け入る隙はあると思うので一瞬のチャンスをものにしたい。とはいえ、相手の攻撃力を考えると、守備で耐えなければいけない時間のほうが圧倒的に多そうだけども。
アウェイだし、勝ち点1でも持って帰れれば御の字ですね。

最後に山形の印象を3つ。
・前線の迫力不足は深刻だった、藤本の復帰が待たれる
・加藤のワンチャンシュートは怖かった。
・氣田は気負い過ぎたかな。

試合後のサポーターの騒動を見てると、まるで去年の仙台を見ているよう。期待値が高く望んだシーズンだったので現状は不満なのはわかる。
渡邉晋監督はここが踏ん張りどころかな。でもこの後の結果によっては…という未来もありえそう。どうなるか、他人事なのでニヤニヤしながら見守っております。

選手採点

MOMは先制ゴールの相良。
長澤と迷ったけど、先制ゴールがもたらした意味合いを考えて相良にしました。長澤は負傷退場だったからしょうがないけど、90分出た相良を選びます。

それ以外にも追加点を叩き込んだ菅田、氣田を止めただけではなく縦パスを何本も通した小出、サイド攻撃を封じた髙田と石尾の両サイドバック、中盤でバランスを取り続けた工藤。
ディフェンスラインの選手中心ではありますが、みんな高評価を付けたい。

GK 33 林 彰洋 6.0
DF 2 髙田 椋汰 6.5
DF 5 菅田 真啓 6.5
DF 22 小出 悠太  6.0
DF 39 石尾 陸登 6.5
MF 17 工藤 蒼生 6.5
MF 37 長澤 和輝 (67'OUT) 6.5
MF 11 郷家 友太 6.0
MF 14 相良 竜之介(90+1'OUT) 7.0
FW 7 中島 元彦(77'OUT) 6.0
FW 9 中山 仁斗(90+1'OUT) 6.0

MF 6 松井 蓮之(67'IN) 6.0
FW 98 エロン(77'IN) 5.5
MF 27 オナイウ 情滋(90+1'IN) なし

DF 20 知念 哲矢(90+1'IN) なし

監督 森山 佳郎 7.5
内容・結果共に今季最高。良い流れで最大の敵、清水に乗り込める

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