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就任から3ヵ月、部長が語るナレッジラボのカスタマーサクセス

こんにちは!株式会社ナレッジラボの小野と申します。

私は2020年7月にナレッジラボに入社し、現カスタマーリレーション推進室室長の高木(高木の自己紹介はコチラ)から引き継ぐ形で、現在カスタマーサクセス部の部長をしています。

私は前職までは一貫して税理士法人・会計事務所で勤務していたのですが、入社時点ではSaaS業界のことをあまり分かっておらず、"カスタマーサクセス"という言葉の意味もよく理解しないまま(The Modelをざっと読んだくらいのレベルです)、ナレッジラボに入社し、カスタマーサクセスの仕事をはじめました。

そんな私ですが、入社してから3ヵ月後にはカスタマーサクセス部の部長という立場を与えられ、日々お客様や会社、チームのために奮闘しています。

部長に就任して以降、私が意識的に取り組んだことは次の2点です。

カスタマーサクセス部をプロフィットセンター化するための土台構築
カスタマーサクセス業務の見える化・効率化

今回は、私が部長に就任して以降取り組んだことを中心に、ナレッジラボのカスタマーサクセス部の紹介を兼ねて、我々の日々の仕事内容をご紹介します。

お客様との面談

ナレッジラボのカスタマーサクセス部では、お客様との面談をコア業務と位置付けています。

新型コロナウイルス感染拡大前は、基本的に対面での面談を実施しており、北は北海道から南は九州まで、全国に所在するお客様のオフィスに足を運んでいました。(今となっては考えられないですね、、)

新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた3月頃からは、Zoomを利用したオンライン会議に完全移行し、2020年12月時点では、99%の面談をオンラインで実施しています。

オフライン面談とオンライン面談の良し悪しは様々な議論がありますが、オンライン面談に切り替えたことでお客様の満足度が大きく減少したということはないと考えています。

逆に、オンライン面談によって、一日あたりに接するお客様の数は飛躍的に増加しており、お客様との接点を確保できるという意味では総じてオンライン化のプラス作用を享受できたのではないかと思います。

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お客様との面談は、お客様のフェーズに応じて目的を設定していますが、最も重要なのがオンボーディング期間です。

Manageboardをご契約いただいた後、3ヵ月をオンボーディング期間と位置付けて、その間にオンボーディング(ナレッジラボにおけるオンボーディングの定義については別noteにてご紹介します)を目指します。

オンボーディング期間における面談では、初回ヒアリングやデモにはじまり、Manageboardの操作説明会や活用状況の確認を行います。

特に初回面談のヒアリングで重点的に確認しているのが、「Manageboardによってどんな課題を解決したいのか?」です。たとえば「将来のキャッシュフロー見積もりができていないこと」が課題であれば、キャッシュフロー機能を手厚く説明しますし、「Excelによる予算管理に工数がかかりすぎている」ことが課題であれば、Manageboardのようにクラウドツールを使用することの利便性をしっかりとお伝えします。

このように、最初にお客様が解決したい課題を再確認し、Manageboardを通じてその課題を解決することが、我々カスタマーサクセス部の大きなやりがいとなっています。

ちなみに、お客様が挙げられる課題としてもっとも多いのは、「Excelによる部門別予算管理に多くの工数がかかっていること」です。これは明確にManageboardで解決できる課題なのですが、このように課題が明確なお客様は、円滑にオンボーディングを行うことができます。

オンボーディング後は、さらなるManageboard活用促進のため、定期的にコンタクトをとり、適宜メールやオンライン面談でフォローします。

定例会議

カスタマーサクセス部は、週次定例と日次定例の2種類の定例会議を実施しています。

週次定例会議

週次定例会議の主なアジェンダは以下のとおりです。

【KPI進捗の共有】
主なKPI(NRR、チャーンレート、アップセルなど)の週次進捗の共有
【先週の活動の振返りと今週の活動目標の報告】
各メンバーごとに、先週設定したアクションプランの結果と今週設定するアクションプランの報告
【ヘルススコアの共有】
顧客ヘルススコアの概況の共有

特に、カスタマーサクセス部のKPIとそのKPI達成のための各メンバーのアクションプランを週次で共有・報告する点が特徴的かなと思います。

2020年12月現在、カスタマーサクセス部では、個人単位でのKPIを設定していません。一方で、チーム単位でのKPIは設定していますので、「個人がチームKPIを当然に追う」環境を構築する必要があります。

個人単位でKPIを設定しないことの弊害として、個人の目標数値が明確でないがゆえに、個人のアクションがチームの結果に結び付かないことが考えられます。カスタマーサクセス部では、個人のアクションプランを全体共有することで、各メンバーがチームKPI達成に寄与するアクションを設定できるよう工夫しています。

そして、KPI進捗やアクションプラン、ヘルススコアを週次で確認・共有することに大きな意味があると考えています。週次という単位でKPI進捗を追うことで、KPI達成のために今週取るべきアクションが明確になります。そして、そのアクションを各メンバーレベルに落とし込むことで、結果として月次や四半期、年次のチームKPI達成が実現できると考えています。

このように部門単位で週次のKPI進捗率を共有し、次のアクションにつなげるというPDCAサイクルは、Manageboardを通じて実現したい世界観でもあります。

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日次定例

日次定例を開催する最大の目的はチーム内コミュニケーションの促進です。新型コロナウイルスの感染拡大以降、原則としてリモートワークを実施していることに加え、大阪と東京でメンバー間の物理的な距離もあることから、意識的にコミュニケーションの時間を設けることで、カスタマーサクセス部への帰属意識を高められるよう工夫しています。そのような背景もあり、日次定例は少しフランクに、できるだけ業務に関係のない雑談を挟むようにしています。

その他にも、日々のタスク消化の確認やto doの整理などを行っています。

KPI管理

カスタマーサクセス部のKPIとして「NRRの向上」を掲げており、これをブレイクダウンした「レベニューチャーンレート(解約率)の低減」「アップセルの増加」を日々のKPIとして追っています。

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KPIの集計は売上管理スプレッドシートとカスタマーサクセスKPIのスプレッドシートを連携することで自動集計し、チームメンバーへの展開はGoogleのBIツールであるデータスタジオを使用しています。カスタマーサクセスKPIのスプレッドシートとデータスタジオを連携することで、ダッシュボードを自動生成しています。

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KPI管理で大事にしているのは、チームメンバーが容易に情報へアクセスできること集計に時間をかけないこととです。

スプレッドシートは社内の誰でも閲覧できますので、チームメンバーに限らずタイムリーにカスタマーサクセスのKPI進捗にアクセスできます。

KPI集計の元となる売上管理スプレッドシートを更新すれば、ダッシュボードまで自動生成・更新されるため、カスタマーサクセスのKPIを集計するための工数は発生しません。この工数を0にすることで、タイムリーなKPI進捗確認とアクションプランの立案・実行が可能となっています。

ヘルススコア管理

お客様のプロダクトの活用状況を指標化したヘルススコアは、週次で集計・確認をしています。

ログイン回数などをベースに、いくつかの指標からお客様のヘルススコアを算定し、ヘルススコアの水準によって4段階の評価を行っています。

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ヘルススコアが優れないお客様には再度オンボーディングをかけ、高いヘルススコアを記録しているお客様にも更なるアクティベートを促すアクションをとります。

自分が担当するお客様へのアクションがこのヘルススコアに週次で表れるため、ヘルススコアの向上もカスタマーサクセス部のモチベーションとなっています。

勉強会

定期的にカスタマーサクセス部主導の勉強会を行っています。2020年12月時点では、リニューアル版のManageboard(https://2.manageboard.jp/)がリリースされたばかりということもあり、毎週のように追加される機能紹介を中心に、社内関係者向けに「Manageboard勉強会」を開催しています。

また、2021年1月以降は、チームメンバーのスキルアップを目的に、管理会計や予算管理を中心に一年を通じたプログラムを提供する予定です。

ビジネスサイドでは、カスタマーサクセスが最もプロダクトに明るく、またドメイン知識を有しているべき、というのが私の持論です。ナレッジラボの場合、プロダクトは「Manageboard」であり、ドメイン知識は「管理会計」「予算管理」です。

カスタマーサクセス部のメンバーがプロダクト知識とドメイン知識を有することで、それがお客様への大きな価値提供につながると信じていますので、勉強会を通じたチームメンバーのスキルアップはFY21の大きなテーマとして掲げています。

さいごに

以上、私が部長に就任して以降のカスタマーサクセス部の日々の仕事内容を紹介しました。

冒頭、私が意識的に取り組んだことは次の2点と述べました。

カスタマーサクセス部をプロフィットセンター化するための土台構築
カスタマーサクセス業務の見える化・効率化

これらを達成するため、定例会議を見直したり、KPI・ヘルススコア管理の方法を改善しました。もちろんまだまだ道半ばではありますが、ナレッジラボのカスタマーサクセス部が将来向かうべき道筋は示せつつあるのではないかと考えています。

我々カスタマーサクセス部が常に自分たちに問いかけていることは、次の2点です。

自分たちの活動がお客様の成功に寄与しているか
自分たちの活動が会社に収益をもたらしているか

一般的に、カスタマーサクセスはSaaSの職種の中でもディフェンス寄りのイメージがありますが、我々カスタマーサクセス部は、会社のプロフィットセンターとなることを目指しています。

そういった意味では、「お客様の成功に寄与する」だけでは足りず、「会社に収益をもたらす」ことも、我々カスタマーサクセス部の重要なミッションなのです。

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長くなりましたので今回はここまでとさせていただき、今後も定期的にカスタマーサクセスやManageboard、予算管理に関するnoteを発信していきますので、今後ともよろしくお願いいたします!

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<Illustration by Freepik Storyset>

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