自律的キャリア≒プロティアンキャリア

井上裕司さんからバトンを受け取りました上條淳と申します

自律的キャリア形成(≒プロティアンキャリア)という考え方は、今では少しは市民権を得られるようになってきました。しかし一昔前までは年功序列・終身雇用が当たり前の世の中で、キャリアは会社や所属する組織が創ってくれるものでした。○○歳で主任、○○歳で課長というように。ですから一度会社に入社してしまえば一生安泰で自分のキャリア(人生)を自ら考えなくてもよかったのです。というか考える必要がなかったのです。

 しかし現在はどうでしょう。年功序列・終身雇用の人事制度が崩れ雇用形態も様々になり、働く場所も大企業だけでなくベンチャー企業やNPO法人や海外で働くなど様々な選択肢が生まれてきました。自分でキャリア(人生)選ばなければならなくなったということです。

「将来の夢」や「やりたいこと」が明確である必要はまったくありません。5年後のキャリアくらいは想像がつくかもしれませんが、20年後30年後のキャリアなんて想像しようがありません。どんな世界になっているかわからないですし。しかしなんとなくでもいいので、ある程度方向性というか進んでみたい方角が見えていないと、その場限りの場当たり的なキャリア形成になります。上記した「逃げの転職」とあまり変わりません。

 自己分析によりある程度自分のキャリアの創り方の方向性を決め、しっかりとキャリアを創っていってください。それにはやりたい仕事ばかり選んでやっていたのではだめです。この仕事は自分のやって行きたい事と方向性が違うので、適当にやろうと思ってはだめです。やりたい仕事に就くには、やりたくない仕事をやりたい仕事と同等かそれ以上のパワーを持って取り組まなければなりません。なぜならやりたくない仕事をおろそかにしていると結果が出ないと同時にプロセスも疎かにしているからです。仕事は結果だけではなくプロセスも重要です。一度や二度結果が出なかっただけで判断はされませんが、その過程のプロセスを疎かにしているのであれば、会社としてよい評価が出来るはずがありません。結果も出せずプロセスも手を抜いていた人間に、会社としては大きな仕事・重要な仕事は任せることは出来ません。やりたくない仕事でも一生懸命取り組んでいれば結果は出ずとも誰かが見ていて適正な評価をしてくれます。また創意工夫して取り組んでいると楽しくなり得意になっていることもあります。またそれが何年後かに今現在取り組んでいる仕事で活きてくることもあります。仕事とは2~3年の短いスパンで考えてはいけません。20~30年周期でやりたい仕事はめぐってきます。ですからキャリアを創っていくためには自分のキャリアは自分で考え創っていくんだという意思とともに、与えられた目の前に仕事に一生懸命取り組むという姿勢が非常に重要です。その仕事がどこでどう活きてくるかわかりません。将来のために何でも一生懸命やるという姿勢は本当に大切です。無駄な仕事は決してありません。一生懸命やることによって、その仕事から何を学ぶかが大切です。

★次回は、久保内あきこさんです。
みなさま、どうぞお楽しみに♪


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?