スマートグラスが普及するには

 この記事「KDDI、ポストスマホにスマートグラスで挑戦」を読んで、スマートグラスに対するイメージが、否定的なものから肯定的なものに変わりました。KDDIのスマートグラスからいったん離れて、そもそも理想的なスマートグラスとはどんなものなのだろう、と思いを巡らしているうちに、可能性のようなものが見えてきたのです。ただし、スマートグラスのUX(ユーザー・エクスペリエンス)を最大化した、あくまで理想形(わがままな要求)です。そのUXとは――

① 軽量で、長時間の装着に違和感、ストレスがない。② スマートグラスをかけた時に見えるディスプレイは、高画質で、大きさや見える位置が変えられる。③ 外出中も含め日常の生活をしながら常時装着していられる。ホログラム映像の映し出しは、日常生活に必要な視野が確保されるよう設定されている。例えば歩行中に映画は見れない。④ インタラクションは、ホログラムインターフェース・ジェスチャーインターフェース・音声インターフェースでストレスなく行える。⑤ ハンズフリーな眼鏡型のスマホとして機能する。また、スマートスピーカーの機能も代替できる。⑥ ネットTVの視聴に最適化している。スマートグラスが普及すれば、ネットTVのコンテンツを制作する際、モバイルなどの小画面を前提としなくても良くなる。⑦ 映画、保守、メンテナンス、カーナビ、自動車教習など用途は無限に広がりそうだ。⑧ 複数のインターフェースを使うため、収集できる情報も多く、事前に個人データの保護が議論、確保されている事。⑨ 5Gの大容量と高速通信を生かしたアプリケーション、今までにない体験。

これ以外にもいろいろなUXを想定できそうですが、一つ確かなことは、中途半端なスペックでは普及はおぼつかないだろう事です。上記のUXから普及の要件を整理してみると――

(1) 装着にストレスがない。(普段メガネをしている人はどうするか?)(2) 眼鏡のように日常生活で使える。(ファッション性も)(3) 自然なインタラクション。(4) スマホ以上の機能を備えている。(5) (1)~(4)を満たすため、グラスと別に本体があっても可?(6) 業務用途のアプリと親和性がある。

使用感にストレスがなく、スマホ以上の機能を備えていれば、勝算はあるかも知れません。ブックメーカーがオッズを付けるとしたら、どの位になるだろうか?

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29925000X20C18A4000000/

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