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【Manageboardの歩き方】計画バージョン編

こんにちは!株式会社ナレッジラボの小野と申します。

ナレッジラボは予算管理クラウドツール「Manageboard」を開発・運営している会社です。

このnoteでは、Manageboardの機能紹介をシリーズでお届けしていきます。

今回は、「計画バージョン」についてご紹介します!

※本シリーズは一般企業向けプランの機能紹介となります。

「計画」という用語に込めた想い

計画バージョンについてご紹介する前に、「計画」という用語を使用している意図について説明させてください。

Manageboardにおける「計画」とは、一般的に使用される「予算」を意味します。したがって、「計画バージョン」は「予算バージョン」と読み替えていただくことができます。

では、なぜ我々は、一般的になじみのある「予算」ではなく「計画」という用語を使用しているのでしょうか。

「予算」という用語を広辞苑で調べてみると、次の意義があります。

一般に、収入・支出の計画
(広辞苑第六版【予算】)

また、「予算」を英訳すると"budget"ですが、
Oxford Learner's Dictionariesによれば、"budget"には次の意義があります。

the money that is available to a person or an organization and a plan of how it will be spent over a period of time
(Oxford Learner's Dictionaries "budget")

これらから、「予算」はあくまでも「計画」の一部と整理できることが分かります。

さらに、Manageboardは「予算」の中でも「企業予算(business budget)」を取り扱うプロダクトですが、「企業予算」の定義として、次が挙げられます。

企業予算とは、企業の最高経営者が、将来の一定期間において企業全体として実現を目指す事業計画にかんし、その財務的側面を係数的に表明した正式の経営計画である
(岡本清ほか『管理会計〔第2版〕』(中央経済社、2020年)115頁)

この定義によれば、予算はあくまでも事業計画の裏付けとなる財務計画であり、これらは経営計画の一部であるということです。

このように、予算はあくまでも財務的な計画であり、さらにその財務的な計画は経営計画の一部であるという整理から、Manageboardではより広い意味をもった「計画」という用語を使用しています。

Manageboardはあくまでも「予算管理クラウドツール」ですが、将来的にプロダクトを進化させ、予算管理の領域にとどまらず、経営計画をスコープとした「経営管理クラウドツール」となることを目指しています。「計画」という用語を使用する背景には、こういった意図が込められているのです。

計画バージョンの仕様

前提が長くなってしまいましたが、Manageboardにおける計画バージョンについてご紹介します。計画バージョンの主な特徴は次のとおりです。

最大500の計画バージョンが登録できる
計画バージョン同士の比較ができる
月次計画画面からプルダウンで計画バージョンを選択できる

最大500の計画バージョンが登録できる

Manageboardは最大500(!)の計画バージョンが登録できます。

500と聞くと「そんなに必要なの?」「500回も計画を作り直すことなどないのでは?」という疑問が湧きますよね。

500という数字は次の算式に基づいて設定しています。

50週(約1年間)× 10年 = 500バージョン

つまり、(ほぼ)毎週計画を変更したとしても、10年分の計画バージョンは保存できることになります。

たしかに毎週毎週、一から計画値を変更することは現実的ではありませんが、たとえば、「受注が増加したのでA部門の4月の売上見込みを上方修正する」「内定辞退があったのでB部門の10月以降の人件費を下方修正する」といった細かなメンテナンスが必要となる場面は十分に想定できます。

大前提として、ナレッジラボでは週次での予算管理サイクルを提唱しており、そのサイクルの中心にManageboardを位置付けるというビジョンがあります。

つまり、週次でKPIの予実比較やアクションプランの検討・見直しを行うことを前提とすれば、毎週のように計画数値が変わる予算管理サイクルにも耐えうるプロダクトである必要があります。

一般的に、月次のサイクルで予算管理を行う会社が多いと思いますが、めまぐるしく変化する外部環境および内部環境に対応するためには、少なくとも週次での予算管理が求められるはずです。そして、その変化を適時に計画数値に落とし込むことによって、会社の進むべき方向性がよりクリアになると考えているのです。

こういった考えから、Manageboardでは登録できる計画バージョンの最大値を500に設定しています。

計画バージョン同士の比較ができる

予算管理の現場でよくある課題として、計画値の修正を重ねた結果、当初に設定した計画値と最終計画値の差異が分からなくなる、というものが挙げられます。

Manageboardでは、この課題を解決するべく、計画バージョン同士の比較機能を実装しています。

次の画像はManageboardから出力できる比較表レポートの一部なのですが、ここでは「FY20_当初予算」と「FY20_修正予算」を比較しています。比較表レポートは、一般的に「予算(計画)」と「実績」を比較してその差額を確認するレポートですが、比較対象を計画バージョンに設定することで、計画バージョン同士の比較が可能となります。

画像2

これにより、計画バージョンが増えても、最新の計画と当初に設定した計画との差異を容易に確認することが可能となります。

月次計画画面からプルダウンで計画バージョンを選択できる

Manageboardの月次計画画面にとぶと、次の画像のように、プルダウンで計画バージョンを切り替えることができます。

画像1

たとえば、Manageboard内で会計期間を切り替える必要がなく、素早く別の計画を確認できますので、計画バージョン切替時の操作ストレスはかなり抑えられています。

さいごに

今回はManageboardの計画バージョンについてご紹介しました。

「計画」という用語を使用する意図の部分でご説明したように、Manageboardの開発にあたっては、個別機能に限らず、使用する用語の一つから丁寧にその意義や背景を社内で議論し、決定しています。

このnoteシリーズでは、単なる機能紹介にとどまらず、その機能が実装されている背景から丁寧に解説しますので、今後のリリースにもご期待ください!

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Illustration by Freepik Storyset


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