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今後の飲食トレンドは「0.7食×コース」ではないかと

東京では81日間に及んだ緊急事態宣言が解除され、飲食店の活気や乾杯する様子がSNSのタイムラインでも流れてくるようになりました。ここ数年、食の重心が内食が主だったものが、少しずつ着実に外食に変化しているようにも感じます。

ここで気になるのは、今後どんな飲食が求められていくのか。
TPOによってもちろん求めるものは違うので一概には言えませんが、ゆっくりと過ごす食事であれば「コース料理の復権」というと大袈裟ですが、コースを選ぶ心理が強まっていくのでは?と思ってます。

いま、外で食べたいのは、
最初から最後まで、提案される料理たち

コロナ禍になり、多くの方が「自分で今晩の食事について考えて、買い物して、作って食べて、後片付けして‥」を繰り返していたと思います。あ、おいしくできた!とか感動はあるものの、疲れたのも事実。自炊疲れといった言葉もよく見るようになりました。

そんな自炊の戦いを乗り越え、いま私たちが最も求めているのは「最高の食事を誰かが考えてくれて、作ってくれて、後片付けまでしてくれる」食事。そう、それはコース料理ではないのかな。と思います。

私は「乃木坂しん」さんの記事を拝見したとき、はぁ〜なんという崇高なことまで考えてくれたお料理たちなんだろうと思いました。

コロナ前に、ここまでコース料理に惹かれることはなかったんですが、こうやって長い間外食を制限されて「外食ジプシー化(外食素人化)」すると、プロフェッショナルに委ね、提案していただきたいお気持ちになります。

それは考えて、作って、後片付けをして。の食事からこの時間だけでも逃れない気持ちもあるし、アラカルトから選ぶことからも逃げたい気持ち。同時に、久しぶりに対話する友人たちとの会話に早く集中したいというのもあるのかもしれませんね。


気分は「脱・お腹いっぱいのコース料理」か。

少し話が飛びますが「ホットペッパーグルメ外食総研」が2021年6月に「0.7食」というキーワードを発表されており、現代らしい「いい新ワードだな」と思っています。

0.7食とは?

新型コロナウイルス感染症の流行が長期化し、人々のライフスタイルが変化する中、この軽食がブームとなっています。調査データによると、コロナ禍において外出や運動をする機会が減った人が一定数、また食事回数と1回当たりの食事量が共に減った人が約16%と食生活にも変化が出ていることが明らかになりました。「ホットペッパーグルメ外食総研」では、このような背景の中、1回当たりの食事量を少し控えた‘おやつ以上食事未満’の「0.7食」に注目をしています。外食総研が今後注目している軽食メニューの中から調べたところ、「フルーツ大福」や「マリトッツォ」、「フルーツサンド」など、腹七分目程度にお腹にたまるものが上位にランクイン。ライフスタイルの変化とともに、これまでの1食を「0.7食」ジャンルに置き換えるニーズはさらに拡大されると予測され、今後も新しいメニューが続々と登場することが推測されます。

「食事の軽食化」はこれからの続きそうなムードで、それで言うと今私がもとめているのは、「0.7食程度のコース料理」だなぁ。という結論に至ってます。提供皿数や量も、少し控えめで提供価格も定価×0.7ぐらいだと、嬉しいかもしれません。

シェフやお店のストーリーは知りたいからコース料理を選びたいけど、量の問題でアラカルトを選ばれる方も多いはず。その点が調整できると嬉しいですね。


ドリンクやスイーツのコースも広がっていくといいのに。

先日、emmyさんが企画される1日4組限定のバーサロンに行ってきたんです。会場は千駄木の文化財建築となっている島薗家住宅。

島薗家住宅とは?
昭和7年に生化学者の島薗順雄の結婚を機に建てられました。
西に洋館、東に和館が配置された「和洋並置式」。ドイツ建築の継承者、矢部又吉設計による現存する唯一の個人住宅です。庇にめぐらされたレリーフ状の連続装飾やアプローチのトレリス、昭和初期ならではのスパニッシュ様式の装飾など隅々まで施された意匠が見られ、東大教授だった家主の持ち物であった医学書が並ぶ書斎や食器棚の設えなどもそのまま保存されています。

年内で取り壊される予定の文化財で味わうドリンクと和菓子たちのコースなんですが、海苔を使ったドリンクや葉唐辛子のドリンクなど驚きの体験。

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眼福、口福、耳福‥。
コースだと全て受動的でいられるから、ゆっくりと浸れます。この感覚こそがコースの醍醐味であり求めているものなのかも。


また、清澄白河にある「KOFFEE MAMEYA -Kakeru-」さんも、コーヒーのコースをご用意されているのだとか。これはまた気になる。


・・・

ここからは一層、外食主役のフードシーンになるはず。
シェフたちの自由な提案を味わい尽くしたい。

外食業界にとってこれまでにない苦しい日々だったと思いますが、ここからのフードシーンは外食の時代。「これは自宅では食べられない」といった食体験を求めてくるのだと思います。

私たちはこれ以上、外食企業や医療従事者を苦しめないためにも感染対策を強化しながら、存分にクリエイティブな食を味わい尽くしたいですよね。


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