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かけっこ練習ノート - スプリントとランニング

直前の大雨でまだ水溜りが残る広場でした。
梅雨真っ盛りの夕方です。

ランニングとスプリント

今日の練習テーマはランニングとスプリントの違いについてです。
人数が多いので3つのグループに分けて練習を行いました。

日本語では短距離走も長距離走も同じ「走る」と言います。
でも、英語ではそれぞれ「Sprint」と「Running」と明確に分けています。
これはスプリントとランニングでは使う技術が全く異なるためです。
時間で言うと1分、距離で言うと400mくらいまでがスプリントというイメージでしょうか。3分くらいまではスプリントとランニングの両方の技術が混在するものと思います。

そのスポーツはスプリント?ランニング?

ところで野球で1分以上または400m以上走り続けることはあるでしょうか?
そう考えると野球は全てスプリントですね。
(全てスプリントなのに野球ではランニングの練習が多いのはなぜ?と昔から疑問に思っていましたが、知っている方はアドバイスいただけると嬉しいです)
サッカーやバスケはランニングとスプリントが交互にきますが、一流選手はこの切り替えがとてもうまいと思います。

でも、スプリントとランニングの違いを多くの子ども(と大人)は知りません。
なので、スプリントとランニングを意識的に切り替えることができません。
そうすると、スプリントの技術が必要な場面でもランニングの技術を使ってしまい、なかなか力を発揮できないということになってしまいます。

スプリントとランニングの違い

そこでまずはスプリントとランニングの違いは何か?ということについて考えてみました。
みんなの意見は…
「足を動かす大きさ」
「腕振り(大根切りかそうでないか)」
「4の字かそうでないか」
「足の動かす速さ」
「接地時間」
などなど。
この中で「接地時間」という要素を中心に考えてみます。
この接地時間を短くするために「4の字」だったり「大根切り」があり、そして足の動かす速さがありました。
どうやらこの辺りにヒントがありそうです。

スプリントのジャンプ

それを踏まえて、今日はまずみんなでジャンプをしてみました。
さて、そのジャンプはスプリントのジャンプでしょうか、それともランニングのジャンプでしょうか?

ポイントは膝の屈伸です。
膝の屈伸を使って跳んでいるとスプリントのジャンプになりません。
膝ができるだけ伸びていて、全身が1本の棒のような状態で跳ぶのがスプリント的なジャンプです。
試すとわかりますが、こちらの方が接地時間が圧倒的に短いです。

さらに接地時間を短くするために、全身をバネのようにして、上半身の腕もしっかり使えるといいですね。
繰り返しますが、膝の屈伸の力に頼らないのがポイントです。

「これ、疲れる!」
という意見が。
そうです、スプリントは疲れます。
でも、そのぶん爆発的な力を発揮できるのです。

スプリントの4の字

次に4の字をするときの左右の足の入れ替えです。
この入れ替えるポイントができるだけ前の方で行われるのがスプリントの動き。
逆に足が接地したときに反対の足がまだ後ろの方にあるのがランニングの動きです。

上記の2点をみんなで試行錯誤に試しましたが、なかなかうまくいきません。
もちろん、この動きをすぐにマスターするのは難しいと思います。
でも、この2点はどちらも接地時間を短くし、スプリント的なスピードを瞬時に出すために重要な要素です。
また、いつもは前傾気味に走っていた子の姿勢が急によくなったという現象もありました。
繰り返し走りの中で意識することで、少しずつ自分のものになっていくと思います。

考えることから始めよう

今日はスプリントとランニングの違いを考えましたが、スプリントがいい、ランニングが悪いということでは決してありません。
スプリントとランニングの違いを知ることによって、必要に応じてその使い分けや切り替えを行えるようになることが、いろいろな競技でとても重要なのだと思います。
また、それぞれのスポーツにおいてスプリントが多いのかランニングが多いのかを考え、練習にも応用できると楽しいですね。

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