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『天使の翼』第12章(95)~吟遊詩人デイテのネバーエンディング・アドベンチャー~

  巨大なカルデラの上空を
   自在に飛び回るうち
  他のデビル達が、
   我々のことを気にしだした
  そのうちの一匹、
   一番来て欲しくなかった奴が
  赤と黒のまだら模様の大きなオス、
  エリザより二回りは大きいオスが
  翼を雲の影のように翻して
   近付いてきた
  すぐ横を並んで飛びながら
  人の顔程もある黒い目で
   わたしのことを睨みつける
  「お前は何だ!」
  瞳は心の内を映す鏡
  ――ならば、この賢い生き物に、
   わたしの目を見せればいい
  わたしは、ゴーグルを額の上へあげ、
   彼を見据えた
 

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